ローマの初冬とプンタレッレ

プンタレッレ早いもので、ローマに帰ってきてからもう1週間がたちました。自分のオフィスでの仕事はテレワークのもどかしさはないものの、毎日かかってくる電話、分刻みの会議、インターンとコンサルタントの管理、書類整理、などなど本来の仕事から少し離れた雑務に追われて、そういえばそうだったっけ、と今更ながらびっくりです。テレワークというのは実は本来の技術的な仕事をするにはものすごく生産的なシステムかもしれません。日本だと本部との時差があるので、スカイプで会議をするにしても日本が夕方の5時から7時くらいの2時間に限られるし、限られると思うとその会議の時間を大切にしてなるべく多くのことを簡潔に議論しようと双方が考えるのでさらに生産的です。
さて先週末ローマに到着してフィウミチーノ空港を出てタクシーに乗った時には「ローマあったかい!」と感激したのですが、昨日あたりから寒風が激しくなってきました。日曜日の今日は出かける用事があるので先ほどガレージから車を出しておいたんですが(日曜日はうちのガレージは朝の10時で閉まって、再開が夕方の6時なのです)外は東京くらい寒く感じました。今更、初冬というわけでもないんでしょうが、やっと本格的に寒くなってきたというところでしょうか。
そして紹介が遅れましたが、上の写真は世界でもローマにしかないという(イタリアの他の地域にもめったにありません)プンタレッレという野菜のサラダ。ランチにいただきました。自分でみようみまねでつくったんですがアンチョビのソースとガーリックをきかせたのでわりとスパイシーな感じにできあがりました。このサラダとタラのフライが出てくると、私の中で「ローマの冬」という気持ちが高まるのでプンタレッレ好きです。となりはカプレーゼ。我が家の目の前のイータリーでフレッシュモツァレラ(もちろん水牛の)を買ってきてその日のうちにつくったので本当に新鮮でした。トマトは相変わらず美味しいし、イタリアは本当に食事にハズレがなくて良いです。
もう数週間ローマでの暮らしと仕事を楽しんでいこうと思います。

日本の冬の美味しいもの三昧

豆乳鍋11月になってから主人のAさんがものすごく頻繁にお鍋を作ってくれていたんですが(私はちょこっとテーブルを整えるお手伝い程度)、鶏の水炊き、みそ味、キムチ鍋、豚肉と湯豆腐鍋、などいろいろと出て来た中で、一番リピート率が高かったのがこの豆乳鍋でした。優しいマイルドな味なんですが、取り皿に、ゆずポンを少し入れたりするとまた違った美味しさです。
私は豆乳と豆腐を心からこよなく愛しているんですが、このお鍋にすると、具がなくなったあともずっとだし汁を飲んでしまいます。味も薄味なのでいい感じです。これにさらに豆腐をたっぷり入れて、大好きなねぎもたっぷり入っていて、全体的に好物が好物にまみれている感じが、激しく私の好みです。この冬もっともっとこんなお鍋食べたい。
静岡先日ちょっとした用事で静岡の焼津にいくことがあったんですが、焼津漁港のすぐそばのさかなセンターで新鮮な特上まぐろ丼をたべたり、この時期だけ解禁している生の桜えびをつまみぐいしたり、釜揚げのしらすがプリプリしているのをいただいたりと、本当に贅沢な思いをしました。桜えびを生でいただいた事がなかったので非常に感激しました。甘くて柔らかくて、干してあるイメージよりずっとずっと身が大きくて(しらすもそうでした)、ウマウマでした。
あまりに感激したので、そのままの勢いで熊本と大阪の両親にその生の桜えびと釜揚げのしらすを贈ったんですが、両家とも桜えびはそのまま生で食べたりかきあげにしてくれたり、しらすは大根おろしとポン酢で、などなど楽しんでくれたようでそれも嬉しかったです。季節限定の桜えびのかき揚げ最高ですよね。私とAさんも春の解禁のときに桜えびのかき揚げをいただいて大感動したことがあります。
日本の冬は寒さが厳しくて(今年は特に)ちょっと構えてしまいますが、こうして美味しい物がたくさんあるのも確か。ちょっと3週間ほどローマに戻りますがまた帰ってくるのでそれからまた日本の冬を楽しもうと思います。

とんき(駒込)

駒込 とんかつとんき週末に私の姉夫婦が勤めるK病院のある町、駒込まで行ってきたんですが(K病院がバレバレ)、先日放送されたアド街ック天国(駒込編)で紹介されていた目黒のお店ののれん分けというとんかつ屋さん「とんき」に行ってきました。11時45分にオープンのランチ時間、私たちは気合いを入れて行ったので4番目でしたがカウンターの18席しかないため、1巡目には座れないお客さんも多くちょっと驚きました。店の中にある長椅子で待つ10人程度に加えて外にもちゃんと行列はできているので大人気なんですね。写真はすべてAさんの撮影で、横の写真はヒレかつ定食です。彼が「写真大丈夫ですか」といったらとっても優しい笑顔で「いいですよ」と快諾してくださってなんだかふたりで感激してしまいました。
お味はとんかつという食べ物の定義を変えてくれたなーと思える味です。厚めのお肉に、粉、たまご、粉、たまご、粉、たまご、パン粉という順番で衣をつけるため、肉汁が逃げない仕組みになっているらしいです。それなのに薄衣。かなり美味しかったです。とんかつはAさんの大好物で、私があまり油物を食べないせいでいつも1.5人分食べてくれます。私はヒレでAさんはロースでしたが、油分のバランスがいいためか、ロースのほうがジューシーに感じました。お持ち帰りも作ってくださったので、姉家族にしっかり買って帰ったのでした。キレイなカウンターで清潔なお店だったし、サービスもタイミングもなにもかもすごく良くて気分よくランチできました。ああ美味しかった。

