即戦力としてのポスト

いきなりBusiness Weekみたいなタイトルですけれども、実際出勤しはじめてから「オリエンテーション」というような名のついたものはLibrary Orientationのみで、それは国際機関が出しているパブリケーションのアーカイブから欲しい情報をどういうふうにサーチするか、というような内容だったんですね。そしてなぜそのオリエンテーションが必要かというと、単純に60年前に作られ始めたアーカイブを無理矢理IT化しているために非常に分かりづらいインターフェイスになっているので、直感的にサーチをかけられない、というかなりプラクティカルな理由でした。
そしてセクレタリーのJillがぱーっと私のためにアポイントメントを一気に6件ほどとってくれて(その中にはDepartmentのトップまでいました!)これから一緒に働くチームのみなさんとそれぞれ15分ずつくらいお話したあとは、もう私はいつのまにかプロジェクトにとりかかっていました。正直言って、「うーんこれはどうするんだろう」だとか「あれはどこにあるんだろう」と思うようなこともたくさんありますが、まわりのみなさんは分刻みで強烈に忙しいので基本的には自分でなんとかすることを求められているみたいです。まあいつまでもウロウロしたりするのは非効率的なので、ある程度自分でなんとかできないことが分かったら私はすぐ聞きますけどね(今のところ聞かずに済んでいるけれど)。


それで思ったんですが、プロジェクトチームのみなさんも直接の上司も(私には2人います、普通はひとり)、私のCV(10ページ!)を熟読していて、私にどんなことができるか、どんな経験があるかをかなりのレベルで把握しているんですね。それで、もちろん強烈にデキるみなさんなので、密かに「これならできるだろう」というような温かさで私にアサインメントを下さっているんだと思います。それでもやっぱり、前日までビルのどこに何があって誰が何をやっていて、ということを知るのに苦労していた状態でいきなり本格的な仕事というのはちょっと日本の社会だけでなくアメリカの社会を考えてもかなり珍しいかなと思います。
周りに数人若手の国際職員やインターンの学生さんなどがいるのでテクニカルなことはそういう人たちに聞けば分かりますが基本的には時間のコントロールやどうやってプロジェクトに取り組むかなどは各自に任せられているみたいです。上司が出勤時間も別に自分の好きなようにしていいと言っていました。基本的には8:30から5:00という就業時間だけれど、10:00くらいまでに来れるなら(そしてその分遅くまで働くなら)それでもいいし、7:00に来て早く帰ってもいい、というそういう形。仕事がちゃんとできれば、そういった意味での個人のことは誰も全く干渉しないとさえ言っていました。道理でみんな朝あんまり見かけないはずです。フランス人の女の子Kenzaに聞いたら、だいたい朝ミーティングを入れて(9時とか9時半とか)、それに直接行ってからオフィスへ入るというようなスケジュールにしているそうです。スゴい。私はまずオフィスに来ないと落ちつかないかも。
ここに来る前から「ポスト的な意味で(専門性が高い)、あなたは即戦力として使われるから」と何度も何度も聞かされていましたが本当にそうだなとちょっと驚いてしまっている私なのでした(だから言ったでしょ、と言われそうだけれど)。でもプロジェクトはとても分かりやすく取り組みやすいもので、それこそ私が長年やってきたような内容のものなので、こういう仕事ができて本当に幸せなんですけれどね。頑張りまーす。

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