最近パリにかぶれているみたいになっている私ですが、このあたりで私の好きなオルセー美術館についてまとめておきたいという気持ちが高まって来て押さえられなくなったので今日書く事にしました。別にパリにいるわけではありません。今はすっかりローマに帰って来て家でのんびり週末を過ごしています。今までこのサイトをちょこちょこ見てくださっている方はお気づきかもしれませんが、私はオルセー美術館、もしくはオルセー美術館展覧会というものに何度も足を運んでいます。なぜ何度も行くのか。自分でも分かりません。うっかり入館無料の日にオルセーの目の前までいって入場制限にかかって入れなかったことすらあります。何が私をこんなに惹き付けるのか。私は美術品に特に詳しい訳でも芸術が大好きなわけでもありません。たぶん、自分なりに分析すると、オルセーの位置、全体的な雰囲気、いろいろな館内設備、そこはかとなくかもしだされるゆるい感覚、私、今オルセーにいる!という実感、などなどが総じて好きなんだと思います。崇高な物が全然なくて本当にすみません。
Continue reading “オルセー美術館ガイド(1日中過ごす編)”やっと春。
私にとってのパリへの出張は、だいたいにおいてパリに本部があるOECD(Organisation for Economic Co-operation and Development) という機関で行われる会議に出席するのが理由なんですが、そのOECD、フランス語だとちょっと単語の順序が入れ替わってO.C.D.E (Organisation de coopération et de développement économiques) となり、フランスでは普通にOCDEと呼ばれています。写真はメトロの最寄り駅であるLa Muetteから徒歩でOECDへ向かう途中にある案内標識なんですが、曇り空の下とはいえ、やっとのことでかすかに春らしい色になっていたので写真を撮ってみました。
春のパリなんていうと美しいイメージですが、今年はなぜか肌寒いわ細かい雨が降るわでちょっと残念な1週間でした。その間どうやらローマでもお天気には恵まれなかったようです。仕事でイヤなことがあったりするときにはお天気だけでも良ければわりとどうでもよくなるのに、お天気が悪いとついくよくよしてしまいますよね。
でも会議の最終日である金曜日にはほんの数十分だけでしたが青空が広がって、会議場から出てから、久しぶりに浴びた日光のおかげと、会議が終わった開放感との両方でいきなり気分が上がりました。この写真はそのときに撮ったもの。実は一番上の写真のほんの真向かいにあります。日差しの中で一斉に開いていてなんだか感動しました。植物ってしゃべらないし、こうして一生懸命咲いているように見える花なんて特に健気な感じがしますよね。不思議です。
さてもうローマに帰って来ているわたしですが、昨日の夜は友達のCとアペリティヴォをするだけのつもりが、おしゃべりが盛り上がってしまい、そのままレストランに食事に行くことになってとうとう夜中の12時までふたりで盛り上がってしまいました。明日からは久しぶりに自分のオフィスで仕事なのでちょっと嬉しいです。また気分を入れ替えてヨーロッパのやっと来た春を楽しもうと思います。
プラティヌホテル
仕事でパリにきています。といっても実はパリに到着したのは今週の日曜日で、会議は今日終わってしまいました。明日の早朝にローマに帰る予定です。今回は私が所属する機関の都合で、泊まったことのないホテルを指定されたんですが、それがなかなかよかったのでご紹介です。メトロの駅はシャルル・ミシェルで、スターバックスやマクドナルドの近代的なショップがたちならぶ何となくアメリカンな場所です。名前はプラティヌホテル。
ホテルの目の前には今年中にオープンするといわれているショッピングモールが建設中で、工事中の道も多く、それでホテルが異常に安かったのかもしれませんが、マリリンモンローとハリウッドがテーマの素敵なホテルでびっくりしました。サービスも至れり尽くせりで、地下には宿泊客には無料のターキッシュバスがあって超快適。オムニセンのスパもあったので火曜日にしっかり1時間半マッサージしていただきました。気持ちよかった。
