まだしつこく日本に滞在している私ですが、毎日家に籠って仕事をしているので日本を満喫していない気分がします。週末は夫と一緒になんとか外出して買い物に出かけたり美味しいものを食べに出かけたりとしているものの、やはり夫は男なので(あたりまえ)先日友達のMちゃんとショッピングしてすっっごく楽しかったです。やはり洋服やアクセサリーのショッピングは女性同士のほうが、男性に気をつかわなくていいのでいいですね。夫も私の買い物につきあうのはほどほどにしたいだろうし。
これは毎日、日本にいてもイタリアにいても実感することではあるんですが、9年の米国滞在と7年のヨーロッパ滞在で、日本ではすっかり勘違いのナイズ野郎になってしまった私。日本の良いところと自分が住んでいる国の良いところ、逆にそれぞれの悪いところなどがじわじわと見えて来たこともあってすっかり異文化を背負う身になってしまったことを再確認です。もうすっかり変な人です。でもどうしろというのでしょうか。今更日本どっぷりになれない。100%イタリアに感化されることもできない。なにもかも中途半端な私。それなのに自我がしっかり出てしまうのでやたらと嫌な感じの自分がいます。
で、何がいいたいかというと、Mちゃんのショッピング中にまわりを見渡してみてつくづく、文化が違うとショッピングのしかたが違うなーと思いました。すごくくだらなくて済みません。アメリカでは超ド田舎に住んでいた事もあり、そこがカレッジタウンだったこともあって、いわゆる「ショッピング」というものはあまり日常行わず、必要な物を買う、という状態でウォルマートでレブロンの化粧品(やたら安い)を買い込んだり、ライトエイドでヘアセーラムの良いものを見つけたり、コスコ(日本ではコストコっていいますけど、アメリカでは誰がどう聞いても最初の音はカに近い、コォスコーですよね)で美味しいチーズケーキ(だいたい冷凍のホールケーキが12個パックとか!)を探して買って来たり、というような感じの「ショッピング」でしたし、ちょっとシアトルなんかの中都市に行っても行くのはモール。ユニバーシティーモールとかパシフィックプレイスとかベルビュースクエアとか。どのモールも同じような雰囲気なのでどこがどこだったかすら記憶が曖昧です。モールにはいっているのはギャップとかバナナリパブリックなどのいわゆるアメリカンなお店だったし、大量生産、自由に試着、お買い上げ、とベルトコンベア式の買い物だったと思います。
日本でも、まあそこそこ合理的に近いものがありますよね。違うのはヨーロピアンのブランド店が非常に多いこと。しかもイタリアブランド多いですよね。イタリアンデザイナーめ、自国の経済が悪いからといって日本で荒稼ぎしようとしていると思われます。
で、イタリアンブランドのお店に入るとふと自分の住んでいるローマのお店な感じがしてしまって、無意識に同じような感じで買い物をしようとしてしまって、違いに気づいてびっくりする、ということが良くあるんです。
まずマナーとして、イタリアでは基本的にやたらと商品には触らない。これは驚くべき事にスーパーマーケットでもほぼ同じです。ブルガリとかグッチとかかなりの高級品でも、ディスプレイされているものにスっと手を出してファスナーをがっとあけて中を見たり、飾ってあるスカーフをしゃーっと外したり、日本のお店ではそんなお客さんに度肝を抜かれます。そして、あ、ここは日本。大丈夫大丈夫、と自分に言い聞かせます。でももしそんな人が知らずにヨーロッパ旅行したら、と思うとちょっとだけヒーっとなるので、ここに書いておきますが、商品に触るまえに店員さんに「見せてね」とか「触ってみてもいい?」か、あるいは「中はどうなってるの?」などと聞きましょうね。言葉に不安があれば、手で指し示してにっこりすれば分かってもらえます。高級店だったら英語がだいたい通じます。勝手にばんばん触ったりしていたら、イタリア人は分かりやすいので、あからさまにいやな顔をして、間違いなく心の中でチっと舌打ちしながら、「日本人・中国人・韓国人対応店員」などを引っ張ってきて、あとは無視してくると思います。素材が気になってすーっと触るひともいますが、多分あれも微妙に嫌われます。
