お団子の写真で考えた

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さて写真は夏に日本に帰ったときに、日光の竜頭の滝というところに行ったんですが、思いっきり観光地の観光地にしかないようなお土産屋さんの、かなりさびれている割には売れまくっているお茶屋さんで買ったお団子とお茶のセット。ぜんぜんこだわってない風のみたらしソースと、かなり適当な量のあずきですが、目の前に広がる穏やかな滝(っていうのがあるんですよ)を見ながらのお茶の時間にAさんとふたりしてすっごく癒されました。まさに癒しとはこのことだねぇとふたりで言い合いました。
昨日、元同僚で今は日本の某省にお勤めのEさんから電話いただいたんですが、「ローマの生活は毎日が旅のようで素敵だったけど、日本の生活は実は天国だよ」と言ってらっしゃいました。「質の高い暮らし」とはこのことだと、毎日実感するそうです。そうですよね。完璧な社会なんて世界のどこにも存在しないけれど、日本の社会はそれに実はかなり近い国のひとつかもしれません。一般的に人が良識を持って行動し、何かダメなことがあると問題意識を持って解決しようとし、資本主義とはいえ、そのおかげで便利なものや素敵なものは普及するシステムになっていて、そしてなにより、ちゃんと警察が力を持っている、という日本の社会は本当にいいなと思います。
イタリアはファシズムの暗い過去のせいで警察や権力などがへっぴり腰なのです。ひったくりにあったおばあちゃんがひったくって逃げていく人を指差して、警察官に「助けて」といっても「被害届けをもらってからでないと動けません」と申し訳なさそうに言うイタリア人警官。こんなのはマシなくらいで、肩をすくめて「僕に何ができるの?」という人すらいいます。あきらめるしかないこの社会。
なんてお団子の写真ひとつでいろいろと考えてしまいました。でもね、なんだかんだいってもローマはローマ。明るいイタリア人もいっぱいで楽しいことも素敵なものもいっぱいあるのです。

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