最後の夏休み

Anzio今日は朝の10時半に、ローマ人の友達Rと、その奥さんで日本人のMさんと3人で朝ごはん(カプチーノ)しようということになってモンティに行って、私が好きなバールでおしゃべりしてきました。バールはPiazza della Madonnna dei Montiという噴水のある広場にあるバールでLa Bottega Del caffe’という名前なんですが、ガイドブックにもよく出てくる、観光客もたくさんやってくるバールです。でもそんなトゥーリスティーな雰囲気も、私は好き。がやがやしていて地元の人たちも、観光客の夫婦も、ティーンネイジャーも、おじいさんやおばあさんもがやがやとそれぞれにコーヒーを楽しんでいるところです。私はいただいたことがないんですがランチなんかも美味しいらしいですよ。
おしゃべりに夢中になっているとあっという間に時間がたって、昼になったんですが、日差しも強くて真夏のような雰囲気になってきたし、私は何と今年は一度も海に行ってないし、明日は雨の予報が出てるし、もう来週はこんなに暑くないかもしれないし、ということで最後の夏休みとして、今から海に行こうよ!ということになりました(というより私が無理矢理提案しました)。そしてドライブすること1時間ちょっと、ローマから南にあるAnzio(アンツィオ)という町にたどり着きました。私は実はここは2回目。以前に誰にだったか、すごく美味しいオステリアがあるから行こうと誘われて行ったのでした。上の写真がそのアンツィオの海。アンツィオはその昔ローマ帝国の港があったところなので、よーく見ると、ローマ帝国時代の遺跡がごろごろあって、現代の人々も遺跡と共存しているビーチをなにげなく楽しんでいたりするので、日本人の私から見るとわりとびっくりです。写真の白く見えるドームのようなもの、真ん中の区切りに見えるもの(人々が好き好きに休んでいるところ)などがローマ遺跡。
前に行った、ものすごくシンプルなオステリア(da Carloという名前で、ストリートビューはこちら)は、人数を告げてテーブルにつくと、どんどんお食事が運ばれてくるタイプのお店で、好きな物はどんどんとって、嫌いな物はパスできるシステムになっていて、それでお一人様15ユーロ程度のとてもローカルに人気のお店だったんですが、私たちはのんびりビーチを歩いてから行ったので到着したのが午後2時になってしまい、お店はランチクローズの時間になってしまっていました。それで引き返して見つけたカワイイレストランでランチ。私はカラマーリ(イカ)のシンプルなグリルを食べたんですがオリーブオイルと塩とレモンだけなのに本当にぷりっぷりで美味しいんですよ。ルゲッタと一緒にさわやかにいただきました。RとMさんはそのお店のスペチャリタのパスタを楽しんでました。
ちょっと暑くて、ちょっと(どころじゃないかも)日焼けもしてしまいましたが、やっぱりイタリアは地中海の太陽の国です。これで私の脳内のセロトニンの合成もどんどん活性化したはずなので週末中ずっと楽しい気分でいられそう(ほんとかな)。ここを見ていることはないと思いますが、R、Mさん、今日はおつきあいありがとうございました。すっごく楽しかったです。

