ファイナンシャルプランニング

ずっと個人のファイナンシャルプランナーやってましたという、ありがたい経歴の友達が、たまたま今日遊びにきてくれたので、ランチおごるから教えて!と頼み込んで、今日はお金のこと教えてもらいました。すごく勉強になったのでここに書いておこうと思います。ただし、「ブログに書いておこうかな」と言ったら、ファイナンシャルプランニングというのはかなり個人差があるということで、「これは私の条件に合うプランニングにおけるアドバイスです」と注釈しておくように言われました。というわけで、これは私の条件に合うプランニングにおけるアドバイスです(リピート)。
1. まず最初に私がやらなければいけないのはエマージェンシー資金をSaving account(定期預金)に入れること。私の場合はユーロで約12,000ユーロをとにかく「緊急事態のためのお金」としてプールするように言われました。とにかくよっぽどのことがない限り触らないお金だそうです。あのぅ、これってかなり高額だと思うんですけど、と小声で言ったら「いざというとき借金したいの?」と冷たく言われました。たしかにしたくないです。
2. 1が用意できたら、それとは別にさらに10,000ユーロが貯まった段階で、投資信託を買う事。買ったらその10,000の存在は自分の頭の中から早々に消して、もう使ってしまったお金として処理しなさいと言われました。そんなぁー、これもかなり高額じゃないですか?といったら「10年後にその高額ボーナスが突然現れると思えばいいよ」と言われました。そんなものかもしれないですけど。って、10年待つんですか!とさらに驚いたら10年なんて早い方だそうです。投資信託ってもっともっと長期戦なんですね。
3. 上のふたつが終わったら(あるいはその資金を貯める間に)使っている銀行を見直すこと。イタリアとアメリカと日本に銀行口座のある私ですが、そのすべての国で銀行での貯金ははっきりいって意味なしだそうです。なので、利息率は気にするなということでした。気にしなければいけないのは、利用料、月額手数料などをとにかく最低限に押さえること。ちょっとしたところで1ユーロ、5ユーロ、だとか日本の銀行の振込手数料で105円などなどとられているのがものすごくもったいないんですって。送金手数料が無料の信用金庫で貯金してると言ったら信じられないくらい褒められました。頭なでなでされました。私が使っているイタリアの銀行は窓口で1000ユーロ未満を引き出すと手数料をとられ、ATMで500ユーロ以上引き出そうとすると手数料をとられるという魔の501-999ユーロゾーンがあるので、それは2日に分けて500ユーロずつ引き出すとか、とにかくセコいかもしれないと思える手を使ってでも手数料は節約せよということでした。また、日本の銀行口座のことを調べてもらったら、ATM手数料が月に3回までいつでも無料とかそういうサービスがあるらしいので、そういう口座に乗り換えろと言われました。あと、将来アメリカに住む予定がなければアメリカの銀行は解約してもいいかもね、と言われました。確かに。
4. ネット銀行について質問したら、金利がいいので元本保証の範囲(1000万円以内ってことかな)で利用するのはいいかも、ということでした。とはいっても、100万円預けても1年で返ってくるのは2、3千円程度らしいですよ。かなりトホホですね。でもぼけっと普通銀行にいっぱい預けておくタイプの人はこういうのを利用すると少しでも増えるとのことです。でもまぁよっぽど魅力的なサービスがないかぎりマストではないみたいですね。
