イパネマのおばさん

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割と前のことになりますが、2023年の6月にブラジルに出張に行ってきた時のことを書き留めたくて書いています。この時はまずはサンパウロの近くのカンピナスとという街で会議に参加したあと、私が今の職場に勤めてすぐくらいの時からもう18年以上も一緒に仕事をしているブラジル人のMがリオデジャネイロでの仕事に招待してくれて、一度の出張でサンパウロにもリオにも行けてしまうという2度美味しいみたいな経験をさせてもらえました。仕事をするには明らかにサンパウロの方がやりやすいし、治安も格段にマシなんですけど、リオはやっぱりブラジルらしくていいなとすごく思いました。上の写真はイパネマビーチなんですけど朝陽が出たらみんなこの辺りをランニングしたりしていて安全と聞いたので毎朝のように散歩に行きました。イパネマビーチといえばボサノバの名曲「イパネマの娘」ですけど、困ったことに私がビーチに出るたびに私の脳がノンストップリピートで頭の中で♪Tall and tan, and young and lovely, the girl from Ipanema♪と曲を勝手に流すのでこの後これを脳内から打ち消すのに3週間以上かかりました。

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イグアスの滝

イグアスの滝

さて今日の早朝に到着の便でローマに帰って来た私ですが、前回更新したリオからどこにいっていたかというと、Foz do Iguaçuというブラジルとアルゼンチンの国境に近い町。ちなみにパラグアイも遠くありません。町の名前は「イグアスの滝」という意味で、世界遺産のこの滝が空港からそれほど遠くないところにどどーんとあります。ただ、あなどることなかれ、この上の写真は、そのイグアスの滝の20%くらいの部分なのです。全体はもっともっと巨大で実は地上からは全体像は把握できづらいことになっています。
2日に到着してからずっと毎日朝から夜まで大きなコングレスに参加していて、自分がやっているセッションも複数回あり、このままだと滝に行けなくなってしまう!と思っていたところ、最終日の8日がぽっかりと空いたので、コングレスの参加者の皆さん15人くらいと一緒に滝ツアーに行くことにしました。
イグアスの滝に行くのはタクシーでもツアーでもなんでも利用していけるとは思うんですが、私たちはツアーに参加することにしました。朝の9時に集合してバスに乗ってさあ出発、と思ったらいきなりお土産屋さんに連れて行かれ、何か無理矢理買わされるの?とおびえてみたら、なんてことはない、5レアル(250円くらい)で雨合羽を買うように、と言われます。外は快晴です。つまり滝で濡れるよということなんですね。ちなみにポルトガル語で雨合羽はCapa(カッパ)です。合羽、今調べてみたら「16世紀に来日したポルトガル人宣教師の服をまねてつくられたポンチョ型の雨具」ということなので当て字なんですね。当て字なのになんだか漢字がぴったりなのですごいですね。こんなところでポルトガル語と日本語が時々マッチするのは感動します。
さてナショナルパークに入ると、42レアルくらいの入場料を払う必要があります。下はナショナルパークの入り口。
イグアスの滝ナショナルパーク

そこからさらにバスに乗って11キロ。そうすると滝の近くに到着するのです。バスを降りるといきなり下の景色が広がります。
イグアスの滝

水しぶきが盛大にあがっているんですが、公園全体にこまかく上がっている状態なので、写真には写し辛いですね。
イグアスの滝

そして驚くべき事に、遊歩道をのんびり1時間ほど全体を見ながら歩いて行くとこんなに近くまで行くことができます。そして展望デッキまでこういう橋をわたって歩いて行くことができるんですが、合羽が必要だったわけがすごく分かります。トレイルを歩いている間はあまり気づかない水滴ですが、この展望橋を歩くともれなく100%びしょぬれになるんですね。私はズボンを膝まで折り曲げて、すねまである5レアルで買った透明の合羽をバッグもなにもかも持った上からかぶって完全武装であるいたつもりでしたが全身の約30%くらいが濡れました。髪もしっかりフードをかぶったはずなのにびしょびしょです。
イグアスの滝

