ナイロビでイタリアについて考えた

やっとローマに帰ってきました。日曜日だった昨日は一日ごろごろして過ごしたのですっかり疲れもとれました。ところで土曜日の朝、ナイロビの空港でちょっと書いたけれどアップしていなかった分をここで。
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昨日ですべてのミッションが終わり、今日は朝7時に食事、7時半にチェックアウトを済ませ、8時のお迎えの車で空港まで送ってもらいました。今はナイロビの空港で、搭乗までの時間が結構あるのでラップトップを開いてみたらホットスポットをキャッチしたのでこうしてインターネットにつなぐことができています。これからアムステルダムまで飛んで、そこからローマ。
自宅の目の前の駅(オスティエンゼ駅)から出ている電車で30分で空港まで往復できるので、いつもはそれを使うのですが、今回は1)持参する荷物の中に40冊の分厚い冊子をいれた段ボール箱がある、というのと2)到着時刻が夜の11時近くで、フィウミチーノ空港は荷物がなかなか出てこないので有名で(しかも以前プライオリティータグがついていたのに最後に出てきたことすらあります)最後の電車を逃す可能性が高い、というふたつの理由で、自分の車を空港にとめてあります。


いつもそういう場合はFAOの送迎サービス(Multiserviceから出ています)を利用するのですが、だいたい片道40ユーロ。往復で80ユーロになってしまいます。それでネットで調べてみたところ、イタリア語でちょっと分かりにくかったけれどネットで予約すれば割引、という情報があったのでその割引で計算してみたところ7日間パーキングで71ユーロということがわかり、さっそく予約してそれを利用したのでした。行きもドアから空港までほとんど荷物をせっせとひっぱることもなく、帰りも、電車を待つことも電車の中でせっせとスーツケースを引っ張る必要もなく、私のプジョーRGちゃんが待っててくれると思うと本当に嬉しいです。空港からの電車ってだれが考えたんだか2階建てで、どちらに行くにも階段が3段ずつあって、これが、ほぼみんながスーツケースを持って乗るであろう空港往復のための電車のデザインか?といつも疑問を持つ電車なのです。
ただこれには後日談があって、ネットで予約するとぴらーんとメールが来て、5桁の数字をお知らせされます。ん?と思うんですが、そういえばウェブで「駐車場に到着したら数字を入力してください」というような注意書きがあったなと思うんですが、そのあと必死で調べてもそれ以上の詳しい説明はなし。イタリアっていつもこうなんですよね。説明が多すぎたり異常に少なすぎたり。
道路の標識なんてかなり有名な話で、ひとつのところに40個くらい行き先が書いてあったりすることが良くあって、しかも高速道路でも時々そうだったりするんです。あんなの、運転しながら自分の行き先をそのリストから一瞬で探し出すことができるわけがない。それか、ひとつのところに2つだけ書いてあって”xxx”という近くの街の名前とあとひとつは”tutti gli altri”というイタリア語。「その他全て」という意味なんですが、なんだかなーと思います。そんなに全てを含めても良いのか!確かに全ての道はローマに通じるとかそういうのはあるのかもしれないけど、あまりに大味じゃないですか。そういえばサルデニア(島)で、「ローマへ」という標識をみたので驚愕したこともあります。島なのに!結局それは船着き場への方角を指していたんですけど、いくつも船着き場があるのでいくつもいろんな方向に「ローマへ」と書いてあるんです。イタリア人の感覚ってすごいです。
ちょっと横道にそれましたが、まあそういうわけでこの5桁の数字をどうするか、と思いながら指定の駐車場に行くとゲートのところに大きな赤いボタンがあり、「はじめに赤いボタンを押してください」と大きく書いてあります。いやいやちょっとまて、と躊躇し、良ーく見てみるとさらにすごく下の方に黒っぽいキーパッドがあるんですよね。なんとなくセキュリティーチェックっぽいキーパッド。そのキーパッド周辺には何の説明もなし。書いてあるとおり赤いボタンをおすべきか、このキーパッドを使ってみるか、と15秒ほど悩んだ後、まあどうなってもいいや、と諦め、メールに書いてあった番号をキーパッドに入れてみたら、急にそのゲートが反応し、ジージージーといって一枚チケットが出てきました。それにはWelcome!みたいな大げさなメッセージが書いてあり、異常なほど小さい字で説明書きが。イタリア語を読む気力があまりなかったし、とりあえずゲートがあいたのでいいやと思って中に入って適当に駐車してきました。
あとは帰りに多分その駐車券で予約の時に示された金額を払って帰るだけなんだとは思いますが、まあイタリアではいろいろ試してみなければいけないことが多すぎます。しかもほとんど全ての人が結果オーライで物事を成し遂げているので、一度何かがうまくいったからといって同じ方法で次のときにうまく行くとは限らず、なんとかだましだまし毎回ドキドキしながらひとつひとつ、なんとかできればいい、という覚悟が必要なんですね。あーストレスがあるんだかないんだか良く分からない生活です。
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私、どうやらナイロビ空港でかなりヒマをもてあまして一生懸命イタリアのことを考えていたみたいですね。実はこのあとアムステルダムの飛行機で同じくローマのFAOの同じ階でお仕事をしていて、でも私なんかとはランクもなにもかも違うすごく上の方で日本人のMさんと偶然同じ飛行機だったので、2時間の間いろいろとお話を聞かせていただいて楽しく帰ってきました。Mさんは韓国からの出張の帰りで、フィウミチーノ空港からはタクシーを利用するつもりとおっしゃっていたので無理強いして車で送ってさしあげたところ、パーキング代の71.50ユーロのうち20ユーロも出してくださってすごく恐縮しました。でもタクシー代40ユーロを思えば半額だから、と言ってくださいました。でもひとりでせっせと運転して帰るよりずっと楽しかったので私にとっては本当に良かったのです。
今日からまた次の出張まで山積みの仕事をひとつひとつせっせと片付けていきます。4冊の巨大なドキュメントのリビューが一番頭がいたいです。誰か専門家(horticultural produceの)の方がいたら真剣に是非雇いたいです。専門家を探すのも一苦労だし…。とりあえずひとつひとつやります。

2 Replies to “ナイロビでイタリアについて考えた”

  1. お疲れさまでしたね。でも勇気があるねと感心してしまいます。私なんか自慢じゃないけど、病院の駐車場や市内の地下駐車場で、日本語の標識通りに行ってもぐるぐる迷ったり、無人支払機のどのボタンを押すのかなど、おたおたしてしまうのに(知ってるよね)。
    また忙しい毎日が続くでしょうけど、風邪などひかないように仕事頑張ってね。私も頑張るから。

  2. お母様:お母さんがぐるぐる地下の駐車場で迷ってる姿が眼に浮かぶようです。まあいろいろやってみないとどうしようもないのでイタリアではえいっと勇気を出すしかないです。そんな大げさなことでもないけどね。そちらも体に気をつけて幸せに過ごしてください。

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