フランスのコーヒーに飽きてからはスタバにも通いました。世界中のスタバでは、商品を受け取る時のために名前を聞かれることが多いと思うんですが、日本人の名前を言ってもわかってもらえないことが多いですよね。いつもは勝手に自分にそれらしい名前ををつけ、たとえば真佐美なので英語のときはサミーとかそういう聞こえなくもない名前を言うのに、フランス語だとなんだろう?と思いつくことができなくて、本名を言ったら、3日ほどマリー(Marie)で通されました。真佐美って全然マリーに聞こえないのに!びっくりです。MAしか合っていない。
今回のパリ出張では仕事ばっかりで全然観光なんてできませんでしたが、久しぶりにアメリカ人の古い友人と一緒にランチしたり、ブラジル人の仕事仲間と食事に出かけたりできて良かったです。今度は個人的にパリに来ようと思いました。
日本はやっぱり温泉。
いくら一時帰国の短い期間とはいえ、やっぱり日本は温泉でしょう、ということで夫とふたりで箱根に行ってきました。実は私たちにとっては初めての箱根。つくばから車で2時間ちょっとで到着したので「ちかーい!」と大盛り上がりしました。泊まったのは昨年末にオープンしたばかりの界・箱根さん。温泉の写真は公式ページから勝手にいただきました(星野リゾートさん、宣伝につかっているので良いとは思うんですがNGだったら教えてください)。泉質すっきりの加水・掛け流しで強烈に癒されました。ここは男女とも大浴場は半露天。桜がちょうど満開で、しかも入った2回とも(夜と朝)、なんと貸し切り状態でした。夫のAさんのほうもそうだったみたい。ちょうどみなさんが夕食の時間と朝食の時間をつかって入浴時間にしたのが正解でした。2回とも大浴場でひとりで外に向かって「はぁぁぁぁ、温泉さいこうぅぅぅ!」と叫んでみました。気持ちよかった。
お部屋はこんな感じです。10畳のお部屋だったんですが、ソファがあるのは嬉しいですよね。チェックインのときにiPadを貸付していただけて、快適Wifiで楽しめます。iPadにはiBookのフォーマットの館内案内などあって便利でした。
国内国外問わず、私がある「場所」が好きか嫌いかと考えるときは、やっぱりどうしても私の愛する故郷の熊本と比べてしまいます。だから誰もが美しいというような世界のどんな素晴らしい街(大都市パリやロンドンでさえ)も私の想いのこもった熊本に負けてしまうという恐ろしいことがおこってしまって自分でもその強烈な偏見に笑ってしまいますが、そんな私のスーパーバイアスのかかった眼で見てしまった箱根さん、曇天で富士山が見えないと魅力8割減という哀しいことになってしまいますね。私たちは宿に直行したので静かな環境で心の底から温泉とお食事を楽しめたのですが、翌日、初めて箱根湯本駅のまわりを車で通ったとき「そうなんだ、箱根ってこうなんだ」とあまりのベタな観光地然とした雰囲気にちょっと衝撃を受けました。まぁでも京都でもどこでも観光地って確かにこうなってますよね。そういえば愛する熊本の熊本城のまわりも確かこんな感じだった(ミニサイズですが)気がするので、まぁ日本の観光地はこれでこそ、といった感もなきにしもあらずなので仕方ないですね。
仙石原にあるいくつかの美術館も少しまわってきました。勝手な誤解でこういうのはバブル時代の名残だと思っていたんですが、実際に訪れた2つの美術館は近年オープンのもので、ちゃんとつくりこまれていて良かったです。とくに星の王子様ミュージアム、期待を大幅に上回るかわいさでした。パンフレットがあの「きまぐれできぐらいのたかい」あの方の形になっています。それをスルスルっと開くと美術館の地図と説明が出てくるという仕組み。