緑茶は健康に良いという通説、またNY Timesでとりあげられていました。
一応、緑茶の中の、カテキン(英語だとカテチンと発音します)という成分、もっとくわしく言うと、Epigallocatechin gallate (EGCG)という成分が、なんらかの効果をもたらすと言われてるのですね。そしてその「効果」についてはいろいろと研究されています。たとえば、「やせる!」とか「歯垢をしらないあいだに取り除く!」とかはたまた「ガンに効く!」などなど。
一応、化学構造的にカテキンはAntioxidant、つまり抗酸化物質なので、酸化が原因の出来事にはそれを逆方向に進ませる力はあるということになっています。そして、Anticarcinogenic、つまり抗ガン作用、Antiinflammatory、つまり化膿を防ぐ作用、などなどの効用は化学構造的には認められているわけですね。
ただし、それが実際に、本当にとりつづければやせるか、というとそうでもなく、とりつづければガンが治るか、というとそうでもないわけです。もちろん、効く場合もないわけではないのが難しいところ。
ただし、今までの研究結果からいってどうやら30mgのカテキンを毎日接種してはじめて抗ガン作用がみられるということが分かっているようで、それはすんごい大量なのです。この記事によると緑茶10杯分。そんなに毎日お茶ばっかり飲んでいたらカフェインの量もしゃれになりません。でもまだハッキリと分かっていない今、毎日1〜3杯(日本人の平均ですよね?)のお茶が体に悪いっていうのは見たことがないので、お茶が好きなひとはそういう日々を送ると良いことがあるかもしれません。
って、私もテキトウですね。本当に栄養士なのか!?
妊婦さんは葉酸を
アメリカの食パンやオーツなどには、ほぼ強制的にフォーリックアシッド(日本語だと葉酸)が添加されており(というより強化されているんです。すでにライ麦食品などには豊富に入ってるので)、それはアメリカで多くみられる、未熟児、発育不全児などの誕生を減らすためなんですね。この、強制的に強化されているというのが、日本から来た私にとってはびっくりだったんですけど(オレンジジュースにも普通にカルシウムが入っていたり、牛乳に普通にビタミンDやEが入っていたりしますね)、どうやら成果をあげているようです。もっと以前から同じことをやっていたカナダでは、件数は半分に減ったということなので、これからも減るかもしれません。
教育でどうにかしてサプリメントを飲んでもらおう、という試みが失敗したのでこの荒技に出たわけですが、確かにたとえ教育で消費者に「妊婦には葉酸が必要なんだな」と分からせたとしても、経済的な理由などでサプリメントが買えなかったり、分かっていても行動に移せない人がいたりでやっぱり仕方ないのでしょう。
日本ではこれをありがたがる人よりはきっと、「ナチュラルじゃない!」ということで反対する人のほうが多いのかもしれないと思う私です。
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ワシントン州でBSE
ついにアメリカでも1頭、BSE陽性だそうです。一体どこで、と思ったら私の住むワシントン州だったのですね。これはあくまでも私の意見ですが、やはりビジネスや政治などが混ざると、「安全性」を主張したり「危険性」を主張したりする時の意見が、極論になりがちですね。「絶対大丈夫!食べてみせる!」という感じ。サイエンスの世界では極論は、あるいは極論的な仮説は、世紀の大発見(0.1%)か、あるいは勉強不足(99.9%)と言われているので、こういうとき、「安全だ」とか「危険だ」とか言うのはサイエンティストにはかなり難しいことでしょう。
でも現実問題としてアメリカの食事には欠かせない牛肉だし、結局しばらくは避けても、なんだかんだ言って食べることにはなるのでしょう。最新の科学や医学をもってしても次々と未知のウィルスや病原体が現れるのは、つまり世の中は「そういうことになっている」ということなんでしょうね。以下に朝日新聞の記事を転載しておきます。
E. coli O157:H7
LA Timesの記事からです。E. coli O157:H7が消化器官に入ってから、症状が出るに至るまでどのような経緯をたどるか、発見したそうです。