ボンチ良き良き

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イタリアといえばピザ、と連想する方も多いと思いますが、断言します。イタリアのピザは美味しいです。ちなみにイタリアで「ピザ」というと斜塔のあるトスカーナの町の名前だと思われる(ピサ、とも言いますがイタリア人はピザとも言います)のでここは心をイタリア人化して「ピッツァ」と言い張ることをお勧めします。私は個人的にはローマ風ピッツァよりもナポリ風ピッツァが好きです。こう言うと「どう違うの?」と思う方もいらっしゃいますよね。ローマ風は薄くてカリカリ、ナポリ風は分厚くてモチモチ、という説明が一般的なんですが、私としてはこの説明にはうーんと言うしかない、というか、本当に店次第なのでなんとも言えないんですよね。ナポリ風が分厚いかどうか、という根本的な部分も疑問がなきにしもあらず。と言うのも、確かにピッツァのフチは膨らんでいるのですが、(マリナーラなどの)ソースや具が乗っている部分は分厚いとは言い難いのではないでしょうか。とはいえ「モチモチ」には同感です。ナポリ風は確かに全体的にモチモチしてます。でもそれはどうしてかと言うと、多分焼き方(というか焼き時間)の違いがあると思うんですね。ナポリでピッツァを頼むと明らかなんですが、とにかく高温の薪オーブンでものすごく素早く焼き上がるイメージがあります。ローマ風はどちらかというともう少しじっくり、サクサクに仕上げる、というイメージ。そしてそこに第3のピッツァと言うものがローマには存在します。それがピッツァ・アル・ターリオ(切り売りピッツァ)。

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チュロスとゲルニカ

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Full Album is available at Madrid Aug 2022 | Flickr

マドリード生まれでマドリード育ちの友人、Lが1ヶ月もしたらローマに引っ越してくることになって、引っ越しまでにマドリードに遊びにきてよ、と言ってくれたのでお言葉に甘えてマドリードまで8月の最初の週末に行ってきました。上の写真はチョコラテリア(ホットチョコの老舗)であるサンヒネス(San Ginés)のチュロスとポラス(太い方)です。朝食にお腹を空かせて1キロほど歩いて行ったにもかかわらず、私にはチュロス1本半、ポラス1本、チョコラーテは半分が限界でした。残りは左隣にいたメキシコ人の母娘の旅行客と左隣に座ったイタリアはナポリから来た二人の青年がもらってくれました。こういう時におひとり様はちょっと困りますね。でも味はとても素朴で美味しかったです。ポラスは初めて食べたのですが、チュロスよりもカリカリ感が少なく、フワッとしていて、チョコラーテに浸した時の満足感がチョコドーナツの満足感だったので、ああ、これを好きな人はいるだろうなぁと納得しました。ちなみにバルセロナではチョコラーテにホイップクリームたっぷりのものをスイソと言っていましたが、マドリードでは普通にイタリア語(チョコラータ)に似ている(というより複数形そのもの)チョコラーテ、と言っていました。フランス語だとショコラショゥというので同じラテン語系でもそこそこ難しいですよね。

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5月のウィーンでの週末

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Full Album is available at Vienna May 2022 | Flickr

5月27日の金曜日から30日の月曜日の早朝にかけて、仕事が終わってから超特急でパッキングをしてオーストリアはウィーンまで行ってきました。ウィーンに駐在している日本人のお友達のAさんが6月には日本に帰国してしまう、ということで、彼女がウィーンにいる間に会いに行きたいと思っていたのにぎりぎりになってしまったとはいえ、週末をとても楽しく過ごせたので大満足です。上の写真はウィーンに行くたびに、わざわざこのためだけにお腹を空かせて頑張って食べるおいしいシュニッツェル。2015年にウィーンに行った時にはCafe Landtmann Restaurant(カフェラントマン、表参道にも支店のあるウィーンの有名なカフェです、私も今知ったんですが、日本って本当になんでもありますね)でシュニッツェルをいただいたんですが、今回はPlachuttas Gusthaus zur Oper(プラフッタ・ガストハウス・ツァ・オパー、と読みます)というウィーンにも数軒あるPlachuttasという有名なレストランのフランチャイズの一つで名前の通り歌劇場の近くにあります。プラフッタはターフェルシュピッツ(牛肉のスープ)で有名なんですが、ここはどうやらシュニッツェルがシグニチャーということで楽しみにやってきました。お腹が一杯になってしまいそうなので、日曜日の午後、美術館を回ってから15時という微妙な時間に入ったので、特に待つこともなくスルッと良い席に連れて行ってもらえました。