そしてツアーはそこから車でちょっと戻ってmacuco safariというコースに参加してボートに乗る体験をすることに。まずはトロッコ仕様の電気自動車にのってジャングル奥深くへ。そしてトレイル入り口についたらひたすら歩いて川まで歩いて降りて行きます。足が悪い人や残念な靴(ヒールなど)を履いて来てしまった人も心配することはありません。車でのアクセスもあります。そしていざボートデッキに到着したらみんなで完全装備をしてライフジャケットも装着してゴムボートへ。そして私、なんとなくだんだんと後悔と怖さ半分、楽しさと期待半分のような気分になってきましたが、あきらかに滝のサイズに比べてゴムボートが頼りなさ過ぎる。こんなので滝に突っ込んで行って大丈夫なんでしょうか。と心配する時間さえなく、今まで経験したどんなホワイトウォーター体験よりも強烈な川上りですでに全身川に浸かったかのように濡れたあとに3回も滝の中に全員で突入してキャーキャー言って騒いで大興奮でした。でも無事で良かった。あとでツアーの人にもらった写真をみるとこういう状態です。
Macuco Safari

Macuco Safari

そしてそのあとは、この際滝の全体像を見よう!ということになってこれに。
イグアスの滝

ヘリコプターです。全部が終了してから興奮が冷めてから考えたんですが、私、多分ヘリコプターって初めて乗りました。いや、乗った事あるかな?記憶にありません。そしてヘリコプター、実はそんなに揺れないんですね。こんな滝上空で落ちたりしたら、墜落でものすごく運良く助かったとしても滝で間違いなく助かりませんね。ボートツアーといい、ヘリコプターツアーといい、私短時間であっさり自分の命を自ら危険に何度もさらしてしまったと、あとになって心臓がバクバクしました。無事だったからこそ言えることですが、何も考えないで行動するって時には大事なことですね。心配し始めると何も出来ません。
そして命を危険にさらした結果がこちら。滝の全体像です。すごいことになっています。
イグアスの滝

ヘリコプターは上空を4、5回くるくると回ってくれて、しっかりいろんな写真をみんなが撮ったことを確認してからヘリポートへ戻りました。ツアーに参加するといろいろとスムーズでらくちんでした。今度はナショナルパーク内にある超ゴージャスホテルにも泊まってみたい!と無謀な希望がふくらんできちゃうほど、楽しいところでした。なんとなく軽卒に命を危険にさらしてしまった気がしないでもないですけど、終わり良ければすべて良し、コングレスもうまくいったし、いろいろと先つながる出会いもあったことだし、満足いく出張となりました。最後に滝に一番近くまで行ったところの写真を載せておきます。
イグアスの滝

ブラジルより

リオデジャネイロ空港木曜日、仕事を5時きっかりに終えて家に帰り、それからシャワーをしてパッキングをして自宅をよる8時に出て、夜の10時半出発のフライトで12時間の大西洋横断を経て、リオデジャネイロにやってきました。気温は早朝ということもあって19度。ローマの熱波を考えるとかなり良い避暑になりそうです。日中は30度近くまであがりそうですけどね。写真は今、次のフライトを待つ間に明けていくリオの空港の様子です。着陸の時に真っ暗な上空から見たリオは本当に大都会でした。
到着したターミナルは当然国際ターミナルだったので、国内移動のためにドメスティックターミナルまで歩いたんですが、サインがなかなかなくて、ローマから一緒の飛行機だったアルゼンチン人のカソリック神父さんと一緒に移動することになって心強かったです。私がこれから向かうのはブラジルとアルゼンチンの国境の町。今日はまた到着したら少しホテルで仕事したあと、午後はミーティング、そしてそのあと昔の上司のウルグアイ人のMと会って夕食の予定です。なんだかバタバタです。