Simon Boccanegra (Giuseppe Verdi)

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なんと、1年以上もブログをほったらかしにするという暴挙に出ていました。家族の皆様、大変申し訳ありません。もし暇つぶしにのぞいていたという方もいらしたらお久しぶりです。忙しいわけではないのですが、なんとなくブログから遠のいていました。最近以前持っていたドメインのeiyou.netを手放したので、いろんなページでリンク切れも発生しているかと思いますがちょこちょこ修復できたらと思っています。

さて今日は先日パリ出張の時に行ったオペラのSimon Boccanegraについて語りたい気持ちになったのでものすごく久しぶりにこれを書いています。このオペラはイタリア語ベースのヴェルディのオペラで、よく玄人受けすると言われるらしいし私は素人だから理解できるか不安だったのですがちゃんと現代の人にもわかるように噛み砕いてあったし、私は元々感動屋さんなので普通に大感動して最後はなぜか大泣きしました。周りを見ても泣いている人は多かったと思います。

オペラって一般的に悲劇が題材であることがトレンドだった時に大流行したらしく、最後みんな死んじゃって終わり、というような結構乱暴に悲しい気持ちにさせられる場合や、なんでそんな酷いことするの!というような大悪役が現れて心をズタズタに切り裂かれたりするような場合もあってそんなに涙するということもないんですが(蝶々夫人は普通に大泣きします)、今回はなんと驚くべきことに結構なハッピーエンドなのです。でも「死んで終わり」のパターンは同じでシモーネ(イタリア語)は結局死んじゃうんですが、でもハッピーな結末が待っていてそれに涙する、といった感じです。悪役であるはずのパオロもなんとなく影が薄いし、最後には正義(?)が勝つスッキリ感もあります。

今回はフィエスコ役をMika Karesさんというオペラ歌手が担当したのですが、彼の低音に本当に感動しました。これ以上低音にできないという音を歌っている時にメロディーの流れから、これは明らかに最後の音は今の3音階は下がってくるぞ、とわかる瞬間があると思うんですが、今こんなに低いのに大丈夫?という漠然とした不安な気持ちの中で、それこそピッタリ完璧な3つ音階を下げた超低音でその幕が終わったりして、本気の鳥肌がびっしり立ちました。

今回はパリのバスティーユの新オペラ座だったんですが、あまり今まで気にしてなかったんですがガルニエ宮のオペラ座よりも音の無駄な反響が少なかった気がします。私が前列の席を好むことも関係しているのかもしれませんが、ガルニエだと声とオーケストラがちょっと反響し合う時があって、ん?となることがある気がするのですがバスティーユだとスッキリしている感じ。単なる感覚だしこういうことは全くわからないので個人の感想ですが。またオペラもっと見に行きたいと思いました。ローマでもまた探してみます。

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