日本のみなさま昨日の大雪は大丈夫でしたか?私たちの住むつくばも降りましたが、テレビで見る都心ほどは積もらず、今朝も住宅の屋根にうっすらとわずかに残っているだけで、大変な状況になることもなくほっとしています。そんな寒い時期にこんな滝の写真で、さらに寒そうで申し訳ないんですが、年末年始のことを振り返っていて、この滝にも行ったので載せてみました。年末はローマから日本に23日に帰って来て、クリスマスイブにはつくばの西武デパートでやっていたクリスマスケーキセールに参戦し、50個限定だったゴディヴァのチョコレートケーキを買って、Aさんがせっせとブルスケッタを作って、私は小さなシャンパン(ロゼ)を買ってきて、もうそれだけで満足してしまったので、すっかり手抜きクリスマスでした。25日と26日は身の回りの片付けをしたり、日本でしておきたかったショッピング(ネットショッピングですが)をしてさらにのんびりと過ごし、翌日の27日から夫婦で私の実家の熊本へ。今回はマイルがたっぷりたまっていたのでそれで往復したんですが、こんな年末年始の時期でもマイルで無料で九州まで往復できるなんて、なんだかお得な気分ですよね。そして28日は熊本が誇る黒川温泉へ。飽きもせず毎回黒川温泉に行って、同じ宿(山みず木)に泊まる結果になるのは、いろんな温泉にいっていろんな温泉宿に泊まっても、必ず「まあここもいいけれど、黒川の山みず木はいいね」という話に必ずなってしまうからなんです。だったら最初からどうして他を試すんだろう、と自分たちでも不思議になりますが、そろそろそんな試行錯誤もやめて、最初からいいと分かっているところに行くことにしようよ、ということになって行ってきたのでした。この滝はそこから30分弱のところにあって、数年前の爽健美茶(?)の松嶋菜々子さんのCM撮影につかわれた、「滝の裏を歩ける滝」である鍋ヶ滝です。
いろんな温泉宿や旅館に行って思うんですが、どこでもわりと豪勢なお食事って出ますよね?土地によって蟹だったり、ゴージャスお造りだったり。でも私本当に回し者みたいになっていますが、山みず木以外でお食事完食したことないんです。それなりにおいしいお食事がでてきて、ひとりひとりの席に小さなお鍋なんてあって、キレイにしてあるのに、いつも途中で飽きてきてもういいや、となって全然最後まで食べる気になれないんですよね。でも山みず木だと、「次はなんだろう?」といつもわくわくできて、デザートまで細かい楽しみがあって毎回家族全員、完食です。阿蘇の小国のお米も、それを炊くお水も強烈に美味しいので白いご飯ひとつにしても本当に美味しくて幸せになります。朝ご飯のお味噌汁もお食事のテーブルの真横で仕上げてくれて本当に美味しいです。
肝心の温泉は源泉が激アツ(80度から100度くらい)なので薄めてあることもあって、泉質としては硫化水素泉だと思うんですが、その特徴であるはずの硫黄臭はほとんどなく、入るとじーんとした暖かみを感じる泉質です。その熱さのおかげで、冬でも露天風呂がまったく冷えず、最高に気持ちがよいのも特徴だと思います。黒川温泉全体に、全く人工作為的なものを感じないし、もちろんカラオケや飲み屋、卓球すらゼロだしで、まさに本格派の温泉郷を堪能することができると思います。
黒川温泉の良さを感じれるのは実は2回目くらいからだと思っています。というのも、一応黒川温泉は「温泉旅館集団」のようなものが川沿いに集まっているので、最初に黒川温泉に行くとその辺りに泊まりたくなってしまうんですよね。足湯、お土産屋さん、マッサージ、インフォセンターなどがあつまっているところのほうが便利に感じると思うので。また黒川温泉の売りでもある「入湯手形」を買ってしまうと、やっぱり旅館を3つはしごできるし、いろいろな宿の温泉に入れてしまうので、そういう意味でも他の旅館に近いほうが嬉しいですよね。でも、私の勝手な結論だと、そうやっているとやっぱり疲れ果ててしまって、温泉に癒されにいったんだか、はしゃぎにいったんだか分からなくなってしまうんです。きちんと自分が温泉に癒してもらうためには、黒川ではいわゆる「奥黒川」が一番いいのです。奥黒川は川上にあるので、源泉に近く、ひっそりとしていておだやかな時間が流れていて、露天風呂も開放感があって最高です。私たち家族はもはや黒川では奥黒川の宿(山みず木)に直行で、外には出ずにひたすらゆったりと過ごす事にしています。
