手作りマリメッコトート

実は前回日本に帰国した時には、ぼんやりと完全帰国を考えていたんですが(今は考えはちょっと変わりましたが)、そのときにその気持ちの流れでAさんと一緒にミシンを購入したんです。3、4軒ほど家電屋さんをまわって、友人にも相談してみたんですが、いろいろ考えた末、私はお洋服なんかを縫ったりすることはないはずなので、そこまで本格的なものはいらないという結論になり、蛇の目ミシンの家庭用ミシン、定価8万円程度、店頭価格5万円、その場で値引きしてもらって実際には3万円とちょっとのものを購入しました。ミシンってネットで検索していただくと良くわかるのですが、価格設定がわりとめちゃめちゃで、高ければ良いというものでもないみたいですよ。
それで、前回帰国していたときにはAさんのお家にはお裁縫道具はなにひとつなく(裁ちバサミ、待ち針、チャコ、リッパーなどの基本の基本が当然ですがなにもない)、なかなか始めよう!という気分になれなかったので、とりあえず新しいミシンに慣れるために、小さな小銭入れを作る事によって、端の始末の仕組み、上糸と下糸のバランス、自動ボタンホール、などなどをチェックしただけで終わってしまい、そのままイタリアに帰国したんです。
それで今回は一時帰国するにあたって、このミシンを使うための創作意欲がかなり高まっていたので、写真のリバーシブルのトートバッグを作っちゃいました。マリメッコの生地はそれなりのお値段しますが、私は安売りのものをたくさん買ったので、このバッグのサイズで単純に計算すれば使った生地の量は1000円程度です。一般に売っているUnikkoのトートバッグのお値段(1万円前後)に比べると安いし、しかも本家はリバーシブルじゃないし、私は自分が入れる物のサイズでポケットを作れたし、私はバッグにはUnikkoよりMini Unikkoのほうが好きなので、かなり満足です。ひっくり返した状態はこちら
A4のサイズの書類がはいって私のコーチのアジェンダの重さに耐えれて、空っぽでもストンと立ってくれて、マチが深くて、大きめのポケットを内側(というかマリメッコではない方)につけて、といろいろと考えて製図するまでに2日かかり、まずは生地を洗濯して干してゆがみを修正したあと、作った型紙で裁断するのに半日以上かかり(リバーシブルにするためと、接着芯をすべてに貼るためで、4倍の裁断量でした)、と、一時はどれだけ時間がかかるのか!と心配したんですが、実際の縫製は3時間で終わりました。作業中にあまりの大量の裁断作業にちょっと気持ちが萎えたり、縫い方のアイディアが浮かばなかったりしたのでそんなときは母に電話して(彼女は洋裁のプロ)機能的に強くするための持ち手の付け方のコツなどを聞いたりしてそれも楽しかった。それにしてもいつも思うのですがお裁縫のキモは「どの部分もしっかりしつけ」と縫ったらアイロン、ひっくりかえしたらアイロン、と「アイロン多用」の2つですね。そして「イザというときの母」でしょうか。
でもこのままだと、スリの多いイタリアでは格好のターゲットになるオープンなバッグになってしまうので少なくとも中身が見えないように、「バッグインバッグにしちゃいなさいよ」という母の忠告に従って、今はその構想+製図中です。プラス、携帯用のミニバッグも作っちゃおうかな。手作りのバッグってモサいイメージありますが、マリメッコ自体がかわいいので私の技術不足をカバーしてくれている気がして普通に嬉しいです。

2 Replies to “手作りマリメッコトート”

  1. うううッ!きゃわいいーー!すごーくかわいい、そして上手!!「中が空っぽでもストンとちゃんと立ってくれる。」っていうの、いいよねー!私も以前、仕事用のかばんを選んだときに、「ストンと立つこと」と「デザイン」のみで選んでしまったら、そのかばん自体がすごーく重くて、PCなんか入れて歩こうものなら、苦行そのものという状況になったよ。その点、ミミチンの手作りは、かわいい上に軽そう!私もいつか、優雅にミシンを踏みたい!

  2. あっこちゃん:わーいコメントありがとう!しかもこんなに褒めてもらえてすごく嬉しいです。そしてそうなのよー!手作りって布がクタクタってしちゃうところがかわいいときもあるけど、やっぱりこういうのはストンと立って欲しいじゃない?厚めの接着芯はりまくりで実現しました(ポケットには薄めのをつかったけど)。
    でもミシン踏んでるときの私は「優雅」とはかけ離れていたし、待ち針がないから安全ピンで仮止めしたりしてなんだかものすごく適当だったよ。そうそう、ミシンを買うときに「足踏みペダル」がついてくるのは3番目の条件くらいだったの。ボタンで縫い始め+縫い終わりなんて、返し縫いなんてしてると必要以上にパニクっちゃうから足踏み買って大正解だったよ。
    それにしても構想して型を決めたり計算したり製図したりしてた時が一番楽しかった。こうして手作りしてると、Hがあっこちゃんちのデーちゃんのお洋服を作ったあの夜のことを思い出して笑っちゃうね!

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