新ビタミンPQQ発見

理研からオフィシャルのサイトにもありますが、かのNatureに載るそうです。スゴイなぁ!いろいろ興味深いです。
朝日新聞からと読売からの記事を比べてみましたので気になるは続きをどうぞ。読売のほうが分かりやすいですね。両方とも最後にビタミンディフィニションがあるところはいいですね。  


まずは朝日新聞から。

新ビタミン、55年ぶり発見 ピーマンや納豆のPQQ
 新種のビタミンが、55年ぶりに理化学研究所によって突き止められた。ピーマンや納豆に含まれる「ピロロキノリンキノン」(PQQ)で、水溶性のビタミンB群に属し、健康に不可欠という。ビタミンは、1910年に鈴木梅太郎(後に同研究所勤務)が世界で初めて発見したB1以来、これで14種目。24日発行の英科学誌ネイチャーに掲載される。
 PQQという物質そのものは79年に見つかっていた。これを含まない餌をマウスに与えると、繁殖能力が低下したり、皮膚状態が悪化したりするため、ビタミン候補とされたものの、働きは未解明だった。
 同研究所の笠原和起(たかおき)特別研究員らは、体内で過剰になったアミノ酸のリジンを分解する酵素をマウスで発見。PQQが欠乏すると、この酵素が働かないことを明らかにした。同酵素の遺伝子はヒトを含む哺乳(ほにゅう)類全般が持つので、PQQの不足はヒトの健康にも有害なはずという。
 ヒトのPQQ必要量はまだ不明だが、極端な偏食をしない限り大丈夫という。理研は、ビタミンとしての用途を特許申請している。
<ビタミン> 生理機能を円滑に行うために、必要量は微量だが、摂取が必要な有機化合物。

同じ記事が読売新聞だと:

55年ぶり・日本人2例目…14番目のビタミン発見
 1948年以来55年ぶりとなる新種のビタミンを、理化学研究所の加藤忠史チームリーダーらのグループが確認した。
 マウスの実験では、欠乏すると毛並みが劣化したり、親がきちんと子を育てない行動異常を起こしたりし、人間でも重要な役割を果たしているとみられる。この発見で、ビタミンの種類は計14となった。成果は24日発行の英科学誌ネイチャーに掲載される。
 この物質は「ピロロキノリンキノン(PQQ)」という有機化合物で、様々な食品に含まれ、納豆、パセリ、ピーマン、緑茶、ウーロン茶などに多く含まれるという。
 PQQそのものは1979年に米国人研究者が発見していたが、加藤さんらは、そううつ病にかかわる遺伝子の研究中、動物細胞内でアミノ酸の分解に必要な酵素の遺伝子を発見。この酵素はPQQと結合しないと働かないことがわかり、「代謝に重要な物質」など、ビタミンの定義を満たすことが確認された。
 餌から除去してマウスを育てると、体毛に脂気がなくなったり、1回に出産する子の数や成長できる個体数が減るなど繁殖力が落ちたりすることが知られている。人間への影響については、PQQ欠乏例を収集中でまだ解明されていないが、加藤さんは「マウス同様、重要な役割を果たしているはず」と話している。
 ◆ビタミン=生物の体内では作り出せないが、微量でも健康維持には欠かせない物質。後の理研主任研究員、鈴木梅太郎・東京帝国大学教授が1910年、かっけを防止する成分(後のビタミンB1)として世界で初めて発見した。日本人の発見は今回が2例目。

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