タイトルには全く関係のない上の写真ですが、あまりにも可愛かったのでうっかり買っちゃったキッチン用品です。上のは鍋敷で、ロテッレ(ルオーテともいう)という車輪パスタの形をしていています。そして下の、お玉や大きなスプーンやフライ返し(フリッパー)や菜箸なんかをコンロの横で休めておくもの(正式名称は分からない)は、ラビオリの形をしているシリコン製品なのです。私は調理中にこの「調理用具置き場」がないと困るタイプなので、よく超絶大きなレンゲのような形をしたおたま置きのようなものを使っているのですが、今回は引っ越しの荷物がなかなか届かないので買うことにして、いざ探しに行ったらこんなものに出会ってしまってうっかり買ってしまった、というわけです。ちなみにファルファッレの形をした鍋つかみもあったので今度吟味して買おうと思っています。で、今日のトピックはイタリアで、どうやって美味しいフォカッチャを買うか、というお話です。
Continue reading “フォカッチャを買う”アッピア街道をランニング
金曜日に自主隔離明けのPCR検査を受けて、無事に陰性証明をいただいた私は土曜日に、晴れて堂々と外を出歩ける自由を手にしたので、朝からランニングに出かけてきました。ルートはローマの東側、旧アッピア街道を南下するというもの。つくばでも夫のAさんにお付き合いいただいて、毎週土曜日走っていたので、これからも天気さえ良ければ土曜日に続けていきたいなと思っています。
Continue reading “アッピア街道をランニング”Emma. (2020)
成田からドーハまでのカタール航空内で、まずは6時間ノンストップで爆睡したあと、朝食のお供にしようと思ってこの映画を見ました。実は私が中学生になったばかりの頃、母が異常に分厚い(幅が3センチはあったと思うので本棚で結構目立ってました)中公文庫のエマを買ってくれて、女子中学生にはピタっとくるオースティンの話に本当に夢中になったのをよく覚えています。今までエマは何度か映像化されていると思うのですが、今、とにかく旬の女優さん、アーニャテイラージョイさんがそれはもう光り輝いているのと、映画の中の建物やお部屋、家具の色、テキスタイル、髪型、ボンネット、馬車の内装、そして胸のすぐ下で切り替えがあるタイプの当時のドレススタイルにとにかく瞬きを忘れて、食事も忘れて、終わった時には目と口が乾き切っていました。そして外せないのがミスター・ナイトリーとのあのダンス。いわゆるボールルームダンスをただただ踊っているだけなのに、目線を交わしているだけのあのシーンだけで、お互いに恋愛感情がこれ以上ないくらいに燃え上がるのを他の何よりはっきりと表現できている、というのが衝撃的でした。あのダンスの間、結構長いこと息を止めて観てました。映画全体の私の評価はA-です。フランクチャーチルの役の人が私が中学生の時から育ててきたイメージと全然違った!というどうでもいい理由でマイナスがついています。とはいえ、ミスター・ナイトリーも出てきた瞬間は、ん?という気持ちにならなかったというと嘘になりますが、シニカルで批判的だけれども、いつも紳士で、エマとも対等で温かいミスター・ナイトリーをまるで本人の素のように見せていただけたので、だんだん彼がミスター・ナイトリーにしか見えなくなってきて、それで充分満足なのでした。
Continue reading “Emma. (2020)”砧きぬ子
さてローマに到着してもうすぐ10日というところです。通常は特に何も考えずに日本を去るんですが、今回はもしかしたら1年くらいは日本に戻ってくるのが面倒になってしまうかも、ということで夫のAさんが、心残りがないようにし、と言ってくれて、ローマに発つ前に、温泉にいくことにしました。行き先は「緊急事態宣言が解けた時の北関東の人だけ」というプロモーションに釣られて、鬼怒川に宿泊。特に観光もせずに旅館で2泊3日ゆったりしました。上の写真は鬼怒川温泉駅に仁王立ちしている鬼の鬼怒太(きぬた)。下に写真を載せておきますが、実はこの鬼シリーズの銅像は鬼怒川にいくつかあって、そのうちの一つは女の子で、名前を鬼怒子(きぬこ)というそうです。なかなか魅力的な女の子で、筋肉質なところが今、流行っているらしい漫画の「僕とロボコ」のロボコを彷彿とさせるお姿でした。
Continue reading “砧きぬ子”再びローマより
最後にここに来たのは2019年だったのでそんなに前のことではないのですが、こうしてまたバンコクから日本を経て、またローマに4年ぶりに引っ越してきました。ターコイズ色の地中海とフィウミチーノとオスティアの海辺の街が飛行機の窓から見えた時は、ああ帰ってきた!と非常に高まりました。空港にはもう15年も仲良くしてくれているイタリア人のAが車で迎えにきてくれて、嬉しくて本当に涙が出ました。彼女が来てくれることになっていなかったら、夫のAさんも不安だっただろうし、私自身も心細い気持ちになっただろうし、と思うとなんと言って感謝を表したらいいかわかりません。私の家族もみんなAのことを知っているので安心して私を送り出すことができただろうと思うと、いつか、必ず、私も誰かをこういう気持ちにしてあげるんだ、と本気で心に誓いました。
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