今日のローマは、この1週間の不安定な天気が嘘のようにカラッと晴れて、日中は30度近くまで気温が上がりました。上の写真を撮ったのはまだ朝の8時台なんですが、もうすでに暑く、汗ばむ気温になっていました。今日のランニングの目的地点はアヴェンティーノの丘にあるオレンジ公園です。相変わらずの場所で、ローマの中でも本当に大好きなところです。このブログでも何度も書いているので説明はいらないと思うのですが、何度来ても同じ場所で何度も写真を撮ってしまいます。
ところで、つくばでランニングしていた時は、水筒にお水を入れて手に持って走っていて、その習慣でローマでも同じ水筒にお水を入れて走っていたんですが、先々週のランニング中に突然気づいたのが、私はローマに住んでいる=紀元前のローマ帝国時代からの権力の象徴である上水道下水道完備の古代都市に住んでいる、という紛れもない事実。上の写真のように小地蔵のように至る所にSPQR(元老院とローマの皆様!と呼びかける太古のサイン)印が入った水道が勿体無い勢いで完全に安全に飲めるクオリティの水を垂れ流しまくりなのですね。ローマの水道局のアプリを私は携帯に入れていて、それにローマ市内の全てのこの小地蔵さま情報がマップ付きであるので(アプリは上の写真のQRコードからダウンロードできます)水のクオリティ、安全性情報をゲットした上で、水筒はやめてこうして出先でローマの天然水を飲むことにしました。ただ、硬水が苦手な人、お腹を壊すかもしれない人にはお勧めしません。上の写真の水が出るパイプのところを見ていただければ分かるのですが、大体上部に小さな穴が開いています。つまり、水が流れ出ているところを手で押さえればその穴から水がいい感じに出てきて、口をつけることなく飲めるのです。原始的かつ画期的です。
オレンジ公園にも形は違えどこうして同じローマの上水道につながっている水飲み場があります。この狼犬のような頭をした注ぎ口の上にも当然穴が空いているんですね。ここは丘の一番上にあるので、ここまで坂道を割と全力で走ってきた私としては、とにかくいますぐ水をガンガン飲みたい、という気分になっていたので、水の量を調節しながらも結構たっぷり目にごくごく飲んでいたらなんだか気配を感じました。
お散歩に連れてきてもらってリードを外して遊んでいたワンちゃんが「僕も!」みたいな顔で寄ってきたんですね。このワンちゃんは最初は流れ落ちている水に頑張って口をつけて飲もうとしていましたが、後で下に白いバケツがあることに気づいてそこでゆったりと水を飲んでいました。ローマのお水は鳥や動物とこうやって共有しているわけです。ですから食品安全の意味で、口をつけずに上の穴から飲むのは非常に大事です。ただ、水の出口を直接手で触ることになるので、触った後は出てくる水でしっかり20秒時間をかけて洗うことが大事ですね。うっかり鳥や動物が舐めた後を触っているかもしれないので。でもローマの小地蔵さんの水飲み場のお水は大体において、本当に透明で、真夏でも驚くほど冷たく、本当に美味しいです。さらに走ってから家に帰ってきて、家の冷蔵庫で冷えているボトルのサンペレグリーニョをがぶ飲みした時、ローマの小地蔵の水の方が美味しいと思ってしまいました。
オレンジ公園を出てあるところに寄ることにしました。上の写真はかなり昔の写真ですが、オレンジ公園に行くと必ず行くのでこんな写真をたくさん持っています。オレンジ公園から徒歩1分です。
ここはマルタ騎士団の鍵穴なのです。昔はこうしてたくさんの観光客が並んで鍵穴を覗いていましたが、今日いたのはイタリア人のみで、鍵穴の場所にいたのは3人だけでした。どうしてまたこの場所の話をしているかというと、私、ここに何度も来て、何度も鍵穴の中の写真を撮ろうとして失敗する、という繰り返しだったんですが、なんと、今日は完璧に成功しましたのでその写真をここにシェアして終わりにしたいと思います。ぜひクリックして拡大して何が写っているのか確認してみてくださいね。