Smoke Signals (1998), (A)
友人のFさんが教えてくれた映画なんですけど、私が住んでいるPullmanという町から1時間半から2時間くらい北に行くと、アイダホの細長くなった北の部分の、Coeur d’Alene(コーダーレーン、というような発音をします)という町に到着します。そこは美しい湖もあるし、リゾート地としても有名なんですけれど、Coeur d’Alene族と呼ばれるネイティブアメリカン(俗称アメリカンインディアン)のリザベーション(保護地域、という名の囲い込み)でもあるんですね。
この映画はそのCoeur d’Alene族の若者とその家族の話。ですから、このパルーズ地域の誇る、ひたすら広がる小麦畑なんかがずーっと出て来て、「ああ、ここあそこだね」とか「これってスポケンフォールズだね」とかローカルネタで楽しみながら観れるということで、みようということになったんです。が、結局最後は号泣して涙がとまらなくなるような、タッチングな話でした。ネイティブアメリカンの人たちがアル中になったのも、貧乏なのも、タバコばっかり吸っているのも、カジノでギャンブルばっかりしているのも、それは決して本人達が選んだ道ではないんですよね。「侵略者」にそういうふうに導かれた、といっても過言ではないはず。いつも”Relocate”され続けていた彼らのことを思って、その個人個人の人生への影響を思って、自分の「知ろうとしなかった」姿勢のイグノランスを思って、とても考えさせられる映画でした。もう一度みたいです。邦題も「スモーク・シグナルズ」。DVDは日本ではないみたいです。
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