マリアージュ・フレール・パリ本店

Paris

日本でも人気が高くて何を今更といった感がありますが、私はパリに行く度にこのマリアージュ・フレールのサロン・ド・テに行きたくなってしまいます。パリ市内にもいくつかお店はありますが、やはりおすすめなのは本店のあるBourg-Tibourgのお店。最寄り駅はHotel de Villeで市庁舎の噴水公園のあるところです。朝ごはんをカフェ・クレームのみにして、しっかりお腹をすかせてから長時間ランチにここに行くのです。12時半を過ぎてしまうと行列ができてしまうこともあって、私は12時に到着するように行きます。そうするとだいたいすぐに案内してもらえます。

ショップを通り抜けてダイニングエリアの席に案内してもらってすぐ圧倒されるのが渡される紅茶の本。300種類以上もある紅茶の説明に目がくらくらしてしまうので、私はだいたいお食事をオーダーするときに、そのお食事に合う紅茶をおすすめしてもらうことにしています。白い素敵なジャケットのギャルソンさんたちはみんなほぼ完璧に英語ができるので助かります。

ちなみにマリアージュ・フレールのマリアージュは人の名前で、フレールはフランス語で「兄弟」の意味。「兄弟」はイタリア語だとフラテッリ(複数形)となり、アメリカでもグリークの男性寮のことをフラタニティと読んでいたのでその流れで分かりやすいですね。つまり「マリアージュ兄弟」というわけです。ちなみに、私の意見ではマリアージュフレールは、「本当の紅茶」というものを極めているわけではなく、いろいろな花や果物やスパイスやナッツなどを足す事によって「フレーバーティー」としてフランスらしくお茶をソフィストケイトさせたというイメージなので、ダージリンやセイロンなどのいわゆる「王道の紅茶の葉」というのが他の紅茶のお店(たとえばイギリスのものなど)より美味しいかどうかはわかりません。なので、ここではえいっと思い切って変わったタイプのフレーバーティーを選ぶのがコツだと思います。マリアージュフレールならではの美味しいものにきっと出会えます。

Paris

そんなフレーバーティーの中で、私が今までで、これはすごく好きかも!と思った紅茶は#904のBoleroという名前の紅茶。このサロン・ド・テでおすすめしてもらっていただいたんですが、青や黄色の花びらや果物が入っていてさわやかな香りがして、でも強すぎず、そのとき頼んでいたフォアグラのトロピカルな前菜にすごく合っていて最後まで本当に癒されました。おもわずそのまま帰りにショップで100グラム買って帰ったほどです。そのときのデザートが写真のもの。ほとんどのデザートは紅茶のフレーバーがすこし絡んでいて、これはなんと、抹茶とラズベリーのケーキなのです。あとは前回友達のAと一緒にパリに行ったときには彼女が頼んだ#906のシナモンオレンジがすごく美味しくてクリスマスにいいなと思いました。

東京や大阪にもたくさんお店がありますが、パリの本店でパリのマダムのお洒落をチェックしながらいただくランチは格別なものがあります。また、夏の時期は買って来た美味しいフレーバーティーを贅沢にアイスティーにして冷蔵庫に常備しておくと、友人が突然訪ねてきたときでも、冷たくて美味しいフレンチティーを振る舞うことができたりして、何も無くてもそれなりのおもてなしになったりするので重宝してます。

Aさんがやってきた

Trastevere

土曜日に主人のAさんが休暇をとってローマに遊びにきてくれました。その日の午前中はたまたまParmaに住んでいる友達のCが、今度Ph.D.プログラムに入るためスペインに3年行くというのでお別れにローマに来てくれていたので、彼女と彼女のお姉さんのSとそのお友達と4人で朝ご飯と昼ご飯までカンポデフィオーリの近くで楽しんだあと、家に帰って時間をつぶし、そのあと空港まで迎えに行ってきたのでした。

日曜日の昨日はさっそく、私のローランギャロス号を満タンにして、ローマから2時間ほどドライブしてウンブリア州のペルージャに遊びに行ってきました。イタリアのチョコレートといえばトリノのチョコか、このペルージャのチョコか、といわれるのですが、それほど有名なチョコレート工場がここにはあります。去年あたりのイタリアの映画で「チョコレートレッスン」というようなタイトル(不確か)のものがここを舞台に撮影されましたので知っている方もいるかもしれませんね。そしてなにより、世界のナカタさん。彼はペルージャのチームに数年いらっしゃいましたね。最初のゲームの3ゴールは本当にトリハダでしたよね。

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