生鮮野菜・果物の食品安全プログラムに関する論文

最近論文を全然書いていないのでこれからの研究キャリアがちょっとだけ心配な私ですが、1年ほど前に書いた論文がやっと出たみたいなのでお知らせです。恐ろしいことに、この論文、一字一句すべてを私が書いたのに、なぜか私セカンドオーサーです。どうしていつのまにこんなことになったのかわかりませんが、まあこういう世界では良くある話みたいですね。今までアメリカでとても良い教授たちに囲まれて素晴らしい研究生活を送っていて、イニシャティブをとった人がファーストオーサーというのが当然な世界だったので、こういうことに非常に疎くて未熟でした。
でも、私の心は私がこれをすべて書いたことを知っているので、大丈夫です。一単語も書いてないのにファーストオーサーになれる人というのはきっと自分の心を最初から最後まですっかり騙してしまっていて、恥ずかしいとすら思わないのでしょう。むしろ『私がプロジェクトのスーパーバイザーだからファーストオーサーになって当然』と思っているかもしれません。「オーサー」という言葉の意味を完全に忘れていますね。そしてラストオーサーがスーパーバイザーであることが殆どなアメリカの研究社会では私がスーパーバイザーと思われる可能性すらあります。まあ、私も初めて自分がセカンドオーサーだということに気づいたときはあごが外れるかもと思うくらいに唖然としましたが、今はまあ、こういうこともあるか、という気分ですね。
さて、下のサマリーページのリンクではサブスクリプションがないとフルテクストは見ることができません。フルテクストの部分をクリックすると、パスワードを知っている方だけ見れます(ユーザーネームもパスワードも私の母の旧姓、あるいは私の義母の旧姓のどちらでも大丈夫です)。パスワードを知らないけれど、読んでみたいという奇特な方はメールをいただければ送付させていただきますのでお気軽にどうぞ。

An FAO programme for improving the quality and safety of fresh fruits and vegetables through a practical approach. 2008. Journal of the Institute of Food Science and Technology. 22(2): 50-53.
(Drs Maya Piñeiro and Masami T. Takeuchi report on a practical initiative to prevent hazards in the fresh fruits and vegetable chain.) [ Summary Page | Fulltext ]

赤道通過

昨日の午前中にローマに帰ってきました。ウガンダでは充実したワークショップをやることができてかなり満足です。遺伝子組み換え技術についてのワークショップだったのですが、ウガンダでは最近これを受け入れる体制が整って、なんと科学技術開発すら行うところなので、この世界ではわりと注目を集めているのです(ケニアも同じく)。最後の日には私のアメリカの恩師のVからメールがきて、偶然にもそのウガンダで遺伝子組み換え技術開発が行われるというニュースの記事を転送してくれていて「この記事を読みながら今頃あなたは何をしているかしらとJ(ご主人)と話したところよ」と書いてあったので、やっとインターネットがつながった空港から「なんと今私はそのウガンダのエンテベ空港にいます!どこからか私を見てたんですか!?」というメールの返信を書きました。

ウガンダでは首都のカンパラに最初の数日間は滞在し、その後Mbarara(バララ)というところに移動したのですが、その移動中にこの赤道ラインを通って嬉しかったのでドライバーさんにお願いして止まってもらって写真をとりました。このドライバーさんもとても素敵な人で、一緒に写真をとろうよ、と誘うと恥ずかしそうに一緒に微笑んで写ってくれました。ちなみにこの白いサークルの下に黒い線が書いてあるのが分かると思いますが、その手前側が北半球で、奥が南半球です。ドライバーさんと一緒の写真もFlickrに載せたので、友達家族登録している人はぜひ写真をクリックして見てみてくださいね。

でも赤道直下といってもそんな灼熱といった雰囲気ではありませんでしたよ。ウガンダはアフリカの中でも天候や地形に恵まれているところで、大きなビクトリア湖があるので雨も豊富に降るし、ベジテーションエリアも広大でバナナの木が木の森がそれこそ気が遠くなるほどたくさんあります。バナナだらけ。バナナ好きな私に取っては天国のようです。気候も年間を通してあまり変わることはないということで、日本の夏よりもちょっと涼しいくらいの毎日でした。雨が降るので一日に何度かはぐっと涼しくなるし、とても過ごしやすかったですよ。今まで行った東アフリカ(英語圏)の国の中では一番好きでした。

