再びローマより

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最後にここに来たのは2019年だったのでそんなに前のことではないのですが、こうしてまたバンコクから日本を経て、またローマに4年ぶりに引っ越してきました。ターコイズ色の地中海とフィウミチーノとオスティアの海辺の街が飛行機の窓から見えた時は、ああ帰ってきた!と非常に高まりました。空港にはもう15年も仲良くしてくれているイタリア人のAが車で迎えにきてくれて、嬉しくて本当に涙が出ました。彼女が来てくれることになっていなかったら、夫のAさんも不安だっただろうし、私自身も心細い気持ちになっただろうし、と思うとなんと言って感謝を表したらいいかわかりません。私の家族もみんなAのことを知っているので安心して私を送り出すことができただろうと思うと、いつか、必ず、私も誰かをこういう気持ちにしてあげるんだ、と本気で心に誓いました。

準備としては、イタリアは自己宣誓書が必要で、こうして友人が迎えに来てくれることを車のナンバーと一緒に事前登録をしておく必要があったり、PCR検査を到着の48時間以内に行わなければいけなかったりと、やや面倒だったのですが、驚くべきことに、私のPCR検査(成田空港で受けました。予約していくとかなり安いのと、本当に素早く対応してくださるのでおすすめです。第一、第二ターミナルのどちらにもあります)の結果(分かってたけど何故か嬉しい陰性証明)を私以外誰も見ようともしませんでした。自己宣誓書の一部に「陰性証明を持っている」という部分にチェックを入れるところがあるんですが、その宣誓書を飛行機の中でCAさんが集めていってくれただけです。入国審査の時に同じ宣誓書のコピーを提出しましたが、実際の陰性証明自体には誰も興味を示さずじまいでした。本当に、私以外誰も見てないと思う。あ、空港で一緒にいてくれた夫のAさんはチラ見してくれたかもしれません。ところでPCR検査の棒はインフルの検査の時よりもずっと深く入れられたような気がします。8センチくらいは入ったのではないかしら。思わず、そんなに入れたら目に刺さっちゃうよ!と思いがちですが、どちらかというと口腔の方に向かうんですね。でも3秒で終わるのでどうってことないです。

3秒で終わる、といえば、成田では1時間40分かかったタイからの入国手続きですが、ローマではものの3分で終わりました。まず自己宣誓書を出したらそれをすぐファイルして、パスポートを見ながら「どこで働いてるの?」「FAOです」「ああ、FAOね、ドキュメントは?」と言われるのでレセパセ(国連パスポート)を出すと「ああ、これこれ」と嬉しそうに言って、私のローマでの住所であるストリート名を嬉しそうに3回発音しながら「いいエリアだよね」と褒めてくれて、スタンプをドン、ドン、と押してくれておしまいです。その後荷物を受け取ったら(最初に全部出てきてくれました)、私はもはや完全に自由で、誰も私が何をしていても気にしない風でした。迎えにきてくれたAと感動の対面をした後、なんだかやけに距離が近いのでドキドキしましたが、そうか、イタリアって確か誰とでもこんな感じだったよね、と思いながら、「はて、ソーシャルディスタンスとは」と真剣に考えさせられるイタリアです。あ、でもみんなマスクはちゃんとしてます。

これから住むアパートメントに到着して、これまた友人であり大家さんでもあるMと再会して、Mは私の大量の荷物をいとも簡単に部屋まで運んでくれて、必要な食料や水、タオルやシーツなんかも全部準備しておいてくれて、本当に完璧で順調なローマ生活を始めることができています。戸棚の中にはMが買っておいてくれたコーヒー豆もモカ(イタリアのエスプレッソを淹れるコーヒーポット)もあって、早速コーヒーを毎朝楽しんでいます。モカを使ってコーヒーをどうやって淹れるの?とよく聞かれるので初心に帰って説明しますね。まずモカの下の部分に水を入れて、その上に小さな穴が開いているカップを入れて、そこに細かく挽いたコーヒー豆をぎゅっと押し込めます。モカの上の部分をキュッとしっかり閉めたら、あとは火にかけるだけです。パーコレーターの原理なので、水が全部下から上に移動すると最終的にポコポコ言わなくなるので、それがコーヒーが入ったよ、というしるし。モカは日本でも簡単に手に入るので濃いエスプレッソが好きな方、興味がある方はぜひ。下に写真を載せておきますね。

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今は2週間の自主隔離の期間(陰性とはいえ)ですが、それが明けたら懐かしい友達にもどんどん会えると思うのでそれを楽しみに、しばらくステイホームしようと思います。ちなみにブログのサブタイトルとトップ画像もローマバージョンに変えてみました(以前のものはここにまとめました)。興味がある方はトップページを何度かリロードしてみていろんなバージョン見てみてくださいね。

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