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厳選ローマの旅

Il Colosseo
Full album is available at My Nipote in Rome Nov 2016 | Flickr

私がローマを離れる1ヶ月前の2016年の11月に、東京に住む姉が私の愛する姪を連れてローマに遊びに来てくれたんですね。とにかく弾丸な予定だった二人のために、私の愛するローマを楽しんでほしいと思って、なるべく私好みのポイントを中心に、でも大事な観光ポイントを外さないように、と頑張ったところ、今は中学1年生になった姪っ子が今もまだこの旅行のことをしっかり覚えていてくれるというので感動です。でも逆に私が忘れないようにしようと思ってここに旅程を書き記しておきたいと思います。

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クリスマス鮨

18日に専門家会議を終了させてから空港へダッシュし、日本にひとっとびして帰って参りました。東京で姪を必要以上に甘やかしたり、ちょうど東京に来ていた母と会ったり、姉と買い物にいそしんだり、アメリカ留学時代の友人5人で名古屋一泊旅行をしたり、とばたばたとしたあと、今はつくばで主人のAさんとのんびりしたクリスマスをすごしています。
クリスマス当日の今日は午後から用事があったのでつくばセンターへ行き、そのあとふと思いついて、バングラデッシュ人でつくばの某研究機関でお仕事をされているBさんに連絡をしてコーヒーでも一緒に、ということになりました。彼は今年の秋に1ヶ月ほどローマで私の同僚と仕事をしていたのでローマで知り合ったのですが、とにかく日本語がペラペラで感動的です。ただやっぱり英語のほうが快適らしく、私との会話は英語でした。私も食品安全に関しては英語で学んだので専門用語などを日本語で知らないことが多いため、英語のほうが楽。逆に栄養学は日本語で学んだので英語で固有名詞のあるビタミンの名前などがふと出て来なかったりします。
Bさんとかなり長時間話し込んだあと、ふと時計をみたらもうAさんとの待ち合わせの時間でした。今日はAさんが予約してくれた写真の2階のお寿司屋さん、福鮨でディナーということになっていたのでした。ここはAさん宅の最寄り駅、研究学園駅の目の前にあるホテル、ホテルベストランドの中のお寿司屋さんで、美しいカウンター席の中でどんどんおいしいお寿司を握ってくれるとても素敵なところ。ここができてから駅前を通る度に、ずっと行きたいと思っていたので今回こうして行けてすごく嬉しかった。
熱燗、真鯛のかぶら蒸しのお通し、おすすめ12貫のお寿司、かきたまのお椀、と続いたあと、最後にさっぱりした和プリンまで出てすべてが本当に美味しくて感激しました。たっぷりいただくお寿司屋さんのお番茶もなぜかすごく美味しいですよね。こんなに家から近いところにこんなに美味しくて雰囲気も素敵なところがあったなんて。一番の感動のネタは意外にもカニでした。贅沢で新鮮なかに肉がたっぷりのお寿司。そして私はもともとうにの香りが苦手なのですが、見た目があまりに美しいのでつい手に取ってみたところ何の臭みもない美しいうにで、口のなかでとろけて「ほっぺたがおちる」って何て的を射た表現なんだろうと思いました。カウンター席でいただくと、お寿司にお醤油をハケでのせてくれるので、あとは手に取って口に放り込むだけといういたれりつくせりな感じがすごくいいですね。最後に出たあぶりものもすごく美味しかった。幸せなクリスマスになりました。Aさん予約してくれてありがとう(予約必須です、たくさんのお客さんがあきらめて帰って行きました)。そしておごちそうさまでした!