愛するナポリのスフォリアテッラ

Napoli

2015年3月17日にナポリに行ったのでこのエントリを書き始めましたが放置してしまっていたので7月になってアップしています。イタリアに外国人として長く住んでいると、よくイタリア人に「イタリアはいろんなところに旅行した?どこが一番好き?」と聞かれるんですが、私は住んでいるローマを除けば、確実にナポリだと答えます。実はこの答えだと私はかなりのマイノリティとなります。だってやっぱりヴェネツィアは格別だし、フィレンツェも捨て難い。ファッションやショッピングはミラノだし、南イタリアだとナポリよりもアマルフィやポジターノ、ソレントなどのほうが有名だしナポリに行くくらいだったらそこからフェリーにのってカプリやイスキアに行ったほうがずっとリゾート感があります。でもやっぱり何度も行きたくなってしまうのはナポリなのです。

それはなぜかというと、私が思うに、一般の日本人の感覚で「イタリア」と聞いた時に、イタリアを見たこともなかった私がいつもなんとなく思い浮かべていた風景や雰囲気に、ナポリが一番近いからだと思います。照りつける太陽、真っ青な空、同じ色の海、小麦色に日焼けした露出度の高い陽気な老若男女、オーソレミオ(おお私の太陽よ)的なベーシックなカンツォーネ、青空市場、ハイヒールとサングラスのカッコいい女性たち、ちょっとカオスな街並み、乱暴に道をすり抜けていくフィアットのチンクエチェント(ルパンが乗ってるやつ)、などなど、ステレオタイプだと笑ってください、私の想像力なんてそんなものです。

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中国愛と中国語

上海また想い出シリーズですが、7月に中国は上海に行ってきたことをここにもチラっと書きましたが、そこまで詳しく書いていなかったので、記録しておこうと思います。写真は観光客も上海ローカルっ子もみんな大好き南翔饅頭店(ナンシャンマントウディエン)の小籠包。細く切った生姜とお酢につけていただきます。今まで全くその一般的な食べ方を知らなかったので今回ローカルっ子のLくんにしっかり教えてもらえて良かった。たしか六本木に東京店があるこのお店(日本って本当になんでもありますよね)、上海では超有名店なのでお持ち帰りは大行列ですが、お店で食べる分にはわりとスルスルっと入れます。お店がある場所自体がかなりの観光地(上海老街)なので人々をかき分けて入る感じもあります。上海っ子にとって点心(ディエンシン)は朝食かスナック的な位置づけ。午後3時から夕食前くらいの間に食べる人々が多く、基本的には夕食時に食べるものではないそうです。でもこんなの夕食の前に食べちゃったら美味しすぎてパクパクいってしまって夕食いらなくなっちゃいますよね。

ところで、誤解を恐れずに書きますが、私は中国が好きです。私をよく知っている人は私から常に語られてしまうので、これは内輪では「またきた!」と思われるトピックだったりするんですが、それも「かなり」好きです。私だって政治的その他でいろいろと問題があるのは承知の上です。それを全部考え合わせた上で、やっぱり魅力的な国だと思ってしまうんです。魅力的、というとなんだか違う感じもしますが、一番近い表現は「気になる」国とか「つい釘付けになってしまう」国だとかそういう感じでしょうか。

