日本に滞在中に家族で椿山荘に行く機会があったのですが、コロナ禍でのホテルの企業努力なのか、有名な日本庭園に、細かいミストを出す技術によって人口雲海を作ることができるイベントをやっていて、写真のような幻想的な景色が広がっていました。和のテイストに高層ビル群、テクノロジー生まれの雲海、という、あまりの折衷な雰囲気に、私の気持ちは微妙になりましたが、これはこれで美しいので純粋に楽しみました。
宿泊プランの一部だったらしく、お部屋ではこんなルームサービスの、雲海をイメージした美味しいメレンゲのお菓子を出していただいて感激しました。窓の外の景色と一緒に撮った写真もなかなか素敵でした。メレンゲのお菓子、というとモンブランを思い浮かべがちな私ですが、多分アーモンドプードルのようなサクっとしたものが入っているっぽい味でした。挟んであるクリームは多分クレームシャンティで、ピスタチオ味を感じた気がしたんですが、確かではありません。
実は椿山荘は、私の父の従兄弟であるいわゆる「従兄弟叔父」がその奥様である従兄弟叔母とお見合いというか初デートをしたところらしいんですね。二人が無事に結婚して素敵な家庭を築き、その2世代先までもずっと幸せに暮らしていることを考えると、やっぱりこういった素敵な日本庭園でのお散歩というのはそういう状況にはいいのね!と母と二人で話しました。もちろんそれだけが理由ではないのは当然ですけどね。でも誤解を恐れずに書くと、椿山荘ってちょっと昭和というよりはもはや明治や大正の当時の日本人が思う和式の「西洋」イメージと、それに伴う力づくの「フォーマル感」を、前向きに漂わせようとしていて、その「漂わせる」という努力をもはや隠そうともしていないので、一周まわって何だか素敵というか好感が持てます。こんなこと書くと私すっごくエラそうですね。すみません。でも本当にそう思ったんです。コロナの前は大陸のお客様が多かったというお話を聞きますが、きっとその方達にもすごくアピールする部分がこの辺りにあったんじゃないかと思っています。
翌朝の7時からも、雲海イベントは行われていて上の写真が朝の様子。お天気が良くて、とっても綺麗でした。前日のターンダウン時に、枕元にチョコレートをいただいていたので、それとネスプレッソで外をお部屋から眺められたのもよかった。
とてもリラックスできた年末となりました。またこういうゆったりした時間を家族と過ごせたらいいなと心から思いました。