あら、最後には山みず木さんのまわしものみたいになってしまいましたが、興味ある方で熊本にいらっしゃる方は是非行ってみてくださいね。熊本市内からはかなり遠いんですが(空港からだとまあまあ近いです)、いろんな意味でレンタカーがおすすめです。
賢者たちのガレット
遅くなりましたがみなさま明けましておめでとうございます。今年も細々とブログ続けていけたらいいなと思います。写真は今年のガレット・デ・ロワです。本来はアーモンドペーストクリームたっぷりのガレットなのですが、私は今日本にいるのでマッチャ・アズキのガレット・デ・ロワを選んでみました。でも味としてはアーモンドやアマレット(アーモンドのお酒)の味や香りもしてバターたっぷりで、日仏の融合といった感じでした。いわゆるアンコ系ではない味です。
私はたまたま最近フランス文化圏の友達と仲良くしているせいか、新年にガレットデロワをいただく機会がちょこちょこあるんですが、イタリアではガレットではなくトッローネというお菓子(粒アーモンドが大量に入っていて、非常に粘度の高い真っ白なヌガーという非常に食べづらいお菓子)が「新年のお菓子」的な立場にあるかなと思います。トッローネにはピスタチオバージョンや、チョコレートコーティングバージョンなどいろいろなバージョンがあって、年末にパネットーネやパンドーロなどと一緒に大量に贈り合うのでイタリア中トッローネだらけになります。「新年のお菓子」と書きましたが正確にはクリスマスから新年にかけて、といったところでしょうか。フランスのガレットデロワはだいたい新年明けてから売り出されることが多いと思います。家で作る人も多いし、ガレットデロワを新年に食べないフランス文化圏の人は結構少ないんじゃないかな。イタリアのパスティッチェリア(パティスリー)でも、普段マカロンなんかを売るお店ではガレットが新年売られます。でも売ってある期間がすごく短いので、うっかり逃さないように新年のパスティッチェリア巡りは頻繁にすべきです。2月のカルネヴァーレのお菓子もしかり。
ガレットデロワはエピファニー(英、仏読み)という、日本語だと公現祭、イタリア語だとエピファニアと呼ばれる祭日(イタリアでは休日ではありません)の1月6日に食べるのが伝統です。エピファニーは、私の幼稚園(カソリック系)のころの記憶によると、「おさなごジェズさまは、うまれてからむいかめに、ながれぼしをみてひがしからはるばるやってきた、さんにんのけんじゃからおくりものをいただいたのでした」とお遊戯会でナレーションをしたイベントだと思われます。私の幼稚園(聖母愛児幼稚園というところでした)では「イエスさま」は「イェスさま」と急いで言う感じか、「ジェズさま」と言っていて、基本的にお祈りはマリアさまに対して行っていました。なにせ「聖母」愛児幼稚園なので。幼稚園で園長先生(女性)が飼っていた九官鳥も毎日「マリアさま」と園長先生そっくりの声でお祈りしてました。こんなこと本当にどうでもいいことですが、今記憶がよみがえって来たので書き留めておきたくなっちゃいました。すみません。
なぜ幼い頃の記憶がほとんどない私がこんなことを鮮明におぼえているかというと、とても単純な理由ですが、私1月6日が誕生日だからなんです。それまでお遊戯会でマリアさま役になれずにべそをかいていたわたし(じゃんけんで長い髪がきれいで美人なあゆみちゃんに負けた)は、「ナレーションというとくべつな役(幼稚園の先生の涙の説得)」をいただいてさらに「1月6日はとくべつな日(さらに涙の説得)」と説明してもらってケロっと機嫌をなおしてナレーターとして文章の暗記にはげんだのでした。
ガレットデロワの話に戻りますが、Wikipediaによると「フランスの地方ごとに少しずつ異なるが、最も一般的なものは紙の王冠がのった折りパイにフランジパーヌ(アーモンドクリーム)が入ったパイ菓子で、中にフェーヴ(fève、ソラマメの意)と呼ばれる陶製の小さな人形が一つ入っている。公現節(1月6日)に家族で切り分けて食べ、フェーヴが当たった人は王冠を被り、祝福を受け、幸運が1年間継続するといわれる。名称の「ロワ」(王たち)とはフランス語で「ロワ・マージュ」(rois mages)と呼ばれる東方の三博士のことである。」だそうです。今年私たちがガレットデロワを購入したサダハル・アオキさんではさすがにフェーヴを焼き込むことはしておらず別添えになっていて(知らない人が食べたら大変ですものね)、それは何とも嬉しい黒のミニカーのフェーヴ(写真)でした。
