16歳

相変わらずウィンブルドンを見ているのですが、私イチオシの、ロシアのマリアシャラポワちゃん、シード選手のドキッチちゃんに勝ってますね。Aさんはドキッチファンなので悲しんでますが。でもシャラポワ、16歳なんですね。若すぎる。
ところで、私は高校生のとき、あれはちょうど16歳だったときなんですけど、多分、トマスピョンチョンの本(重力の虹)だったと思うんですけど、そのへん定かではありませんが、そのあとがきに、著者が、散文風に「戻れるなら戻りたい、戻れるなら16歳の自分に戻りたい、16歳からの全てをケシゴムで消して永遠の甘い16歳に戻りたい」というようなことを書いていて、当時私が16歳だったので、なんとなく「へぇ〜」と思って、実は自分は、こういう年上の人が「戻れるなら戻りたい」と思っているかもしれない年齢なんだな、と思ってうちの母に、「今日こんなの読んだけど、お母さんもそう思ったことある?」というようなことを聞いたことがあります。なんとも残念なことに、私はそのことを不思議に思うあまりに、それにたいして母がなんと答えたか忘れてしまいましたが。


30歳になったいま、今日車の中で”Sweet 16″という歌を聞いていてそのことを思い出し、自分に問いけてみましたが、「ぜっっっっっったい戻りたくない」が答えでした。だいたい、高校のときは楽しいことがいっぱいあって、確かに毎日バカばっかりやって面白かったけど、実は、いま思い出すことよりもたくさん、暗いこと、いやなことがありました。電車で毎日暗く通う感じもイヤだったし、見た目に反して貧血気味の私は電車で倒れそうになったりするのが心の底から心配で大嫌いだったし。
物理の授業も先生も(ごめんなさい)、坊主憎けりゃの方式でどちらもだいっきらいだったし、シャロン先生っていう先生が教える英会話の授業も、ホント大嫌いでした。だって、おなじクラスにいた、泉谷くん、あ、実名に限りなく近い仮名です、のことをトムクルーズにそっくりでかっこいいってシャロンは毎日毎日、言うんです。泉谷君かなーーーーりキモちわるかったのに。濃い顔だったのは認めますが。ちゃんと、「あああ、イヤだなぁ」って思いながら、学校に行ってた時期が確かにあった。その後控えていた受験も暗かったし、それ以降のいろんな大人になるステップも面倒だったし大変だったし、できればもう経験したくないことばかり。
ここから自慢ぽくなりますが、それにくらべると、今の生活は本当の意味で幸せ。もちろん忙しかったり難しかったり大変だったり人とうまくいかなかったり怒ったり泣いたり、いろんなことがあるけれど、それでもやっぱり今までの人生の中でも一番、幸せで楽しくて嬉しくて充実した、これ以上はないと思える毎日。大げさに言えば、いま死んでも、それはやりたいことをやりとげられなくて残念かもしれないけれど、それでも、まぁ、こんなに幸せだったし、いいか、ありがとう、と思えてしまうかもしれないほど、本当に幸せな日々です。
こんなに幸せでうれしいので、ふと、あたしは50歳、60歳になったころに、「30歳のころは楽しかったなー、戻りたいなー」とかって思ってしまうのかしら、と考えてみたものの、分からないですよね。でも、やっぱり私は、そのときは「50歳(60歳)の今が一番いい〜!」と言えるようになりたいって、本当にいまそのためだけに、と言えてしまうほど、頑張ろうって強く思っているんです。

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