キャリアウーマンには憧れない

夜も遅くなってきたので、いつもの例に漏れず、くだらないかもしれない熱い考えをいろいろとめぐらしている私ですが、今日のトピックはこの前おしゃべりした日本のお友達との会話から気になっていたことです。
まず突然ですが、「キャリアウーマン」という響きがエイティーズ(’80s)だと思います。微妙にモサいという意味で。同じエイティーズでもカッコいいのがありますからね。今日、スターバックスに久しぶりに行ってAさんと「キャリアウーマン」と聞くと、どんな人を思い浮かべるか、ということについて熱く話し合いました。いや、熱弁をふるっていたのは私だけで、Aさんは困った顔で「えーと、」と答えてただけですけどね。


まず、わたしが「キャリアウーマン」と聞いて思い浮かべるのは

  • 30代後半から40代前半
  • 背が高い
  • スーツ姿
  • 一応美人だけど男受けしない、たまに自称美人
  • 化粧が濃い、赤い口紅とか平気でする
  • 基本的に怖い
  • 独身か、あるいは結婚していても家庭より仕事と思っている、それか離婚歴あり
  • 寂しがりや(ウザめ)
  • 意外に愚痴が多い
  • 正論が好き
  • 男を目の敵にしている
  • 住む町や住む部屋などの「ステイタス」にこだわる

といった感じのわりとネガティブなことばっかりなんですよね。Aさんはわりと本質的なことを答えてくれて、

  • 高収入
  • 管理職
  • 長い髪をひっつめている
  • 昇進やその他仕事のためなら「女の武器」を使うのも厭わない
  • 上の理由により、多少美人じゃないと無理
  • デブは「キャリアウーマン」ぽくない
  • かわいげがない