そしてガレットにはフェーヴの代わりに大きなアーモンドがひとつぶ。私たちは8つに切り分けて数日に分けていただいたのですが、なんと最後のひとつに入っていました。いくつ食べても出てこないので「サダハルさん入れるの忘れたんじゃない?」なんていって食べていたんですが(そんなわけないし、サダハルさんがつくっているわけではない)、最後のサプライズはAさんが探し当て、そして彼の中での葛藤のあと、やっぱり誕生日の私がフェーヴを手に入れるべきだという結論に達したらしく、私のおさらにアーモンドをちょこんと載せてくれました。ミニカーはよーく見るとチンクエチェント(イタリア車)でとってもかわいらしいです。サダハル・アオキさんは銀色の紙の王冠もつけてくれたし、ガレットデロワの説明もつけてくれたし、至れり尽くせりでした。日本でもフランス系のパティスリーやブーランジェリーではだいたいガレットデロワ売ってると思うんですが(バターで有名なエシレにもありました)すごく美味しかったので来年もサダハル・アオキさんにしようかな。
日本の冬の美味しいもの三昧
11月になってから主人のAさんがものすごく頻繁にお鍋を作ってくれていたんですが(私はちょこっとテーブルを整えるお手伝い程度)、鶏の水炊き、みそ味、キムチ鍋、豚肉と湯豆腐鍋、などいろいろと出て来た中で、一番リピート率が高かったのがこの豆乳鍋でした。優しいマイルドな味なんですが、取り皿に、ゆずポンを少し入れたりするとまた違った美味しさです。
私は豆乳と豆腐を心からこよなく愛しているんですが、このお鍋にすると、具がなくなったあともずっとだし汁を飲んでしまいます。味も薄味なのでいい感じです。これにさらに豆腐をたっぷり入れて、大好きなねぎもたっぷり入っていて、全体的に好物が好物にまみれている感じが、激しく私の好みです。この冬もっともっとこんなお鍋食べたい。
先日ちょっとした用事で静岡の焼津にいくことがあったんですが、焼津漁港のすぐそばのさかなセンターで新鮮な特上まぐろ丼をたべたり、この時期だけ解禁している生の桜えびをつまみぐいしたり、釜揚げのしらすがプリプリしているのをいただいたりと、本当に贅沢な思いをしました。桜えびを生でいただいた事がなかったので非常に感激しました。甘くて柔らかくて、干してあるイメージよりずっとずっと身が大きくて(しらすもそうでした)、ウマウマでした。
あまりに感激したので、そのままの勢いで熊本と大阪の両親にその生の桜えびと釜揚げのしらすを贈ったんですが、両家とも桜えびはそのまま生で食べたりかきあげにしてくれたり、しらすは大根おろしとポン酢で、などなど楽しんでくれたようでそれも嬉しかったです。季節限定の桜えびのかき揚げ最高ですよね。私とAさんも春の解禁のときに桜えびのかき揚げをいただいて大感動したことがあります。
日本の冬は寒さが厳しくて(今年は特に)ちょっと構えてしまいますが、こうして美味しい物がたくさんあるのも確か。ちょっと3週間ほどローマに戻りますがまた帰ってくるのでそれからまた日本の冬を楽しもうと思います。
秋の奈良・飛鳥
11月の初めに、主人の両親の住む大阪まで遊びに行ってすっごく美味しいお食事(戻り鰹の美味しさに感動しました)や楽しいおしゃべりで久しぶりの家族の時間を楽しんだ後(お義父さまお義母さま、その節はありがとうございました!)、その足で奈良と飛鳥の一泊旅行に行ってきました。関東よりも暖かだった関西の穏やかな気候の中での散策は本当に気持ちが良く、とても素敵な旅行になりました。上の写真はご存知興福寺の五重塔。奈良ホテルまで行く169号線の橋の半ばにある休憩ベンチのところから撮影してみました。
Continue reading “秋の奈良・飛鳥”コキアの紅葉
先々週の週末に、ドライブでひたち海浜公園まで行ってきました。写真のコキア(ホウキグサ)が真っ赤に紅葉していたのとコスモスが満開だったのとでダブルに嬉しかったです。コキアは光のあたり具合によって色が微妙に変わってキレイ。
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