Chasing Harry Winston

book coverChasing Harry Winston (Lauren Weisberger)
アムステルダムで買って、飛行機の中に入って1時間以内に読み終えるほどの長さでした。ページターナーと言われるのも分かる、「続きがきになる」タイプの本ですね。この本の中にも出てきますが、いわゆる”Chic Lit”といわれるカテゴリーで、Campany紙が”Sassy, insightful and sooo Sex and the City”というリビューを残しているそのままに、いわゆるその類いの本で、お腹いっぱいといえばいっぱいです。くだらないといえばくだらない。ありえないといえばありえない、といったところでしょうか。この著者も実際美しく自信に満ちあふれた人で、カバーでお分かりでしょうが「プラダを着た悪魔」の著者ですね。共通する点としては「プラダ」のほうでのアレックスと、この本のラッセルがかなりかぶるってとこでしょうか。ラッセルの気持ちになると本当に本気で心が痛みます。時間つぶしにはとても良いけれど、まあこの手の話、今はやってるよね、というところでしょうか。男性が読むと女性に対してがっかりしてしまうかもしれないですね。でもよくよく考えるとニューヨークの女性でもこういう人ばっかりってわけじゃないですよ絶対。普通に地味でちゃんと暮らしていてそれで魅力的な人っていうのもいっぱいいるはず。結論は面白かったけど何も残らない、というところでしょうか。
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カンパラより

今、出張でウガンダに来ています。ちょっとしたレジデンスでもあるアパートメントに滞在中。部屋に簡易キッチンなどがついていてとても便利です。写真は部屋のバルコニーからの眺め。左奥にあるのがブレックファーストルームで、朝はここでスクランブルエッグを乗せたトーストと、オレンジジュースとコーヒーとソーセージとほうれん草の炒め物をいただきました。

写真でも分かるように、今朝は曇り空で涼しく、ローマより気候が良くて気持ちがよかったのですが、朝食を終えてから部屋に帰るとものすごい勢いで雨が降り始め、今や雷雨となっています。部屋には湿気を取るエアコンがついているので快適だし、久しぶりに雨の音を聞きながらゆっくりしているので逆にとても良い雰囲気ですが。

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トライアノ市場跡再び、そして食糧サミット

6月になりました。ローマはとても蒸し暑く、毎日恐るべき湿度と戦っています。でも日本の梅雨を考えるとこれは湿度がないと言ってもいいほどなので我慢がまん。写真は「またか!」と呆れられるかもしれませんが、私の好きなトラヤヌス帝の市場遺跡での写真。先月主人のAさんがローマに来ていたときに、行こうよ、と誘って行ってきたのです。クリックするとFlickrのページでほかの写真もたくさん見れます。こういう柱や梁に使われていた大理石の飾りがごろごろと落ちているのです。

こういうのを見て私が「うわー」と思ってしまうのはなぜかというと、つまり、このゴロゴロしている大理石は紀元前のものなわけですが、そんな「古い」ものはローマには掃いて捨てるほどあるのでそこまで驚きではない。何が驚きかというと、つまり、紀元後、たとえば西暦500年にも、これがここにあって、誰かがこの辺で生活していた、という事実があるわけです。そしてヨーロッパの中世の絵画などもイタリアにはたくさん残っているわけですが、こういったゴロゴロ遺跡が転がっている中で普通の人々が洗濯物を干している絵だとか、そういうのがあるわけです。当然20世紀初期の写真にもここで生活する乞食さん(っていっていいのかしら)がこの大理石に腰掛けて休んでいたりする写真が残っている。それが私の目を遠いものにしてしまうというわけです。すごいなぁ。

さて、最近日本のニュースなどでも、福田首相が行くか行かないかということでちょっとだけ話題になっている食糧サミット、私の働くFAOがホストしているわけですが、最初は私はサミット開催の3日間のビルディングパスをいただくことになっていたのに、なんと世界中からの参加登録者が3000人を超え、もともと3000人くらいが働いているこのFAO本部のキャパシティーが足りないということで急遽、テレワーキング(自宅で仕事)しなさいという指令が出ました。ちょっとミーハー気分でちらっと覗けないかなと思っていたのに残念です(当たり前)。

でも今回のことでFAOってなあに?と言っていた友達が、「やっとわかったよ!」とメールをくれたり、日本のニュースに我がディレクタージェネラルのジャック・デューフ氏が出ていたりしてちょっと内輪ウケでした。でも突然の3日間の自宅勤務、ちょっと嬉しかったりして。
追記:福田首相のスピーチをやっとみつけたのでどうぞ。
http://link.rai.it/s/20080603_fao00_b.asx&pub_id=243814&high=1
イタリア首相のベルスコーニが議長となり会議を進めていますが、このファイルの1/3あたりから福田首相が登場します。日本語だったことに非常に驚きましたが、ベルスコーニだってぐいぐいイタリア語でやっているのでOKでしょう。