ルクセンブルク、フラワーギャングと犬のポピー

IMG_2198
Full album is available at Luxembourg Sept 2021 | Flickr

9月の半ばごろに、休暇で前回ローマに遊びにきてくれた親友のCとその家族が住んでいるルクセンブルクを訪れました。今ルクセンブル「ク」と書きましたが、私の姉も指摘してくれたんですが、どう考えてもルクセンブル「グ」ですよね。でも日本語だと正式に「ク」らしいです。なんだかモヤモヤしますが、私が思うに日本語は子音で終わる言葉が少ないこともあって、gなどで終わる単語に関してはどうしても母音に力が入ってしまいますよね。ですから日本語のカタカナ表記で「グ」にしてしまうと、普通の日本語的発音だとgooというような音になってしまい、英語だと「ルゥクセンブゥルゥグゥ」と聞こえてしまい、通じない可能性が出てしまいますよね。でもkに関しては、わざわざ「ク」をkooという風に発音するのに普段以上の力が必要になるので、割と力が抜け気味になって、音が小さく聞こえて英語風に言うと「ルクセンブォー(ク)」となって実際のLuxembourgの発音に近くなるのでは、という考察をしてみました。関係あるかないかわかりませんが、私は10代の頃から単語の真ん中に「ク」という言葉がある外来語(カタカナ)を発音するのがすごく苦手で「ネクタイ」とか「タクシー」とかは鬼門です。わざわざクを強調して「ネクゥタイ」「タクゥシー」のようにしないと発音できないので、友達からよく「言えないの?」と心配されていました。英語圏で暮らすとそれがいらないので個人的にすごく楽です。「ネッタイ」「タァッシー」で普通に通じます。なんだかものすごく脱線してしまいましたけど、ルクセンブルクは写真のように、お城(要塞)のある旧市街(ユネスコの世界遺産)が新市街から見ると谷のようになった低い位置にあります。

IMG_2746

ですから近年こういったエレベーターが設置されて、上から旧市街にサクッと降りれる仕組みになっていて便利です。このエレベーター反対側の谷の斜面にはケーブルカーもあって、新市街、旧市街を行き来する通勤者の便利な足になっているようです。ちなみに公共交通機関はルクセンブルクは全て驚きの無料です。タダです。バスもです。このエレベーターの前でポーズを取ってくれている18歳のイケメンの青年(見えないけど)は私の親友のCの旦那様のGの甥っ子で、私が訪れた時にオーストリアから遊びに来ていました。

IMG_2187

私は金曜日の夜遅くに到着して、そのままCの家で眠らせてもらっていたんですが、土曜日の朝からGが朝食を有名なルクセンブルクのパティスリー・ブーランジェリー(ベーカリー)であるHoffmannまで買いに行くというので一緒に行きました。ちなみに私と夫のAさんは好きな食べ物を考えたときにパンが必ず上位に来るくらいの無類のパン好きです。パンが好き、というと、フランス風の柔らかいバターたっぷりの種類と、ドイツ風の硬い噛めば噛むほど美味しい種類のどっちが好きか、というような話になりがちですが(答えはどちらも甲乙つけ難い)、ここで素晴らしいのがルクセンブルク!ルクセンブルク万歳!ウィキ(信憑性?)を引用すると「神聖ローマ(ドイツ)帝国から分離した歴史上ドイツ系の国民と見なすことができるがフランスの影響も強く、ドイツ語系の方言を古い母語としながら公的にはフランス語が主流となっている点では、フランスのアルザス地方と相似している。」ですよ皆様。なんとパンに関してはハイブリッドなのです。とはいえ、ルクセンブルクのパン屋さんはほとんどフランス系だそうです。CもGもルクセンブルク語、フランス語、ドイツ語、英語、イタリア語の全てを母国語レベルで操るのですが、パン屋さんでは全員フランス語でした。

ところで上の写真を見ると、手前のタルト系のものに目がいくと思いますが、お姉さんの背中側の棚をご覧ください。特に左端のいわゆる全粒粉系の多様な穀類を使ったカンパーニュ系のパンの美味しさと言ったら、ありがとうフランス、ありがとうドイツ、という気持ちになります。私はそれにパンプキンシードがみっちりと詰まったカンパーニュの大ファンになり、最終日に一人でここまで歩いて来て(Cの自宅から徒歩10分)私のパソコンより大きなサイズのものをイタリアまで持って帰ってスライス冷凍したほどです。パリのポワラーヌ昔たまたま行った後ファンになりましたが、世界的に超有名なブーランジェリーです)のカンパーニュと同じレベルでおいしかったです。

IMG_2528

こちらがその土曜日の朝食。CとGには7歳の超絶可愛い双子ちゃんのお嬢さんたち(AとZ)がいて、彼女たちのお勧めのポピーシードのペイストリー(日本ではデニッシュに分類されそう)をいただきました。本当に今思い出しても垂涎ものです。

