凛として。

kamome.jpg日曜日の今日は朝の9時半にイタリア人の友達のAとバール朝食の約束をしていたので嬉々として出かけました。行き先は日曜日も開いているAndreotti(オスティエンゼにあります)。先日ふたりで週末パリに出かけたのがすごく楽しかったので、またふたりでどこかに行きたいねぇという話をしているときに、私が「ヘルシンキは?」と提案するとびっくりするほど大きな声で、”ANDIAMO!” (Let’s go!)とAが目を輝かせたので、5月の週末あたりに調整してみることになりました。
そこでそのままの流れで、じゃあ予習をそれぞれしようということになって、Aは会社絡みの安い航空券を手配、行きたいところをチェック、私はヘルシンキ関連の本や映画などをチェック、ホテルを選ぶ、などなど分担もできました。11時にヨガのクラスに行くというAとバイバイして私はそのままDVD屋さんへ。日曜日も開いているか心配だったけれど午前中だけ開いているということで、ギリギリセーフでひとつだけ、映画をレンタルしてきました。しかも日本の映画。私は今日のこの日までこの映画について全く知らなかった、「かもめ食堂」。原作は群ようこさんで、映画のための書き下ろしらしいじゃないですか。豪華ですね。
そしてそんなに期待もせずに、背景に映るヘルシンキの街を観察しようと思ってみてみたんですけど、小林聡美さん主演、と見たときのイメージがまったくそのままで期待を裏切らないほんわかした映画で嬉しくなりました。少しだけ出てくるフィン語(フィンランド語?)にはイタリア語の字幕しかついていなくて微妙に分かりづらかったけれどあとは日本語で十分でした。それにしても小林さんが片桐はいりさんと出会う本屋さんの雰囲気が私のココロにど真ん中ストライク(カフェの全体の雰囲気も、カフェの食器もかわいくて素敵)。そして家で片桐さんがごはんを一口たべて止まってしまったところはポロポロと泣けました。私がこのシーンの何に共感しているのかは全く不明ですが。そしてコーヒー。私も今日から「コピ・ルアック」って言いながらやろうって思いました。ってさっきコーヒーを煎れたときに既に言うのを忘れましたが。
まあこのように、いろいろ細かいポイントはあるんですが、一番心をつかまれたのは、小林さん演じるサチエの「凛とした」感でしょうか。日々の自分のルーティンを崩さず、詮索せず、迎合せず、感情的にならず、情を入れすぎない。かといって閉じてしまっているわけではないし、違いを受け入れるし、上手に忘れる。こんなことができる人っていうのはなかなかいないと思いますが、なかなかいないと思うからこそこうして惹かれます。いいな、とスクリーンの外側からにっこりできます。
おいしいコーヒーや、キレイに焼いた塩鮭や、カラっと揚がった唐揚げや、美味しく炊いた白いごはんや、それをきちんと握ったおにぎりをいただきたくなります。シナモンロールもね。

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