達成感というもの

私、イタリアに引っ越してくるまで「達成感」というものがいかにすばらしいストレス解消の鍵になるか、知りませんでした。ちょっと難しく考えてしまうと、とある行動をとることは「〜をしたい」「〜があればいいのに」「〜に行きたい」などの欲求から始まることもあれば「〜をしなければならない」「〜に行かなければ〜ができない」など段階を経た上での欲求から始まることが多いと思うんですね。分かりづらいですね。例を出します。
たとえば、以下のような行動です。
1)Aさんが前に話していた美味しい物が食べたい
2)Aさんにそのことを聞かなきゃ
3)Aさんに連絡をしなきゃ
4)電話をかける
ここで欲求は1)だけになってしまい、そのあとは「〜しなきゃ」という1)をかなえるための「やらなければいけないことリスト」になってしまうわけですね。その「やんなきゃ」という時期が比較的つらいわけですね。このあとに
5)電話でAさんがレストランを教えてくれた
6)翌日に行ってみた
7)Aさんが前に話していた美味しい物が食べれた!
という行動が続いて、1)の欲求を7)で満たすわけです。ここで何がいいたいかというと、私が今頃気づいたのは、この欲求からその欲求を満たすまでの段階が長ければ長いほど、難しければ難しいほど、満たされた時に深い「達成感」というものを得るということが分かったんですね。そんなの当たり前とみなさん思うでしょう。思うでしょう!例えばこういう感じです。
1)一流企業で商品企画の仕事がしたい
2)そのためには勉強していい大学に入らなきゃ
3)ひとまず目の前のテストでいい点数をとらなきゃ
4)苦しい受験勉強
5)苦しい大学入試
6)合格、大学でも良い成績をあげなきゃ
7)商品企画に関する勉強をどんどんしなきゃ
8)学生のうちから目立っておかなきゃ
9)言語も出来るようにならなきゃ
10)他のたくさんの経験を積んでおかなきゃ
11)就職活動がんばらなきゃ
12)苦しい就職活動
13)晴れて就職、でも最初は新入社員、やりたい仕事はさせてもらえない
14)頑張って同期に差をつけなきゃ
15)少しづつでも昇進しなきゃ
16)コツコツがんばる日々
17)やっと商品企画をまかされるようになった!
これはきっと達成感を得られるでしょうね。でもこれを見て、こんな達成感、人生に1回か2回くらいしかないな、と思う方もいらっしゃるでしょう。いらっしゃるでしょう!そういう方は是非、イタリアに来て数ヶ月ほど住んでみてください。毎日数々のいろいろな達成感を感じて、日々のストレスがガンガン飛んで行きます。
たとえば、私の昨日の達成感:
1)1年前に切れた私のプリンターのインク、欲しいんだけどどこにいっても売ってない
2)そうだ、イタリアにアマゾンが出来たってきいたからオンラインで注文してみよう
3)注文できた!でもまてよ、受取人不在のときは返品になるらしい(なんじゃそりゃ)
4)じゃあ職場に持ってきてもらうように設定しよう
5)えっ!職場は今月から個人宛の郵便物の受け取りを拒否することにしたんだって(もっともだ)
6)じゃあアマゾンの注文はキャンセルしよう
7)キャンセルできるんだろうか?…できた!(小さな達成感)
8)じゃあマルコーニ通りにあるシナジーで聞いてみよう
9)必死でパーキングを探してシナジー(電器屋さん)に行って聞いてみた
10)フィニート(売り切れです)。だそうです
11)どういう意味?仕入れるの?もう仕入れないの?
12)とにかくフィニート。「分かりません」だって。埒があかない。
13)じゃあ近いモールのユーロマ2に行ってトロニー(電器屋さん)で聞いてみよう
14)店頭にはおいてない。やっぱりなー。
15)ダメもとで聞いてみよう、すみません、HPのインクのこの番号ありますか
16)見てみるね、お!1個だけ在庫あったよ。
17)それください!ぜったいください!
18)購入、ものすごく深い達成感
そして今日の達成感。
1)最近洗濯物にちょこちょこついてる埃、なんでつくんだろう?
2)げ!これ小さくて分かんなかったけど虫だ!
3)何の虫?グーグルさんおしえて!(グンバイムシ、本当に軍配みたいな背中)
4)飛ばないけどひたすら洗濯物にくっついててなかなかとれなくて気持ち悪い!
5)どうやら白樺につく虫らしい、うちのバルコニーの前は白樺並木だもんね。
6)さてこれは洗濯物は今の時期は中に干すしかないな(とりあえずの解決)
7)でもバルコニーのイチゴちゃんやトマトちゃんもやられちゃうな
8)グンバイムシだけを殺すスプレーとかないんだろうか
9)グンバイムシってイタリア語でなんて言うんだろう
10)イタリア語も堪能なグーグルさんによるとどうやらティンジディ(複数形)というみたい
11)よし、お店に行って聞いてみよう
12)お店について、ふと、そもそも殺虫剤ってイタリア語でなんていうんだろう
13)脳みそフル回転で(英語だとインセクティサイドだからイタリアっぽく変形させてインセッティチーディとかかな)
14)インセッティチーディで通じた!なんの虫?と聞かれたので得意げに「ティンジディ」と答える
15)え!あなたの家白樺があるの?(といって店の横にある白樺の皮をばっとはいで、裏側をみせてくれたら、いましたグンバイムシ。私の洗濯物にくっつくのと全く同じ!)
16)いえ、家の前にはありますがうちにあるわけではありません、でもこれです!これが私の洋服につくんです。
17)じゃあ薄めて使うスプレー用の液体でいい?
18)ハイ、たぶん。でも何にかけていいんですか
19)薄めてスプレーするんだよ(それはききました、質問が悪かったかな)
20)なんにでもかけていいんですか?イチゴとかも?
21)これはそんなにつよくないからイチゴも大丈夫だよ
22)12ユーロです
23)買えた!(達成感)
これでさらに薄めてスプレーして虫が少なくなればさらなる達成感を得ることでしょう。ストレスはこうして飛んで行くことは行くんですが、イタリアでは別口で、いらないストレスがやってくることもあるので実は人生トントンかもしれません。でも達成感だけは毎日何かしら感じることができます。それだけは断言できます。

森の果実

マリボウル

昨日はちょっとだけがっかりすることがあったので、自分の気持ちをぐっと引き上げる何かないかなーと探してみて、まだ箱に入っていたマリボウルを洗って木いちごと、ブルーベリーを入れて今日のデザートにすることにしてみたら、案の定気分がぐっと上がりました。単純です。マリボウルの威力、強烈です。ところでラズベリー、ブルーベリー、ブラックベリーやリンゴンベリーなどのミックスベリーのことをイタリアではフルッティ・ディ・ボスコ(森の果実)というんですけど、イタリア人みんなかなり大好きです。ジェラートのフレーバーやパンナコッタのソースなどに使われることもかなり多いし、しかもどれもかなり美味しいのでミックスベリー好きな方は是非イタリアでお試しくださいね。私が「フルッティディボスコって日本語だと『森のフルーツ』だよ、『モリノフルーツ』」と教えたら、友達が「うわ!同じだね!」と興奮してブラックベリーのことをイタリア語でモーラといって複数形はモーレなんだと説明してくれたんですが、私にはイマイチ何が「同じ」なのか分からなかったということがありました。どうでもいいことなんですけどふと思い出したので。

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イタリアのトマトが美味しいわけ

今日のランチ食べかけの写真すみません。これはもう3分の1くらいしか残ってない状態なんですが、私の今日のランチなんです。この他にも準備してブルスケッタ的なランチにしようと思ったんですが、とにかくトマトが美味しくて美味しくて、本当に止まらず、ブルスケッタはやめてトマトだけになってしまいました。かなり栄養バランス悪いんですが、でも本当にさすがイタリア。トマトの味だけは世界一です。
イタリアのトマトが美味しいということに関しては実は科学的根拠があります。トマトはトマト鍋などで一時ブームになったのでご存知の方も多いと思うんですが、日本ではおなじみの「うまみ」成分であるグルタミン酸が含まれていて、イタリアのトマトにはグルタミン酸が非常に多いんです。私はいろいろと調べてみて結構驚いたんですが、そのグルタミン酸が多い理由が、なんと「イタリア人の性格と文化」に寄るものが大きいんですよ。説明します。
トマトのグルタミン酸は収穫前に赤く熟すればするほど増えます。自家菜園でトマトを栽培している人や農家の人はこのことを経験で良く知っていますね。ただ、世界中のどこでも、農家がある程度のトマトを出荷しようとすると、赤くなるのを待っていては売る頃には熟しすぎて腐ってしまうので、青いまま収穫することになります。日本ではこれが主流です。スーパーマーケットにキレイなトマトが並んでいて、その中に熟れ過ぎてジュクジュクになってしまったトマトが1個でもあったら、日本では苦情を言えるレベルでしょう。
ですがイタリア人の性格では、スーパーにジュクジュクのトマトが並んでいても誰も買いこそはしませんが、キレイにそれを避けて違うトマトを選んでカゴにいれ、特に苦情を言うわけでもありません。「生き物だからこういうのがあっても当然」「数時間前まではまだ大丈夫だったのかも」というような感じでギリギリまでトマトを売っているし、選ぶのはお客さんのほうなので特に問題もないのです。でも残念ながらこれがグルタミン酸が多い理由ではありません。青いまま収穫して同じことになっても結果は同じですからね。何が違うかというと、もしみなさんがイタリアにいらっしゃることがあれば、是非スーパーでトマト売り場を眺めてみてください。ジュクジュク、あるいはシワシワのトマトを見ないことのほうが珍しいんです。これはどういうことかというと、そうなりやすいトマトを入荷してるんですね。よくラベルをみてみると、もちろんシチリア産だとかパキーノ産だとか有名なトマトもたくさんあるんですが、形バラバラで様々な状態になっている一番安いトマトのコーナーを見ると、完全にローマ産の超ローカルトマトなんです。ものすごく近くの農家から、かなり赤く熟した状態のトマトがスーパーマーケットに運び込まれてくるんですよ。
イタリアのスローフード運動なんて言葉を聞いたことがある方もいらっしゃると思いますが、イタリア人の文化として家族と休暇と食事が人生で一番大事な三本柱。食事をひとりでさっさと済ます、なんてことはあってはならないことで、マクドナルドの進出に心を痛めている人もたくさんいます。スローフード運動そのものに関しては私は特にこれといった意見は持っていないんですが、このスローフード運動の中に、「地域の生産物を食べよう」という項目があって、かなり多数のイタリア人は盲目的にそれが正しいことだと信じています。そのほうが体にいい、という非科学的なことを根拠なく信じている人もたくさんいます。私は科学的にはこれはなんともいえませんが、社会学的、そして心理学的にはその地域で生産された物を食べるということにはそれなりの良さがあると思うんですね。シチリア産のトマトが美味しいから、ということで、シチリアで青いうちに収穫したトマトを空輸して日本で食べるということもこの時代できますが、それより、住んでいる地域で、畑で赤くぼってりとするまで熟したトマトを収穫してきて冷たい水でさっと洗って食べるほうがもしかしたらすごく美味しく感じるかもしれないと思うんです。
というわけで自慢げにローマのトマト自慢をして不必要に主人のAさんを羨ましがらせ、イタリアに来たがらせましたが、実は茨城のトマトも同じように収穫して食べれば美味しいはず、ということを言いたかったのでした。トマトはプランター栽培も出来るのでベランダ栽培して是非おためしあれ。
追記(2011年9月13日):昨日の夜、今邑 彩さんの「いつもの朝に」を読んだんですが(ちょっと怖くて読み応えがありました。結末も良かった)、野菜嫌いな男の子が岡山の田舎で、農家のもぎたての完熟トマトを「バカうま」といいながら夢中で食べるというシーンがあって、こういうことってSynchronistic(共時的とでもいうんでしょうか)だなぁと思いました。