IMG_2190

朝食の後は双子の一人のAがどうしても私の髪を触りたいというので1時間以上彼女のリカちゃん人形(ハッ!今はバービー人形といった方が伝わるのかしら)になりました。彼女も私の髪でいろんなヘアスタイルを試していたんですが、最終的にはこれにおさまったようでした。その時は私には見えなかったのですが後で写真を撮ってもらって、7歳の子供がしたにしては結構いいな、と思ってしまいました。これには後日談があって、下の写真をご覧ください。

IMG_2267

今度は双子のもう一人の方のZが、ルクセンブルク市内を歩いているときにお花を摘んできて、みんなの髪に飾り始めたんです。勝手に街の装飾の花を摘んでもいいかどうかは聞かないでください。彼女が私の髪に挿した時は時すでに遅しでしたから。

IMG_2263

これはA。Zが髪に花を挿してくれているのがわかると思います。そして全体写真はこちら。

IMG_2471

これは1日の終わりに家に帰る途中の写真です。Zをおんぶして一番前を歩いているのはGの姪っ子ちゃんなんですが、彼女の頭にもお花が挿してあるのがわかると思います。つまり私たちはフラワーギャングになってこの1日を過ごしたのでした。ところで私が引っ張っている(というより引っ張られている)のはCの一家の愛犬ポピー。レスキューされた女の子で、本当にいい子です。

IMG_2409

みんなで森にトレッキングに行った時(滞在中2回行きました。お天気がすごく良くて、それぞれ8キロと10キロ歩くことができてすごく楽しかった)も、私がみんなの後ろ姿を撮ろうと思って下がっていると心配してこうして呼びに来てくれます。

IMG_2502

夜はこうしてポピー専用のベッドで穏やかに眠っています。

IMG_2253

トレッキングの前にみんなで広場のテラスレストランでランチしていても、こうしてテーブルの下に伏せてゆっくり待ってくれます。ちなみにここはルクセンブルク中心地の有名なオールドシティーキオスクの広場なんですが、ここでルクセンブルクらしいランチを食べた方がいいよ!とおすすめされて黒胡椒の効いたソーセージをたっぷりマスタードソースでいただいてきました。発音は全く自信がありませんが名称はLëtzebuerger Grillwurschtで、つまりルクセンブルクソーセージ、という意味です。でも英語バリバリ通じるのでなんの問題もないです。なんだったらフランス語もドイツ語もみなさん普通にお話しされます。

IMG_2246

美味しいマッシュポテトもついていたし、ルクセンブルクの有名な美味しい白ワインもいただいたし、本当に素晴らしいドイツのフランスの文化の融合でした。友人のC自身は長い金髪が美しい高身長のモデルさんみたいな人ですが、顔の特徴はドイツの美人さんというかんじ。でも雰囲気とバックグラウンドはフランスの雰囲気が95%なのでドイツ感はありません。旦那様のGは逆に、見た目は完全にフランス系のイケメンさんですが、性格はきっちりとしたこだわり派のドイツ系で時間にうるさいところがあったりして親近感が持てます。だからそんな二人とその子供たちと一緒にフランス風な街並みでこうしてガチガチにドイツ風の食べ物を食べているとルクセンブルクという場所がなんとなく分かってくる気分になるので不思議ですね。

IMG_2224

美味しいといえば、食べかけの写真で申し訳ないのですが、食事の後に買ってみんなで食べたこのマドレーヌがすごく美味しかったのでご紹介しておこうと思います。Boutique léa linster delicatessenというLeaさんが焼いているマドレーヌ。インスタグラムのリンクを発見したので探してみてください。アドレスは4, rue de l‘eau – L-1449 Luxembourg。プレーン、チョコ、ミックス、とあってどれもそれぞれ美味しくて感動します。バターがきっとすごく美味しいんだと思うんですが、このマドレーヌの材料のコンビネーションのバランスが絶妙です。間違いなくカロリー爆弾ではあると思うんですが、一つのサイズは小さく、それでも本当に十分満足できるのでぜひ。

IMG_2213

最後にルクセンブルクに観光で行くことを考えていらっしゃる方のために。このマークを旧市街でよく見かけるのですが、この通りにルートで歩いて行くとウォーキングツアーが自動でできるという優れものです。もちろんツーリストオフィスにいくとウォーキングツアーが時間を決めて行われていて、こうやってルートを選んで歩いて観光できるので便利だなと思いました。私にはCとGという素晴らしいタイプの違うガイドさんが二人もいて、二人とも別々の時間に私を連れて歩いてくれたのでラッキーでしたが、今度夫のAさんと一緒にルクセンブルクに行くようなことがあればこういうツアーを試してみようと思います。今日は長くなっちゃいましたが、本当に心の底から楽しかったので力が入っちゃいました。また行きたいな。

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *