少し前のことになりますが、8月の末の週末に友人とコモ湖まで遊びに行ってきました。駅の横の大きな古いホテルに泊まって、朝から湖の周りをランニングしたり、ジェットボートに乗って小さな湖畔の街(ヴァレンナ)を散歩したり、ゆったりした週末を過ごせました。上の写真はそのヴァレンナで撮影しました。
Continue reading “コモ湖の週末”海と絶景と赤玉ねぎとジェラートなトロペア
7月の半ばすぎに日本人の友人のOさんと一緒にカラブリア州のトロペアという海辺の町まで3泊4日の小旅行に行ってきました。ご覧の通り息を呑む海の美しさです。イタリアはブーツの形をしていますが、そのちょうど爪先あたりと思っていただけるとわかりやすいかと思います。カラブリア州は南イタリアの美しさを全て持ち合わせているのですが、イタリアの中では問題が山積みとも言える難しい州でもあります。貧困、失業率などもダントツだと思われます。ンドランゲタ(カラブリア州のマフィア的な犯罪組織)がイタリアで一番大きく、暴力的であると言われている、と言えばちょっと分かりやすいかもしれません。ただ、そういう問題はあっても、一般の人々の雰囲気は一言で言っておおらか過ぎるほどおおらか。でもとても情熱的で、オープンで、色々なことに夢中になったり、良いお天気と美しい海を見て、なるようになるさ、というような明るい感じになったり、この人たち自由だな、と思わせられる部分が多々あります。出会った人はみんな家族、というような雰囲気もあってそれがとても好ましく、私は多分こういう雰囲気が好きだからこそ、完全なる南イタリア推しなんだと思います。
Continue reading “海と絶景と赤玉ねぎとジェラートなトロペア”マルモレの滝
滝の話をする前に失礼しますが、今日(日曜日)は、私が2019年のウィンブルドンからひたすらストーカーのように3年間しつこく応援し続けている、私の中でも稀に見るタイプのイケメン(イタリア人なのに、と思ってしまうほどです、失礼)で2メートル近い高身長(イタリア人なのに、と思ってしまいます、これまた失礼)なテニスプレイヤーであるマテオ・ベレッティーニ選手がついにグランドスラム(しかもウィンブルドン)で決勝を戦う日です。マテオは意外に写真写りがそんなに良い方ではなく、オンラインで検索するとイマイチ魅力を100%伝えきれない写真が出てきてしまうので、こちらに婚約者と写っている一番ナチュラルな写真をリンクしておきました(美男美女)。あと2時間くらいで試合が始まるんですが、ランキングがまだトップにならないくらいの時から私がサインまでもらって応援してきたノール(ノヴァク・ジョコヴィッチ、こちらは皆様の好き嫌いが分かれるタイプのプレイヤーですね)がお相手。もちろんノールは世界ナンバーワンの選手であるので、世間ではノールの優勝、という予想が濃いんですがマテオにとって年齢差は10歳です。いやぁ是非是非初優勝若手が頑張って欲しいですよね。
しかもテニス界は今、イタリア人が熱いんです。マテオの他にもシナー選手、ムゼッティ選手、フォニーニ選手などトップにたくさんいます。マテオがイケメンという話をしてしまったのでついでに書きますが、ロレンツォ・ムゼッティも多分一般的には非常にイケメンさんです。マテオとは全然違うタイプなのでロレンツォの方は私にはそのイケメン度が伝わってこないんですがきっとファンも多いと思われます。試合はロンドンの午後2時。そしてロンドンといえば、EURO2020が延期されて今年行われているんですが、なんとなんとイタリアが決勝に残ってしまったんですね。しかもロンドンでの試合でイングランドとの対戦!2006年にW杯で優勝して以来低迷していたイタリアサッカー界はもう、これ以上盛り上がれないくらい盛り上がっています。コロナで鬱屈としていたこの社会の雰囲気を、ここで優勝することでイタリアを盛り上げていただきたい。それが夜の9時(イタリア時間)のキックオフ。みなさん今日はテレビやバールやレストランでマキシスクリーンに釘付けのはず。イギリスでは月曜の小学校の遅刻を容認する校長先生まで現れたそうです。
Continue reading “マルモレの滝”Emma. (2020)
成田からドーハまでのカタール航空内で、まずは6時間ノンストップで爆睡したあと、朝食のお供にしようと思ってこの映画を見ました。実は私が中学生になったばかりの頃、母が異常に分厚い(幅が3センチはあったと思うので本棚で結構目立ってました)中公文庫のエマを買ってくれて、女子中学生にはピタっとくるオースティンの話に本当に夢中になったのをよく覚えています。今までエマは何度か映像化されていると思うのですが、今、とにかく旬の女優さん、アーニャテイラージョイさんがそれはもう光り輝いているのと、映画の中の建物やお部屋、家具の色、テキスタイル、髪型、ボンネット、馬車の内装、そして胸のすぐ下で切り替えがあるタイプの当時のドレススタイルにとにかく瞬きを忘れて、食事も忘れて、終わった時には目と口が乾き切っていました。そして外せないのがミスター・ナイトリーとのあのダンス。いわゆるボールルームダンスをただただ踊っているだけなのに、目線を交わしているだけのあのシーンだけで、お互いに恋愛感情がこれ以上ないくらいに燃え上がるのを他の何よりはっきりと表現できている、というのが衝撃的でした。あのダンスの間、結構長いこと息を止めて観てました。映画全体の私の評価はA-です。フランクチャーチルの役の人が私が中学生の時から育ててきたイメージと全然違った!というどうでもいい理由でマイナスがついています。とはいえ、ミスター・ナイトリーも出てきた瞬間は、ん?という気持ちにならなかったというと嘘になりますが、シニカルで批判的だけれども、いつも紳士で、エマとも対等で温かいミスター・ナイトリーをまるで本人の素のように見せていただけたので、だんだん彼がミスター・ナイトリーにしか見えなくなってきて、それで充分満足なのでした。
Continue reading “Emma. (2020)”砧きぬ子
さてローマに到着してもうすぐ10日というところです。通常は特に何も考えずに日本を去るんですが、今回はもしかしたら1年くらいは日本に戻ってくるのが面倒になってしまうかも、ということで夫のAさんが、心残りがないようにし、と言ってくれて、ローマに発つ前に、温泉にいくことにしました。行き先は「緊急事態宣言が解けた時の北関東の人だけ」というプロモーションに釣られて、鬼怒川に宿泊。特に観光もせずに旅館で2泊3日ゆったりしました。上の写真は鬼怒川温泉駅に仁王立ちしている鬼の鬼怒太(きぬた)。下に写真を載せておきますが、実はこの鬼シリーズの銅像は鬼怒川にいくつかあって、そのうちの一つは女の子で、名前を鬼怒子(きぬこ)というそうです。なかなか魅力的な女の子で、筋肉質なところが今、流行っているらしい漫画の「僕とロボコ」のロボコを彷彿とさせるお姿でした。
Continue reading “砧きぬ子”