それはどうしてか、というと、これは私の推測にすぎないのですが、ヨーロッパの買い物文化は、「人」対「人」だからだと思います。まず店に入るまえから、「人」重視です。店の外から見て、ドアをドアマン(ポルティエーレ)に開けてもらえそうなときはにっこり笑顔でアイコンタクトしてドアをあけてもらいましょう。バーンとあけてはいるとポルティエーレに激突したりするので注意が必要なのです。ローマの高級店ではポルティエーレはだいたい礼儀正しく挨拶してくれて、ひとりの店員さんとアイコンタクトをすることが多いです。そのアイコンタクトをした人を自然に見ることになるんですが、その人に「ボンジョルノ」あるいは「サルヴェ」(私はだいたいこっちをつかいます、というのもボンジョルノの時間が限られているし、ボナセーラになる時間も限られていて、私がショッピングするのはだいたいその中間の時間が多いからです)と挨拶をします。するとその人はだいたいスルスルっと笑顔で近づいて来て、「自由に見てね、質問があったらいつでもいってね」などと言ってくれて、一定の距離を持って私をフォローしてくれることになります。ゆっくり商品を見て回って、これきになるな、と思ったら立ち止まって数秒眺めて、さっきの店員さんを振り返ります。すると間違いなく近づいてきて「それ素敵でしょう」などと言ってきてくれたり、「色違いもありますよ」と言ってくれたり、洋服だったら「着てみる?」と聞いて来てくれたりするのです。日本だとこういう接客って「わずらわしい」と思われたりしがちですよね?それは文化(すくなくとも現代の文化)が違うとしか思えません。私のイタリア人の友達は、店員が怠けてアテンドしてくれないことがあると、「なんて無礼なお店なの」とプンプンです。
そこで、「中を見てみてもいい?」「触ってみてもいい?」と」聞くとだいたい、「こちらにどうぞ」とゆったりとしたソファのあるエリアや、カウンターエリアに案内されます。そこでゆったりと商品を選べるということです。私の経験だと、ローマでは、お店がすいているときはだいたいこういうときに「コーヒーでもいる?」とオファーしてくれたり、バブリーなウェルカムドリンクをくれたりします。そこでお店の人に希望をつたえながらいろいろと持って来てもらって、お店にはディスプレイされていない商品なんかも持って来てくれたりして、かなり個人的なショッピングができるということになります。ブランド店だと、ブルガリ、フェラガモ、グッチ、マックスマーラなどでこういうことが起こりましたが、ふつうのセレクトショップの広いところでも一度だけミントティーのサービスがあったので、きっとこういう文化なのでしょう。
というわけで、日本では当たり前で全く煩わしくないセルフサービスショッピング、商品を盗む人がめったにいないという安全な国である証拠でもあるので素晴らしいですが、ヨーロッパでのお買い物では「品がない」と勘違いされる可能性もありますのでお気をつけ下さいね。あと、観光のついでに入ることもあるかもしれませんが、歩きやすい運動靴などだとやっぱり対応は塩対応になると思います。もちろん、H&MやZara、Sephoraなんかだとセルフサービスだし服装をそこまで見られることもないとは思いますけど。でも店員さんはかなり「見張って」ます。うっかり疑われるような行動(バッグをごそごそしたり)は控えめに。
私だったら、ヨーロッパ観光は「舞台」だと思って思い切りおしゃれして、素敵なヒールの高い靴で、歩き疲れても歩き疲れてるのはおくびにも見せずにやせ我慢するかな。それか観光の日とショッピングの日を分けるとか。ローマで見かける日本人の観光客のみなさんはかわいらしくてファッションもイタリアの女性を見慣れた目からみるととても独創的でカラフルで素敵なんですが、大人な女が要求されるところではそこそこ厳しいかも、と思ってしまうのが正直なところです。とかいって私は何様なんだとおもわれちゃいますね。ノーメイクにワンピースに素足で仕事に行くような人が書くような内容ではありませんでした。ごめんなさい。でもちょっとだけ知って欲しかっただけです。
新しいスーツケース
このサイトでは私はまたまたオランダに行ったっきりになってますが、ちゃんと一度ローマに戻り、そのあと今は日本にいます。このところ派手に旅行をしまくったせいか、ずっと長い事(2005年の7月から)使っていたお気に入りのスーツケースがかなり傷だらけになってしまい、ダクトテープを貼って応急処置をした状態で日本帰国となってしまったので、ここはえいっと新しいものに新調しました。まったく同じサイズの色違いです。せっかく日本でネットで購入するし、と思ってユナイテッドアローズとのコラボ商品にしてみました。まるまる8年もたつと、同じリモワのサルサでもいろいろな細かいパーツがアップデートされていてロックはTSAロックになっているし、ハンドル部分も安定したものになっているし、車輪も今までの物より安定感がさらに増しているし、かなり気に入りました。東京で母とショッピングの途中に銀座の専門ショップに入っていろいろと比べてみて、サルサエアーは確かに1キロくらい軽いけれど、車輪は小さいし、安定感でいえばやっぱり普通のサルサかデラックスのほうがいいという結論になったので、実際に見て触ってみて良かったと思いました。私はスーツケースを酷使するタイプなので安定感と丈夫さがなにより優先です。買ったのは82リットルタイプ。幅49.5、高さ74.5、マチ27.5のサイズで重さは4.3kgだそうです。なぜこういう仕様を書いておくかというと、私、以前のリモワについて書いておいたエントリーを参考に今回のもののサイズを決定できたから、今更ながら、ブログって自分のためだけとはいえ便利だよなーと思ったからです。
せっかくのコラボ商品の何がいいかというと、内側のライナーのかわいさでしょうか。詳しくはこちらユナイテッドアローズのオフィシャルページどうぞ(リンク切れになっていなければ)。航海地図ベースのかわいいリバティプリントで、色合いも気に入っています。スーツケースの中敷きも、今まで使っていた物はメッシュのシンプルなものだったのですが、今回のは片面がメッシュでもう片面はライナーと同じプリントになっていて良い感じです。まあスーツケースの内側、ともなるともはや自己満足の世界なんですけどね。そして自己満足といえば、このリバティプリントのポケッタブルバッグもついでに買っちゃいました。いつもなぜか増える荷物に対応できそうなのと、旅先でちょっとそこまで、のときのバッグになりそうだったので(言い訳)。
さて私の今までの真っ赤なリモワ、たぶんちゃんと5千円くらいかけて修理すればそれなりにまた使えるようになるとは思うんですが、やっぱり今回は引退していただくことにしました。使い込まれた見た目はそれなりに素敵でもあるんですが、やっぱりくたびれ感が半端ないです。今度の土曜日あたりにAさんにお願いしてリサイクルセンターに持っていってもらっちゃおうと思っています。今度のリモワはぜひ10年くらいは頑張ってもらおうと思います。
日本はやっぱり温泉。
いくら一時帰国の短い期間とはいえ、やっぱり日本は温泉でしょう、ということで夫とふたりで箱根に行ってきました。実は私たちにとっては初めての箱根。つくばから車で2時間ちょっとで到着したので「ちかーい!」と大盛り上がりしました。泊まったのは昨年末にオープンしたばかりの界・箱根さん。温泉の写真は公式ページから勝手にいただきました(星野リゾートさん、宣伝につかっているので良いとは思うんですがNGだったら教えてください)。泉質すっきりの加水・掛け流しで強烈に癒されました。ここは男女とも大浴場は半露天。桜がちょうど満開で、しかも入った2回とも(夜と朝)、なんと貸し切り状態でした。夫のAさんのほうもそうだったみたい。ちょうどみなさんが夕食の時間と朝食の時間をつかって入浴時間にしたのが正解でした。2回とも大浴場でひとりで外に向かって「はぁぁぁぁ、温泉さいこうぅぅぅ!」と叫んでみました。気持ちよかった。
お部屋はこんな感じです。10畳のお部屋だったんですが、ソファがあるのは嬉しいですよね。チェックインのときにiPadを貸付していただけて、快適Wifiで楽しめます。iPadにはiBookのフォーマットの館内案内などあって便利でした。
国内国外問わず、私がある「場所」が好きか嫌いかと考えるときは、やっぱりどうしても私の愛する故郷の熊本と比べてしまいます。だから誰もが美しいというような世界のどんな素晴らしい街(大都市パリやロンドンでさえ)も私の想いのこもった熊本に負けてしまうという恐ろしいことがおこってしまって自分でもその強烈な偏見に笑ってしまいますが、そんな私のスーパーバイアスのかかった眼で見てしまった箱根さん、曇天で富士山が見えないと魅力8割減という哀しいことになってしまいますね。私たちは宿に直行したので静かな環境で心の底から温泉とお食事を楽しめたのですが、翌日、初めて箱根湯本駅のまわりを車で通ったとき「そうなんだ、箱根ってこうなんだ」とあまりのベタな観光地然とした雰囲気にちょっと衝撃を受けました。まぁでも京都でもどこでも観光地って確かにこうなってますよね。そういえば愛する熊本の熊本城のまわりも確かこんな感じだった(ミニサイズですが)気がするので、まぁ日本の観光地はこれでこそ、といった感もなきにしもあらずなので仕方ないですね。
仙石原にあるいくつかの美術館も少しまわってきました。勝手な誤解でこういうのはバブル時代の名残だと思っていたんですが、実際に訪れた2つの美術館は近年オープンのもので、ちゃんとつくりこまれていて良かったです。とくに星の王子様ミュージアム、期待を大幅に上回るかわいさでした。パンフレットがあの「きまぐれできぐらいのたかい」あの方の形になっています。それをスルスルっと開くと美術館の地図と説明が出てくるという仕組み。美術館は外のお庭もすごくキレイで、星の王子様の世界がちゃんと反映されていて、それでいてサンテグジュペリの人となりを形成するに至った数々のライフイベントもきちんと紹介されていて、建物の外側はお城やフランスの街並のフェイクになっているので子供も喜ぶような部分もたくさんあるのに、全ての展示物は私くらいの年齢の大人の心もがっちりキャッチという上手な構成になっていました。外にあるお花屋さんがトイレだったりする遊び心もあって、カフェも居心地がよくて良かったです。サンジェルマンデプレという名前のカフェのとおり、パリの同じ名前の場所にある超有名カフェであるカフェ・ドゥ・フロールの外見にかすかに似ていて(本場のほうの外見の写真はオフィシャルサイトのこちらどうぞ)いい感じでした。
ホテルが良かったので、また機会があれば同じ宿に訪れたいと思います。今度は富士山見えたらいいな。今回は箱根神社にちょこっと寄った程度だったので次回は芦ノ湖でも遊べたらと思います。
桜と菜の花の花見
イースター休暇を利用して日本に一時帰国しています。帰国後すぐの週末、3月30日につくばにある農林研究団地まで楽しみにしていたお花見に行ってきました。残念ながら、私が帰国した先月28日からずっと曇天続きで、しかも火曜日の大雨と水曜日の春の嵐(ちょっと怖いくらいでしたね)で今日は桜はかなり散ってしまっています。ですから今回の帰国では、結果的に近場での晴天の満開のお花見というわけにはいかなかったので、3月30日に行っておいて本当に良かった。しかも曇天でも十分キレイでした。
つくばにはみなさんご存知だと思いますが国立のもの、企業のものなどたくさんの研究施設があります。国立のものはほとんど独立行政法人化したので微妙に官民の中間のようなものなのですが、ほんとうにたくさんあります。そのひとつが農業・食品産業技術総合研究機構というところで、略して農研機構といわれています。その農研機構はつくばでも広大な敷地面積を誇っていてその中にこの農林研究団地があります。リアルタイムのウェブカメラもあるみたいですのでリンクどうぞ。これを見ると今日はお天気でお花もかなりキレイにみえますね。桜の花には稲の神様が宿るだなんていいお話ですね。これからお花見をするたびに感謝の気持ちがさらに倍増しそうです。
「きちんとした」感じを味わう方法
お久しぶりです。もう1月も終わりであっという間に時が過ぎていきますね。私は年始からは地味に毎日こつこつと仕事をしています。
表題の件ですが、あまりに地味に毎日つくばに籠ってコツコツコンピュータを前に仕事をしていると、つい生活と仕事との境目のない日常になってしまいそうなので、なるべく自分なりに「きちんとした」感じを雰囲気だけでも味わっておこうと思っていくつか方法をためしてみました。その中で2点、すごく「きちんとしてるかも!」と勘違いできたことがあったのでそれを書いておこうと思います。
ひとつはズバリ「更新作業」。私は今回「レセパセ」と呼ばれる職場から支給される渡航文書(パスポートのようなものです)と、イタリア滞在用のIDカードを更新する必要があったので、書類をせっせとつくってローマとやりとりしながら更新しました。数日後「あなたの書類両方ともできましたよ」との連絡をプロトコルオフィスからいただいたので、上司とセクレタリーが受け取ってきてくれて、機関内で直送できるシステムをつかって、私の所属する機関の日本オフィス(横浜にあります)に速攻で送ってくれました。そして日本オフィスの所長さまのI氏、職員のTさまの多大なるご好意で自宅まで送っていただき、昨日手元に届きました。イタリアに入る時に「滞在許可は?」と聞かれる事がまれにあるのでこれ(特にIDカードの方)を持っていることはとても重要なのです。
