今日は2020年3月上旬に(また)行ったブータンのお話です。上の写真はブータンの国際空港があるパロという街のホテルの敷地内から撮影したものですが、遠くでライトアップされている大きな建物が「ゾン」と呼ばれるいわゆる城塞です。ブータンではそれぞれの行政の単位をゾンカ(正確には「ゾング・カグ」と書きますが聞いているとゾンカに聞こえます)と読んでいて、この辺りはパロのゾンカ、つまりパロ行政地域となっていて、このゾンがその庁舎というわけです。庁舎といっても、そもそもは僧侶たちが仏教抗争の末、身を守るために建てたものであるので、過去には要塞としての意義の方が大きく、周囲を見渡せ、攻撃も受けづらいようなところに建っていることが多いわけです。そしてもちろん、僧侶が使うところであるので、たいていのゾンカは行政の部分(庁舎)と宗教の部分(地区の総本寺)を合わせもっていることになります。
Continue reading “ブータンの城塞、雪峠、石風呂、そして織物”成熟国家デンマーク
先週はコペンハーゲンに出張でした。デンマーク工科大学 (DTU) とはここ10年ほど一緒に仕事をしているのでコペンハーゲンも何度も行きましたが、アジア太平洋地域オフィスに来てからは行くこともないと思っていたんですね。そうしたら先日、地域の一部である韓国に本部のある国際ワクチン研究所の疫学者の皆さんとお仕事することになり、そのパートナーが偶然にもDTUの、しかも私と一緒に仕事をしていた皆さんであるという事がわかって、それでプロジェクトのキックオフをコペンハーゲンですることになったのでした。世界は狭いですね。ちなみに上の写真は、会議が終わって急いでスーパーに行って買い込んだお土産の数々です。イヤマのビール、マチルダのココア、ポレーグショコレウというバタートーストにのせる為の薄い板チョコ、ヤコブセンのハニー2種、黒パンスナック、リコリッシュ(デンマーク語だとリコリスと言ってる気がする)も入っているグミ。他にはイルセヤコブセンのつるりとしたレインコート、ルーシーコースの可愛いエッグホルダー、ピーターバイヤーのチョコ、ステルトンの真っ赤な保温保冷のバキュームジャグ(卓上ピッチャー)、ホルムガードのタンブラーなども大量買いしました。デンマークは罪な国です。見るもの全て欲しくなります。
Continue reading “成熟国家デンマーク”タイのビーチ論
みなさま2020年、明けましておめでとうございます。年末年始は夫のAさんが遊びに来てくれて、二人でバンコクとサムイ島でゆっくりと過ごしました。タイは暑すぎることもあるとはいえ常夏の恵まれたお天気と美しい島々のビーチがたくさんあるということでバケーションに訪れる人も多いですね。私たち夫婦はどちらかというと年末年始はのんびり日本で年越し蕎麦をいただき、ゆく年来る年を見ながら寒そうなのに楽しそうな初詣をするみなさまに感心し、ちょっと遅めに起きてお雑煮やおせちをいただき、ベタにかるたや百人一首、時に花札に興じ、お正月カレーを食べ、箱根駅伝を真剣に見て、中継所とたすきリレーの都度お茶とお茶菓子やおみかんをいただく、という本気な日本のお正月を過ごすのが好みです。が、今年は珍しくサムイ島に行くことにしたのでした。
Continue reading “タイのビーチ論”語彙のなさを痛感するアンコール遺跡

先日夫の両親と南イタリアに行った思い出を書きましたが、今回も同じで、私がタイに赴任した後に東南アジアに遊びにきていただいて一緒にアンコールワットに行ったのでその時のことを書いておこうと思います。日本からは直行便が今のところないと思うので、直行便がたくさん出ているバンコクからシェムリアップ空港まで行くのはとてもおすすめです。大体は後ろから乗るタイプの小さな飛行機を使った格安航空系になると思うんですが、私たちはBangkok Airで飛びました。
Continue reading “語彙のなさを痛感するアンコール遺跡”南イタリアの思い出

この芸術的に美しく美味しすぎるブッラータはイタリア南部のプーリア州の名産ですが、私が3年ほど離れたイタリアを恋しく思うものの一つでもあります。ブッラータが、というわけではなく、シンプルなイタリアの食材の全てが、という意味です。こうしてナイフを入れると中からふわーっと生クリームの液状のものが出てくるのがまさに垂涎ものです。
Continue reading “南イタリアの思い出”