偕楽園

昨日は、私たちの住む(というより主人のAさんが住んでいるわけですが)つくば市から高速に乗って約1時間、同じ茨城県の水戸市に行ってきました。午前中で仕事を終わらせたAさんを(本当は前日の夜まで働いて終わらせたみたいですが)職場までお迎えに行って、一緒に近くのカフェでホットサンドランチセットを食べたあとドライブ。まずは日本三公園のひとつといわれる、梅の名所、偕楽園に行ってきました。ちなみにあとのふたつは金沢の兼六園と岡山の後楽園だそうです。

私は実はかなり前から公園・庭園好きで、といってもいろいろな蘊蓄や植物には全く詳しくないのですが、日本でも海外でもどんな観光地に行っても大きめの公園や庭園を探してわざわざ出かけていきます。観光中に美術館か庭園か、という決断をしなければならないときも迷いなく庭園を選ぶほどです。これは何故かとAさんとふたりで分析してみたことがあるのですが、それは、ズバリ、思い出に残るからです。記憶能力に問題があるのか、いろいろな美術品はすぐ忘れるし、昨日みたばかりの映画のストーリーも忘れたりするんですが、なぜか公園や庭園の記憶はくっきりと自分の中に残るんです。これはまったく科学的根拠ゼロですが、私の鼻腔と脳が直結していて私にとって香りの記憶(香り自体を覚えていること)と、香りによる記憶(香りから、それにまつわることを覚えていること)は意味なく自慢にできるほどなんですね。それで、勝手に思うんですが、公園や庭園などの香りが私のそこでの記憶力を増強しているのではないかと。ってすごくインチキですね。なにはともあれとにかく好きです。

偕楽園の中にある好文亭もすっごく素敵で入亭料を払う価値大アリなんです(といってもたったの190円なので入亭料よりずっと価値あります)が、とにかく芝生広場から千波湖を見たときは思わず「うわー!」と言ってしまいました。残念ながら梅の満開時期は3月5日頃だったらしく、昨日は8割ほどはもうすでに散ってしまっていて、ぽつぽつと遅咲きの梅が残っている程度でしたが、春らしい暖かい午後をゆったりと太陽の下、お団子とお茶で過ごせて幸せでした。


実は水戸市に行ったのにはワケがあって、偕楽園のあと私たちは茨城県県立県民センターでのライブに行ってきたのでした。私の年代の方は分かっていただけると思うんですが、私が中学3年生から高校3年生くらいまでの間はいわゆる「バンドブーム」というやつで、私を含めたくさんの同世代のみなさんはいわゆる「アマチュアコピーバンド」をやったことがあるんじゃないかと思います。ちなみに後日、アメリカに住んでいた時に知り合った、私より7歳ほど若い友人に「私はバンドブームの時代にバンドをしていて、」と話はじめたころ、「バンドブームってなに?そんなのあったの?」と言われて唖然としたあと、強烈な世代ギャップを感じたことがあります。でもそのときは不思議なのですが誇らしい感じの世代ギャップでした。だってバンドブームのあとは目もあてられない「ビジュアル系」がはやったので今考えるとあきらかに私たちのほうがクオリティの面でお得感があります(単に年取っているだけ)。

脱線しましたが、当時コピーしていたのは女の子バンドでプリンセス・プリンセス(あ、ビジュアル系よりもずっとアイドル寄りですね)やレベッカ(1曲のみでしたが)友人のバンドでユニコーンのコピーバンドにも参加させていただいたりして、毎週スタジオを借りて放課後みんなで練習したり、アマチュアながら何度もライブをしたりして楽しい高校生活でした。当時の友人が見ていたら懐かしいので書いておきますが、女の子バンドの名前はピアス、ユニコーンのバンドはブーイングでした。高校3年生のときにもうひとつバンドをやった記憶があるんですが、そのバンド名は甚だ心外ながら失念してしまいました。なんということでしょうか。私の情けない記憶力。

その当時の写真やビデオも残っていて、主人のAさんと知り合った頃に熱く語ったことがあるせいか彼もそのことをすごく覚えていたらしく、最近再結成したユニコーンのニュースを知ったAさんがずっと内緒で今回の「2009蘇える勤労ツアー」のチケットをとってくれていたのでした!2週間ほど前に教えてもらってすごくびっくりしました!水戸のチケットと横浜アリーナのチケットの2種類を2枚ずつとってくれたのですが、あとでネットで見てみたら、かなり取りづらいチケットだったみたいで(大阪公演のチケットは10倍の値段でオークションにかけられてました)未だにどうやってAさんが2会場のチケットをとったのか不思議です。「単にクジ運がいいだけだよ」と本人は言ってますが。残念ながら横浜アリーナの公演日には私は日本にいないので、Aさんは友人夫婦にチケットをゆずってあげるそうです。

メンバー全員40代(ひとりは50歳)のユニコーンのライブ、6時半に始まって9時半まで3時間たっぷり、観客の年齢層の高さに合わせてまったりと進行して楽しかったです。新しいアルバムの曲を中心に演奏していたのですごく新鮮で、うっかり「再結成ライブ」になってしまっていないところがすごく良かったですね。それでも3曲目に「おかしな二人」という曲(1989年)のイントロが流れたときはあまりの懐かしさにじーんとしました。同じく演奏された「ペケペケ」という曲(1988年)を初めて聞いたのは高校1年生の頃、私の故郷の熊本市の小さなレコード屋さんの2階にある小さなライブ会場だったなと思いだして、それもじーんとしました。あのときはお客さんもまばらだったのに。

今の若い人からしてみると、タテのりでもヨコのりでもなく、ハイテンポでもなく、腕も振れない、手拍子すら打ちづらい彼らの音楽ってもしかしたら古くてダメなのかもしれないのですが、クオリティが高くて演奏力もあって、メンバー全員が作詞作曲、歌まで歌うこのバンドはものすごく魅力的で、何よりも重要なことに、私にとって彼らは青春そのものなのです。Aさん、難しいチケットをとってくれて、本当にありがとう!

3 Replies to “偕楽園”

  1. Masamiさん、こんばんは。
    日本に帰っていらしたのですねー。
    なんと、Masamiさんもユニコーンお好きだったのですね!
    実はあたしも、地元公演(島根が最寄なのです)とさいたまのチケットを押さえてあります。
    なんだかライブってMasamiさんのイメージになかったので、うれしくなってコメントしちゃいましたー。
    それと・・・
    ホワイトデーの贈り物、ステキです。

  2. 空さん:お久しぶりです。日本満喫してまーす。たしかに私はライブに行くイメージはないだろうなぁと思います。ここ10年以上、ジャズ以外のライブに行ったことがないし、今回もAさんがチケットとってくれなかったら自分からとることは思いつかなかったと思うので。ホワイトデーの贈り物、こんなところで大自慢で恥ずかしいですが、あまりに感動したので書いちゃいました。コメントありがとうございます!空さんのサイトもちょくちょく見せていただいておいしそうな写真に感動してます。
    やすえさん:今コメント承認しようとしたらコメントが途中から文字化けしてしまいました!勝手に編集しましたが大丈夫だったかしら?そしてコメントありがとう!3月末までいると思います。日本でタイムカプセル買ってかえろうかなと今お財布と相談中です!

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