ところで日本にいたときにとっても腹が立つことがあったので今日はそのことを書きたいと思います。本当にアタマにきました。郵便局での出来事なんですけれどね。日本からアメリカに帰ってくる直前に、私は不在の間の電話代などをAに借金していたこともあり、そのお金を両親にいただいてドルに替えて持っていこうと思ったんですね。そして、トラベラーズチェックにしようかなぁとも思ったんですけれど、また実家でもアシがなくて、面倒なので近所の郵便局で国際為替を買おう!ということになったんです。そしていざ郵便局へ。
郵便局で列に並んで待って、「国際為替を購入したいんですけれど」というと、たいそうな申込書を何故か2部、手渡されました。「間違ってはいけない書類なので、一部は予備だからね」と訳の分からないことを言われ、とりあえず私はそういう「手続きの人」に弱いので、おとなしく「ハーイ」といってその申込書に書き込みました。そしてまた列を待ってそれを提出すると、「あれ、差出人も遠山真佐美さんで、受取人も遠山真佐美さんになってるよ」と言われました。私は何を言われているのか一瞬わからなくて、「ハイ、今申し込んでいる私が遠山真佐美です。自分で持参するのでそれを銀行でドルにするときも私がするんですけれど」というと、「いやあ、差出人も受取人も同一人物なんてやっぱり『常識』で考えてもおかしいからねぇ。はっはっは」と言われてしまいました。それって私に常識がないって言ってるのかな?とちょっと不服に思いながらも、私は早くコトを終わらせたかったので、「ではどうすればいいですか?」と明るく聞きました。
と、その局員さんは「簡単ですよ、差出人の名前を御家族のどなたかにすればいいでしょ」と言ったので、なーんだそんな簡単なことか!と思いながら、さっき渡された2枚目の申込書に母の名前を差出人にして書き直しました。「この予備はこのためだったのか!」なんてヘンに納得しながら。そしてまた列を待ってそれを提出すると、局員さんが「では身分証名をお願いします」というので、自分の免許証をハイ、と出すと、彼はそれをしばらく眺めたあと、「いやぁ、お客さん、『差出人』の方の身分証名のことですよぉ」とおっしゃいました。どの世の中に自分の家族の身分証名を常に携帯している人がいるんでしょうか。かーっとなりそうになりましたが、一生懸命押さえて、「さっき家族の名前を、とおっしゃったし、それを突然書いたので母の身分証名は持参していませんが」と言いました。すると、彼は深くため息をついてから「いやぁ、困りますねぇ。お客さん国際為替を購入されるの初めてでしょ?いつも身分証名は必ずおあずかりすることにしているんですよ」と言い始めたので、これではらちがあかないと思ってまた、コトを早くすませようと、「ではどうしたらいいですか?」と聞きました。
と、「お母さまの身分証名をお持ちになってからまたいらしてください」と言われましたので泣く泣くそのまま家に帰って、保険証を持ってからまた郵便局にいきました。そしてまた長い列を待って、保険証を出すと、約2秒でそれを返されました。「ハイ、確認いたしました」とか言って。そしてそれから手続きが始まってやっと欲しいものを手にしました。手にしたので私はもうスッキリして、なんか言ってやりたくて、その局員さんに「じゃあ身寄りのない方が為替を作る時はどうされるんでしょうね?」と聞きました。ちょっとイヤミを言ってやろうというイジワルな気持ちもありましたが、実際ちょっと疑問ですよね?そしたら彼はしばらく考えて「どうされるんでしょうね?」と私に聞いてエヘヘ、という笑いを返してきました。そして私が郵便局を出る時に「何度も往復していただいてすみませんでしたねぇ」と言ってきたのでわたしもスッキリした、というこういうワケだったんです。
この間約2時間半でした。為替を買うのに2時間半、しかも熊本の田舎町でそんなに時間がかかるなんてどういうことなんでしょう。私が私に、自分の為に。為替を買うのがどうしてそんなにダメなんでしょう。どなたか知ってらっしゃる方がいたら是非教えて下さい!
ところで、この手の「手続きのしづらさ」というのは日本に限ったことではないので御安心ください。というより、どちらかと言えばアメリカのほうがこういう問題は多いのではないかと思います。アメリカの銀行等は、ヘンなところで異常にいい加減だったり、ヘンなところでとてつもなく厳しかったりします。学校の教務科みたいなところも同じく。日本は全てが厳しいので、なんとなくフェアな感じもします。私は、自分の卒業のためのいろいろな手続きが終わっているかどうかを確認するだけで、同じオフィスの間を5回往復させられたこともあります。問題は、「誰もそれが自分の仕事だと思っていない」というところだと思いますねぇ。それにひきかえ、日本ではやっぱり「お客さま本意」という姿勢が徹底していて、問題が大きければ大きいほど偉いヒトが出てきて対応してくださったりしますね。まあ、私も日本の社会もアメリカの社会もそこまで知っているわけではないのであまり比較できない、というのが本音ですけれど。