ということでした。で、なぜかこの話から「仕事のために生きる」のか「生きるために仕事をする」のか、というわりとチープな話になったんですけど、正直言って贅沢かもしれないんですけど両方ですよねぇ?だって、いわゆる動物として本能的にサバイバルのためになら何でもするか、といわれるとそんなことないし、仕事一本で生きたいわけでもなし。
そしてこれは性格にもよると思うんですが、私は主婦もいいなぁとうちの母なんか見ていて普通に憧れますが、私はわりと何にでものめりこむタイプなので、現在のところ主婦業にのめりこめない以上、主婦として生きるのは結構厳しいかなぁ?とも思います。そりゃあ、余りあるお金があって働く必要がなければ主婦という大変なお仕事をしていても、新しい刺激はありますよね?食べ歩きとか旅行とか、とにかく毎日コーヒーを飲んで読書をして映画を見て、と夢のような毎日に違いない。
でも現実的に「余りあるお金」があるわけないので、そこの部分が「生きるために仕事をする」というパートですよね。で、単純に「生きる」ために仕事をするだけであれば、それは汗水たらしてとにかくひたすら働けば「生きる」ことはできる。でも、読書して映画を見て、という「贅沢」部分のためには、もっと効率よく働く必要がある(時給計算にしてみてなるべく高い物を、という意味で)。もうひとつの条件としては、「非常に苦しい」仕事か、「ちょっと苦しい」仕事のふたつが同じ給料+時間だった場合、やっぱりちょっとでも苦しくないものを選びたいところですが、もしその中に「全然苦しくない」あるいは「すっっごく楽しいことばかり」な仕事があったとしたら(いや、きっとそんなのないけど)、当然それを選びたいところでしょう。で、その苦しさから楽しさまでのスケールを1から100まで、として、自分がどのあたりのバランスを選ぶか、というところで「仕事のために生きる」というオプションが生まれてくる可能性はありますよね。
そのすべてを理解しようと努力した上で、改めて書きますが、「キャリアウーマン」はもしかしたらカッコいいかもしれませんが、「キャリアウーマンを目指す人」はハッキリ言ってカッコ悪いでしょう。イコーリズム、間違っているとは全く思いませんが、私は普通になんとなくカッコ悪いと思っちゃう。
それは、単純に、本当に単純に、「男女はイコールじゃないから」。イコールじゃないでしょう。男の人とケンカしたらよっぽどナヨっちぃやつじゃない限り負けるし。生理痛つらいし。ストレスからくる肌荒れは女性にとってはさらなるストレスになって悪循環だし。って男の人もそうかもしれないけど。
だから、女の特性を伸ばす生き方のほうがよっぽど素敵に見えます。女性が仕事することはもはや当たり前のことだし、わたしも仕事して生きていきたいけれど、でも本音は、いつもフレキシブルでありたい。経済的に余裕がないときはまだしも、「あ、仕事がストレスになってきちゃった」と思ったらサクっと方向転換できる状態にしておきたい。その他にも当然出産や子育てなど、少なくとも私にとっては「どんな仕事より大切そうに見える」なことはあるわけだし、そういうときにはプライオリティをぱっと変えることができる状態にしておきたいんです。これは甘えているように見えるかもしれませんが、でも、ここで「男の強さ」とか「男のプライド」とかが活躍するところだと思うんです。男の人は強いし、多分社会的に昇進、昇給しやすいでしょう。体力もあるし。だからそこのところの分、女の人は甘えていい事にしてほしい。勝手かしら。
結果的に「キャリアウーマン」になってしまう人はいると思うんです。単純に能力があって、仕事ができて、人望もあって、という女性は、レトロスペクティブに見て「キャリアウーマン」化してしまうでしょう。そういう人は単純に素敵。でも「キャリアウーマンを目指してる人」、つまりキャリアウーマンワナビーはちょっと恥ずかしい。いろいろさりげなくやりましょうよ、と言いたくなっちゃいます。わたしのアドバイザーはわたしのメンターでもあるんですが、わたしが何か悩んだり、考えたりしているときは、いつも、”hey, don’t take everything seriously.”(ほら、「全て」をシリアスに考えなくてもいいのよ)といってくれます。”try to have fun on everything!”(全てのことを楽しもうとしたらいいのよ)ともいってくれます。
例えば、アメリカのPhDのプログラムは、要所要所で非常に大きなストレスポイントがあって、学生本人も、「パスしたい」と強く願っているし、もちろんアドバイザーも、コミッティメンバーも全員が「この学生をパスさせたい」と強く思っているにもかかわらず、人によってはタイミングや体調やいろいろなことが原因でパスできないことがあるんですね。そういうポイントに来ると、やっぱり「あああ、パスできなかったら今までの努力も水の泡」と思ってしまったりして、不安絶頂、逃げ出しちゃいたい気分になるんです。そういう時に、わたしがいっぱいいっぱいになっていろいろ悩んじゃったりしていると、そのアドバイザーのValが、ちょっとおしゃべりしましょう、とオフィスに呼んでくださって、”So, let’s say you don’t pass. I’m sure you WILL pass. But what’s going to happen if you don’t pass?”(じゃあ、たとえばあなたがパスしなかったとしましょう。いや、絶対パスすると思うけれどね。でも、例えばあなたがパスしなかったとして、何が起こるの?)と、一見(一聞?)恐ろしいことを質問するんです。
うーん、何が起こるかな?と考えてみたんですが、それはそれでガッカリでしょうし、落ち込むことはあるかもしれませんが、結構何も起こらないんですよね。前にも「Deserveするということ」でも書きましたが、パスしなかった、ということは、つまり、パスする状態になかったか、わたしの人生では、それをパスする必要はなかったか、パスできる器じゃなかった、ということでしょう。それは「そう思うことにしよう」というよりは、実際に事実だと思うんです。だからといってパスしなかった人がダメとかパスできた人が良い、とかそういう意味じゃなくて、ああ、説明が難しい、上にも書きましたが、原因というのは能力だけじゃなくて本当に、タイミングだったりしますからね。就職活動だって、誰かがあるポストに決まってから応募したって、その決まった人より優れていても、仕事もらえないでしょう?そういう意味です。物事はいろいろなバランスの上になりたっているでしょうし。
とにかく、わたしがパスしなかったところで、世界が終わるわけじゃなし、わたしが飢え死にするわけじゃなし、旦那に離婚されるわけじゃなし、そこまで大打撃じゃないなーと思えたんです(これらの条件はわたしには大打撃)。そうしたらふと肩の力が抜けて、そうよねー、と思いました。やるだけやってみて、トライしてみて、できたらわーい!と思えばいいし、できなかったら、なーんだ、ちぇ、と思って違う事に方向転換すればいいだけだし、何より、そのプロセスを楽しめばいいな、と思えたのでした。
で、話が戻りますが、「仕事が生き甲斐」という人は、わたしはそれは素晴らしいと思うのです。ただ、「仕事を生き甲斐にしたい」と思うのがヘンなだけで。要は人生を終えてみて、「あら、私意外にもキャリアウーマンだったわ」と思うのはマルで、若いうちから「キャリアウーマンになりたい!」と思うのがヘンだ、とただそれだけのことを書きたかっただけなのに、この数行書けば良いだけだったのに30分以上この長文に費やしました。失礼しました。もう寝ます。

6 Replies to “キャリアウーマンには憧れない”

  1. キャリアウーマンの事面白く読みました。
    真佐美が挙げた条件?の中に欠けていると思われる事があります。それは、(誰にでも一目で分かる、超ブランドのバッグや傘を持っている事)です。
    主婦一筋の私からみれば、ペタ靴なんて決して履かない、地下鉄の人の波にのってさっそうと歩く、自信に満ちた憧れのスタイルですよ。

  2. お母様:そうねそうね!忘れていました。超一流ブランドで身をかためてそうなイメージありますね。プルマンにそんな人いないから思いつきもしなかったよ!そしてカツカツカツカツって歩いている感じね。あれにうっかりあこがれちゃう人ってやっぱりいるんでしょうねぇ。

  3. ひがのさん:おお!それは「カッコいいかカッコよくないか」の論点から完全にズレて、うらやましい!になってしまいますね!!でも。わたしの右手はあの基調講演直後になぜか、アップルのサイトで自動的にクリッククリックを繰り返し、26日にはシャッフルちゃん、うちに届くことになっているらしいです。世の中不思議な事ばかり。

  4. masamiさん
    おやそれは奇遇ですねえ
    教師の条件:外見篇
    というのに入っているという天の声が聞こえた気がしたので
    僕もiPod Shuffle発注予定です

  5. ひがのさん:あらそれは奇遇ですね!天の声、私も聞こえた気がします。アップルはもう発送したそうです。いつ届くのかなーと楽しみにしているところです!

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