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2回の帰国

Japan前の更新からすっかり時間が経ってしまいましたが、この間2回、日本に帰っていました。1回目は10月で写真の戻り鰹を堪能。写真のタレのお皿と塩のお皿と両方味わいましたが両方とも最高でした。鰹ラブ。
そして帰国の2回目は11月で、こちらは仕事で帰ったので、そこまで本気では遊べませんでしたがなかなか充実した帰国でした。これは前々から決まっていた出張だったにもかかわらず、なぜか夫婦ふたりとも旅行前になってやっと気付いたんですが、主人のAさんも同時期にフランスに出張という、夫婦でヨーロッパと日本との、大それた行き違い出張ということになってしまっていてふたりでびっくりしました。私が日本に到着してから3日間だけは主人が日本にいたものの、私は到着翌日からフルで仕事ということでそんなに夫に会えず、ぎりぎり一緒に朝食をとったり、仕事からダッシュで帰って遅い夕食を一緒にしたり、というような日程になってしまいました。でもそれはそれなりに楽しかったんですけどね。Aさんがフランスに行ってしまってからは仕事に集中できたので、実はよかったのかもしれません。で、この機会に、とばかりに、お友達で東京在住のMちゃんと毎日のようにランチしたりディナーしたりして楽しかった。私が東京のことを何もしらないのでMちゃんに完全にお任せして言われるままにレストランに向かう日々だったのですが、それがどれもこれも美味しくて素敵で便利なところばかりで感激しました。レストラン探したり予約したりって実はものすごく大変なのはよくわかっているので、そんな大変なことを完全にお任せしてしまって申し訳ないという気持ちでいっぱいだったにもかかわらず、Mちゃんセレクションがあまりにも最高だったのでキャーキャーと喜ぶばかりでちゃんとお礼を言えていたかよくわかりません。ここで失礼して、Mちゃんどうもありがとう!
その中でも、出張先だった霞ヶ関の近辺で、最近再開発が盛んな虎ノ門の、虎ノ門ヒルズに9月くらいにオープンしたという、ピルエットさん(ビストロ+カフェ+エピスリーだそうです)が最高だったのでメモ代わりにご紹介です。イタリアに住んでいると外食の感覚が麻痺してしまうのか、この雰囲気(ビストロなのにほぼファインレストラン的な雰囲気、テーブルクロスはありませんが)、最高のサービス(日本はどこでも最高ですよね)、お食事の質、味、などなどをイタリアのそれもローマで体験しようとすると、ディナーで私のように食前酒、ワイン2杯(あるいは1杯にデザートワイン1杯など)メイン、デザートにコーヒーという組み合わせにすると普通に150ユーロから200ユーロくらい(2万円から2万5千円)はするんですよね。それなのにもともとのコースが5、6千円って!と思ってお会計のときにぎょっとして思わず「やすい!」とつぶやいてしまって、いや価格として安いんじゃなくて得るものに対して、という意味だったんですがMちゃんに「みみちゃん(Mちゃんは私をこう呼びます)、小声で!」と注意されました。いや普通に5、6千円は私にとって大金ですが、単にイタリア価格との比較という意味だったんです。失礼いたしました。
食材もすごく厳選してあるし、シェフのみなさんもオススメのお料理をとても丁寧に教えてくださって本当に素敵なところでした。おいしそうなイチジクをスっと切ってらしたのを、本当に穴があいてしまうんじゃないかというほど見つめていたら、渋抜きした上品な甘さの柿と一緒にサービスしてくださって大感激でした。平日だったので、私たち2人でうっかり調子に乗って長居してしまったんですが、それでも嫌な顔ひとつせず最後の塩キャラメルのミルフィーユとエスプレッソまでしっかりと完食した私にもみなさんにっこりしてくださって、本当に素敵でした。いやぁもう、虎ノ門ってあんまり夜行くエリアではないですけど、絶対、必ず、また行こうと思います。

炊飯と論文

Cooking rice with le creuset

今日、ふとタックスフリーのとあるお店でルクルーゼのココットロンドの24センチが110ユーロという破格だったので衝動買いし、とりあえずご飯を炊いてみました。はじめチョロチョロなかパッパ、とつぶやきながらやってみたところ、5合の大量のご飯が本当にあっという間に炊きあがりました。ルクルーゼ炊飯は実はどうなの、といつも思っていたので、ついに実験できて嬉しいです。ガスで炊くのはやっぱり美味しいよねぇと思ってはいたんですが、味に集中するからなのか何なのか、食べてみるといつもより甘くて美味しい気が、しないでも、ないです。あと、写真ではもう混ぜたあとなので伝わりづらいのですが、蒸らしたあと、蓋を開けてすぐのお米、光って立ってました。キレイ!と思わず言ってしまうほどでした。

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中秋节

中秋节あっという間にもう9月も第2週です。本当にあっという間。今日は満月なんですが昨日は中国の陰暦での十五夜で、中秋节(ジョンチウジエと発音します)だったんですね。どうやら昨日の一日は韓国でも感謝祭のような扱いらしいです。それで、というわけでもないのですが、私も大好きなL先生から月餅(ユエビン)いただきました。L先生は先生という呼び名の通り、私の中国語の先生です。私は中国語を本格的に勉強しはじめてから10年になるのに、どうしても読み書きにおしゃべりがついていかないので先生もかなり困っているはずです。私も、元来おしゃべりな性格なのに、中国語だと言いたい事がなかなか言えないので苦しい気持になります。

こうして何かをいただくのはそんなに珍しい事ではなく、私はいつも日本に帰っては日本のお土産を先生に買ってくるし、L先生も中国に帰っては中国のお土産をくれる、という感じで二人してアジア圏のお土産文化を発揮しまくっています。共通する何かがあるって嬉しいことですね。お土産は、むりやり中国語で言えば礼物(リーウー)ですかね。実は月餅はその最たる物といっていいかもしれません。月餅贈り合いまくりの文化もあると聞きましたが(2重底で?)、最近は中国も賄賂関係の取り締まりは厳しくなっているらしく、クリーンな中国になるのもそんなに先の話ではないかもしれません。今日の満月キレイに見えたらいいですね。アップルの発表も楽しみです。