上の写真は新しいレセパセ(右)と古いもの(左)。古い方があまりに汚くてびっくり恥ずかしいんですが、2006年から丸7年間いろいろな国で使ったので仕方ないとします。新しいものにはICチップのマークが遅まきながらついて、ICチップの分分厚くなってます。レセパセについては英語だけですがwikiに説明があったので興味がある方はどうぞ。私のは青いレセパセなので、途上国渡航のときなどはいろいろと便利ではあるものの、特に特権などがあるものではないです。ただ国連職員としては共通なので他の国連機関を訪れるときにID代わりになることもあります。あとは、急な出張の時にビザをとるときに比較的早く手続きができる、といったところでしょうか。
まあレセパセやIDカードなんかに限らず、しっかり書類を書いて、いろいろな手続きを経て、最終的に必要なものが必要な時までに余裕を持ったかたちで手に入ると、すごく「きちんとしてる」感じを味わえると気づきました。いつもぎりぎりにバタバタしながら更新するイメージがあるからでしょうか。それにしてもこの件に関しては、こんなところを見てらっしゃるとはなかなか思えませんが、横浜オフィスの関係者の方々、本当にありがとうございました。すごく助かりました。
もうひとつ、「きちんとした」感じを味わえたのは、なんとドライクリーニング。いくつか大事にしているお洋服、そんなに汚れてない(と思っている)お洋服なんですが、ふと思い立って7点ほどドライクリーニングに持っていきました。ちゃんとひとつひとつ広げて、時間をかけて、汚れのあるところやほつれのあるところを確認して、クリーニングのお店の人と、薄いシミがあるものには「じゃあここはシミ抜き加工を入れましょう」とか、白いお洋服には「汚れ防止の撥水加工をしましょう」とか相談しあってお願いしました。そして指定日に引き取りにいったらすっかり全てキレイになっていて、それを自分のクローゼットにかけた瞬間に「なんか、きちんとしてる!」と勘違いできて嬉しかったのです。
ローマでは、職場に週に2回、出張クリーニングの人が来てくれるので結構利用するんですが、いつもどさっと持って行って、さっと支払って(なぜかいつも激安。ローマってドライクリーニング安いのかな)、その次の週にばっと持って帰るだけだったので、一着一着確認するという作業を省いていたからでしょうか、全然きちんとした感じはなかったような気がします。でも自己満足なだけかもしれませんが、ひとりで生活していると、なにもかもきちんとしなければ生活がなりたたないので、ローマではわりと一瞬一瞬を大事にきちんとしようと心がけているような気もします。あとスリも多いので外ではピリっとしておかなきゃいけないというのもあるかも。関係ないかな。
日本での生活はふたりということもあってつい相手に頼りがちになってしまうからか、なかなか「きちんと」しません。これはいまいち「きちんとしてる」とは感じられなかったんですが、日々のルーティンをそれなりに時間割にしてみる、ということもやってみました(ズバリ効果なし)。そのルーティンとは、朝から主人を送り出して(7:30頃)自分も身支度をして、キッチンを片付けて、洗濯機をまわしてから仕事に入ります。そしてお昼まで集中。ランチをちゃっちゃとすませて、1時からまた仕事。テレワークなので、ローマとテレカンファレンスがほぼ毎日、最低1時間、最高3時間は入るのですが、時差のせいでどうしても一番早い時間で夕方の5時からのテレカンファレンスになり、3時間必要なときは夜の8時に仕事が終了になります。日本の一般の方にとってはそれでも早い時間だとは思うんですが、私の職場では普通に働いている時に8時に終わりだなんて、あなた相当要領悪いのね、ともなりかねないので私はここ数年は夕方6時には切り上げて、いわゆる「ライフ・ワークバランス」とやらをとるようにしています。でもテレワークではそんなことも言ってられないので、朝、昼、夕方のいずれかに1、2時間ほどの休憩をとって家事(洗濯や掃除)に当てたりテレビを見たりしています。そうすると自分が8時まで仕事をしなくてはならなくてもそれなりにバランスをとっている気持ちになれるので。そしてテレカンファレンスのフォローアップ(メールしたり、要約を送ったり送られたものをチェックしたり)がおわれば一日がおわり。メールで夕食の相談を主人としているので、それにあわせて夕食の支度をしたりなどなど。そして彼が帰って来たら(遅いときは迎えに行く時もあります)食事、お風呂、就寝といったところ。激烈に地味ですね。他にどんな方法で、「きちんとしてる」感を得ることができるか、これからも試行錯誤してみようと思います。