アジアな日本

私の母は、干支をキレイに5周したということでこの1年、同窓会が相次いでいるらしいんですけれど(年齢バラしてごめんね)、昨日から高校の時の同窓生と一緒に阿蘇は黒川まで一泊旅行に行っています。私はそんな彼女を送ってバスの待ち合わせ場所まで行ったんですけれど、70名の同窓生が集まってバスに乗り込んで行く雰囲気は、高校生のそれそのもので、なんだか微笑ましいのでした。人生の大先輩達に向かって失礼な話なんですけれどもね。
そのあと家に帰ってこつこつとK大学のお仕事をしていたら、そこへ電話がかかってきて、「ああ、冴ちゃん(母のニックネーム)?」と男の人の声で言われました。「母なら出かけておりますが」と答えると、「ああ、娘さん?」となり、生まれてはじめて電話で話す相手(母の小学校のときの同窓生)は、それから何のためらいもなく、私の年齢、既婚か未婚か、子供がいるかどうかの3点をまるで業務連絡のように明るく詳しく聞き出し、母に言伝を頼んでまた明るく電話を切ったのでした。


私の名前でもなく、私の職業でもなく、今この時間何をしているかでもなく、年齢、既婚か未婚か、子供の有無というのをサクっと確かめたのが、なんだかすごいなーと思ってしまいました。東京などではこんなことは起こらないのかもしれないので、きっと熊本という田舎(しかも、母が東京から転校してきたその小学校は、小川という、熊本の中でも珍しいほどの田舎町にあるのです)がそうなのでしょう。でも久しぶりのカルチャーショック(逆カルチャーショック)でした。32になって、「あら、娘さん、いくつ?」なんて聞かれるとはまったく思ってませんでした。そして「えーっと32です」って答えるとき、そこはかとなく、情けない気分が漂うのはなぜ。
まあ電話を切ったあとなんだかすごく可笑しくなってしまってひとりで大笑いしてしまったんですけどね。だって、結婚していることを告げたら、「あーー良かった良かった!」という相づちをいただいたんですから。おじさん、安心してくれてありがとう!という感じ。あとでこの話を父にしたら、どうやら父も知っている人だったらしく、「ああ〜〜」とすごく納得して大笑いしてました。
それにしても、昨日は夕方いきなり、ウチに落ちたんじゃないかと思えるほどの電光石火の雷が、稲妻が光った瞬間バキーンと落ちて、それからものすごい勢いの雨がきっかり15分ほど降って、そのあとカラっと晴れました。こういうスコール的な天気を目の当たりにすると、北米から帰ってきたばかりの私としては、「アジアな日本」をすっごく実感してしまいます。もわっとした空気や、車の中の籠った感じの暑さ、生い茂る感じで生えている花や草木など、ふとした風景全てが、「アジア」を感じさせてくれますよね。いや、日本がアジアだなんて、本当に当たり前なんですけど。
でもそのカミナリは、本当に前触れもなく光って、我が家がぐらぐら揺れるほどの大音響をひびかせ(ゴロゴロどころじゃなく、バキ、バキーーン!という音)、すごくびっくりさせられました。案外、本当にうちの屋根にくっついているソーラーシステムに落ちたのかもしれないねーなんて父と話したくらいでした。でも夕立が降ると、そのあと一気にさわやかになるのが嬉しいですね。父もテラスに水まきしなきゃ、と思っていた矢先のことだったらしいので、「仕事がひとつ減ったよ」と嬉しそうでした。今日も夕立降るかな。

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