ローマの朝焼け

Romeローマに帰ってきてあっという間に1週間がたってしまいました。連日懐かしい友人に会ったり、同僚とランチやコーヒーをしたり、お部屋をせっせと片付けたり(箱は32箱全部空けました!)、と毎日忙しく過ごしていたので本当にあっという間です。写真は殺風景ではありますが、おなじみの(?)私のバルコニーから見える風景。写真では遠くのものは遠く写っていますが、肉眼だと一番遠いバチカンのサンピエトロ寺院がくっきりはっきり大きく見えます。午前6時台の朝焼けの時間はサンピエトロ寺院の屋根はピンク色に見えてとてもカワイイのです。いつもは真っ白に見えます。近くに行くと青く見えるし、お天気が悪いとキレイなグレイに見えるので不思議。
さて片付けをせっせとしながら、改めて思い知ったのが私の鞄コレクション、靴コレクションの恐ろしさ。でもそれは多分女の子はみんなだと思う(そう思いたい)。でもそれに加えて冬物のセーターのコレクションもすごくて、私セーター好きすぎる!と呆然としました。しかもセーターかさばりまくりで場所をとりすぎです。というわけで、週末にはちょっとIKEAまでぴゅーっと行ってベッドの下に置ける収納ボックス(セーターのため)やつり下げるタイプの収納グッズ(靴のため)などを購入してこようと思います(かばんはどうしよう)。ほんと、これはなんとかしなくちゃいけません。そういえば週に1回お掃除に来てくれるGが「あのー、こう言って気を悪くしないでね、でも次に何か買う前に物を捨てるか送るかしないと置くところないですよ」といつも言ってくれていたなーとふと思い出し、今更ながら本当に恥ずかしい気持ちになってしまいました。でもどれもお気に入りだし、これでも結構な数を捨てたり寄付したりしたんですよ(言い訳)。
さて細かいお片づけはまだまだ続きますが、そろそろお出かけしたりいろいろなことを始めたりできそうです。お料理も再開しよう。とはいえ週末は久しぶりに友人の家にお呼ばれで4人でお食事ということになっています。楽しみ。