5. 銀行を見直したら次は保険を確保。私は半ば強制的にヴァンブレーダという国際的な医療健康保険(どの国でどんな病気になっても大丈夫)に入っているのですが、なんとなくノリで主人のAさんも家族保険に入れてると告白したら「あなたもうすこし考えたほうがいいよ」とニッコリ笑われました。Aさん日本の立派な健康保険に入ってるのでヴァンブレーダまったく必要ないそうです。すみません、なんとなく分かってたんですが、念のためっていうかなんというか、いや、明日Aさん退会手続きします。あとは私の場合はヴァンブレーダがカバーするのでいらないけれど、Aさんがシンプルな医療保険に入っておけばさらにいいそうです。Aさん入ってるのかな?月額3000円程度の終身保険がいいそうですよ(人ごと)。死亡保険は扶養家族がいる場合に必要なもので、うちは夫婦共働きなのでとりあえず必要ないらしいです。子供がいる場合に考え始める感じ、というシンプルなアドバイスでした。個人年金保険みたいなやつは私はとりあえず必要ないと言われました。ですが「それは国連の年金システムが崩壊しないという前提の上でね」ということです。なるほど。崩壊しうるのか。ただ日本の年金システムを説明したら、Aさんはのちのち入ったほうがいいでしょうだそうです(彼女の中では日本の年金システム崩壊必至とのこと)。ただ、入れるぎりぎり最後の年齢で入ったほうがいいらしいです。若くして払い始めると損しちゃうらしいです。40歳過ぎくらいに考え始めれば大丈夫だそうです。
6. 次に財布を全部出して、と言われました。おずおずと差し出すとカードを全部抜き取ってチェック。クレジットカードは基本的にVisaとMastercardを1枚ずつ、そのどちらかをメインカードとして使うように、ということですよ。アメックスやダイナースは彼女曰く「年収1億以上2億未満の成金が嬉しがりで持つカード」だそうです。ゴールドカードやプラチナカードなんかに惑わされたら、それはずばりカード会社に尽くしてる状態だそうです。ひー耳が痛いですね。メインカードは、出張が多い私は航空会社カードが一番いいそうです。マイレージで戻ってくるから。お金が戻って来ないカードは使うなとまで言われました。エールフランスビザカードとかそういうのがいいよ、というので私のJALカードを見せたらまた頭をなでられ褒められました。かなり還元率いいみたいですね、JALカード。JALの会社としての状態はものすごく良くないですけどね。2枚目も航空会社カードにすれば?と言われました。KLMを良く使うのでKLMで考えようかなぁ。ANAもいいなぁ。実は私が一番良く使っていたのはJALだったんですが、JALはなんとローマ東京間の直行便を先月から運休にしちゃったんですよね。JALなき今、アリタリアの直行便だけはありますけど、だからといってアリタリアのクレジットカードってぜひとも作りたくない。信頼ゼロな会社です。それと今イタリアの銀行のクレジットカードを2枚目にしてるんですが、それを見て「これは最悪のチョイスね」と言われました。年会費確かに高いです。でもユーロで払えるカードが欲しかったんです、と言ったら「なぜ?」と聞かれ「なんとなく」と答えているうちに自分でも情けなくなりました。ファイナンシャルプランナーさんって怖いんですね。仲良しの友達なんですけどね。
7. 次は私が一番弱い月々の支出。すみません把握してませんと正直に答えたら、今日からすべての買い物にレシートをもらって片っ端からノートに貼付けなさいといわれました。はいそうします。食費、交通費、交際費、住居費、衣服など細かい支出は、私の収入だと月のイタリアの銀行に入ってくる分の70%に押さえられれば合格だそうです。私は自分の薄給を日本の銀行、イタリアの銀行、信用金庫と3カ所に分けているんですが当然イタリアの銀行に入る分がほとんどなんですね。その70%ということですが、これはなんとなくクリアしているような気がします。そしてその残りの30%をどうするの?と聞いたら、2で買った投資信託に足していくのが15%、常にChecking account(普通預金)に入れておくのが残りの15%ということでした。なるほどなるほど。
8. 最後に、買い物はできるかぎりメインカードに設定したクレジットカードで払う(利息なしの一括にかぎる)がよろしいということでした。カードが使えるところは全てカードにせよということです。カード会社の信頼性にも寄りますが(日本のメジャーなカードは全部大丈夫だそうです)、カード会社の請求書で大まかな支出管理ができるのと、上にも書いたように還元があるのが大きいそうです。ただ、どれだけ使ったかの管理も重要なのでやっぱりレシート管理が必要ということでした。
というわけで、今年もあと2ヶ月ですが、今年中にアドバイスしてもらった通りに動いておこうかと思います。

