カルネヴァーレのお菓子

Frappe

毎年2月の第1、2週頃を目安に、イタリアでは謝肉祭、カルネヴァーレが行われます。イタリアに来て初めて気づいた事の中に、世の中にはラテン語源の言葉がたくさんあるんだ、ということがありますが、このカルネヴァーレ(英語だと当然カーニヴァルですね)もそんな言葉のひとつ。カルネとはラテン語で(イタリア語でも)お肉のこと。ヴァーレはラテン語で「行け(去れ)」ということで、断食の前に行われるお祭りってことらしいですね。イタリアで有名なカルネヴァーレはヴェネツィアで行われるもので、仮面舞踏会などで有名なのではないでしょうか。ローマでは子供達が仮装したりダンスパーティなどがあったりちょっとしたところでパレードなどがあったりします。

イタリアでこういうイベント事で欠かせないのが食べ物です。写真のお菓子はこの時期になるといろんなバールやパスティッチェリアにどんどん並ぶお菓子で、イタリア語では「キアッキエーレ」と呼ばれてます。「ぺちゃくちゃおしゃべりする」というような意味もあります。が、これは「イタリア語」であって、実はローマではそんなことをいっても「ん?」「ああ、これね」というちょっと鈍い反応になると思います。というのもここでは「フラッペ」と呼ばれているから。それで調べてみたんですが、たよりになるWikipediaによると以下のように呼び名は土地によって全然違うようですね。同じ食べ物のことなのに。

bugie (Genova, Torino, Imperia)
cenci o crogetti (Toscana)
cioffe (Sulmona, centro Abruzzo)
chiacchiere (Sicilia, Campania, Lazio, Sardegna, Umbria, Puglia, Calabria e a Milano)
cròstoli (Ferrara, Veneto, Trentino, Friuli, Venezia Giulia)
fiocchetti (Montefeltro e Rimini)
frappe (Roma)
galàni (Venezia, Verona, Padova)
intrigoni (Reggio Emilia)
rosoni o sfrappole (Parma, Modena, Bologna, Romagna)
sfrappe (Marche)
sprelle (Piacenza)

揚げ菓子なのですが全然油っこくなくて私は好きです。粉砂糖がこれでもかというほどまぶしてあるので洋服が真っ白になります。その辺を汚さずに食べるのはほぼ無理なのでお行儀よくしていたい人も最終的には真っ白になったお洋服や手をパタパタとはたくことになります。この時期にはこのお菓子を友達と贈り合ったりして楽しいのです。私もこの量をイタリア人の友達のAにもらいました。即職場に持って行ってみんなにお裾分けしたんですが、こういう季節感のある食べ物ってわくわくしますね。しかもカルネヴァーレってなんとなく春の到来を喜ぶもののような気がするので、まだ冬の寒さのまっただ中とはいえ、心が浮き立つ気分がして幸せになります。ちなみに今年のAsh Wednesdayは2月17日だそうなので、カルネヴァーレの最終日はその前日、2月16日で、アメリカではこの火曜日はパンケーキを食べる習慣があったと思うんですが、イタリアではどうなんでしょうね(滞在5年目に入ったのにまだ知らない)。

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