7 Replies to “ファイナンシャルプランニング”

  1. Masamiさんこんにちは。
    以前「はたらくおばさん」で一度だけコメントさせていただいたユーと言います。
    あいかわらず内容豊富でレイアウトも素敵な楽しいブログ!
    いつも楽しく読ませていただいています。
    今回のエントリー、とっても参考になりました!
    投資信託、クレジットカード、年金システム加入は出来る限り遅くに、、
    なかなかファイナンシャルのことには触れる機会がないのですが、
    今後の自分の人生を築いていくうえでとっても大事なことですよね。
    私も今日からお友達のアドバイスを参考に自分でできそうなことから
    始めたいと思います。まずはレシートの管理ですかね。。
    ローマは寒さが厳しくなってくる頃でしょうか?
    今年も残す所あと2ヶ月ですね。お体に気をつけてお仕事頑張って下さい。
    アップデート楽しみにしています^^

  2. みみちゃーん。
    ファイナンシャルプランニング、超勉強になりました。
    特に、引き出し手数料のところと、保険のところ。私、月額けっこうな額の手数料を払ってる気が。保険も、夫婦で(というか主に夫が)やみくもに入りすぎな気が。もしウチの家計をプランナーさんに見て貰ったら、ハンマーで殴られると思う。でも、ここらで一回見てもらいたい気がしてきたよ。

  3. あっこちゃん:超勉強になりましたって書いてもらえてうれしいよ。私、この情報は共有すべき!って思ったの。すごくためになったよ。もつべきものは友だね!旦那さん保険にはいりまくってるのね。うちの旦那さんがどうやってるか全然知らない私は妻として失格な気がしてきた。プランナーさん怖いけど見てもらうとホント助かるね!
    ユーさん:コメントありがとうございます。参考になりましたと書いていただいて嬉しいです。レシートの管理って言うは易し、行うは、ですよねー。さっそくつまづいています。ローマだんだん寒くなってきました。日本も寒いんでしょうか。ユーさんもがんばってくださいね。それではこれからもどうぞよろしくお願いいたします。

  4. 耳の痛いお話でしたが、勉強になったよ!
    家計を預かる主婦として、落第ギリギリの私。
    がんばるけん!!

  5. わーやっちん、旦那様と3人のかわいい子供ちゃんたちを支えて、やっちん全然落第じゃないにちがいないよ!私なんてこの年になって単身赴任一人暮らしなのに全然ダメで情けないよ。わたしもがんばるけん!!

  6. そうかぁ〜〜〜。うーん、かなり勉強になる。いざと言うときのお金、やっぱりちゃんとわけておかないとダメだよね。伊東さんのお父さんが定年後の趣味みたいな感じでFPの資格とって、その時に家計簿見せなさいって言われてありませんっていったらあきれられたよ、とほほ。
    大阪来てから家計簿つけてるけど見直してもいないから意味ないし、うちほんとに貯金ないし、なんとかしなきゃ。ああ〜保険は何歳でしんでも5000万くらいのに確か入っているけどそれでいいのかなぁ〜。銀行の手数料、ATMだとUFJ→みずほが420円もするんだよね!ぼったくりだよね。でもwebだと無料なの、とんだ落とし穴だよねー、手数料も。

  7. えみちゃん:いざという時のお金、12,000ユーロっていったら137万円くらいだよね、そんなの簡単に「もう使えません」カテゴリーに入れられないって思っちゃうけど、やっぱり分けておかないとダメだよね、確かに。でも金額は参考にしないでね。私思うんだけど、えみちゃんのところのエマージェンシー資金の額は私よりずっと高く想定しなきゃいけないような気がするよ。ぜひプランナーさんに聞いてみてね。お義父さんもいいかもしれないけど、やっぱりフレッシュな第三者の目で見てもらうと目から鱗な気がする!保険も、扶養家族がいるのといないのとでは多分全然違うよね。。。
    銀行手数料ってよく考えたら何も自分のためにならないよね。銀行をまわしてあげてる(倒産させないであげてる)くらいだよね(といってもそんなに足しになってないだろうけど)。いやぁやっぱりセコく節約しなきゃね。とはいえ、私思ったんだけど、私の友達が言ってるのはもちろん「セコくなれ」って言ってるんじゃなくて、そういった銀行のシステムや様々なことについて「ちゃんと調べろ」って言ってるんだなと。面倒だから調べないけど、ちゃんと知っておくのは大事だなぁと思いました。

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