美術館は外のお庭もすごくキレイで、星の王子様の世界がちゃんと反映されていて、それでいてサンテグジュペリの人となりを形成するに至った数々のライフイベントもきちんと紹介されていて、建物の外側はお城やフランスの街並のフェイクになっているので子供も喜ぶような部分もたくさんあるのに、全ての展示物は私くらいの年齢の大人の心もがっちりキャッチという上手な構成になっていました。外にあるお花屋さんがトイレだったりする遊び心もあって、カフェも居心地がよくて良かったです。サンジェルマンデプレという名前のカフェのとおり、パリの同じ名前の場所にある超有名カフェであるカフェ・ドゥ・フロールの外見にかすかに似ていて(本場のほうの外見の写真はオフィシャルサイトのこちらどうぞ)いい感じでした。
ホテルが良かったので、また機会があれば同じ宿に訪れたいと思います。今度は富士山見えたらいいな。今回は箱根神社にちょこっと寄った程度だったので次回は芦ノ湖でも遊べたらと思います。
パリ・リュー・ドゥ・バックの教会にて。
先日パリに行ったときに、友達から勧められて、昔は修道院だったというChapelle Notre-Dame de la Médaille Miraculeuseという教会に行ってきました。直訳すると奇跡のメダルのノートルダム教会、といった感じの名前でしょうか。教えられたまま地下鉄のセヴール・バビロヌ駅で降りて、コンランショップやボンマルシェを見ながらてくてくリュー・ドゥ・バックまで歩くと、ここかな?というような入り口があって急になんだか荘厳な静けさがただよっています。教会の入り口まで続く細い道の壁には、この教会のいわれや有名な奇跡のメダルのお話が絵で描かれていたりして、フランス語がわからない私にもふーん、という感じです。最後のつきあたりの壁にはしっかり英語でも説明があったので、私はそこでこの教会と奇跡のメダルについての全てをやっと知ることができたのでした。詳しくはWikiやこちらのサイトでどうぞ。写真はつい興味を持って買ってしまったカタリナ・ラブレのお話の青いブックレットと、右奥にあるのがお土産のメダイユです。
まぁキリスト教にはありがちなお話といえばそうなんですが、私がいつも思うのは、どんな宗教でも、神様がいてもいなくても、信じていても信じていなくても、静かな場所で自分と向き合うと不思議に方向性が見えてくる事があるなぁということです。私は明日香村の大仏さまの前でも、このメダイユ教会のカタリナ・ラブレが見たマリアさまの前でも、ふと神妙な気持ちになっていろいろなことをしっかり考えたり、私には感謝すべき人が、自分が思っているよりもずっとたくさんいることに改めて気づいたりしました。だから、つまりはそういうことなんだと思っています。カタリナさんも私も、自分と向き合って、カタリナさんの場合はマリアさまが話しかけますが、私の場合は私自身が私に話しかけます。
しばらく観光客そのもので呆然とキレイなマリアさまを見ていたら、この教会にいた修道女の人が小声の英語で「ちょっと失礼、あなたには奇跡は必要ではないでしょう?」と私に話しかけました。唐突だったのでびっくりしながらも、確かに必要ないなと思って頷いたら(正確には否定疑問文だったので首を横にふったんですが)、「ほら、あなたって幸せでしょう?」とにっこりしました。私もそのあたりに幸せ感を振りまいていた意識はないんですが、そういわれてみると、私って心底幸せかもしれない、と思ってその日一日がほんわかと良い一日になりました。そして後で思ったんですが、そんないろんな人が集まる教会で、中には本当に奇跡が必要な人、どうしても何かに助けを求めなければいけない状況の人というのがいるのですよね。そしてそう思った後すぐに、それは「そういう人がいる」ということではなく、私でも誰でも「そういう時がある」ということなんだと理解しました。今の私にとっては「お土産」にしかすぎない、ここで1ユーロ程度で打っている「奇跡のメダイユ」には、そういう「時」に何かの意味がついてくることになるのでしょう。まだよくわからないけれど、そういうふうに思いました。
このメダイユは転売すると価値がなくなるということですが、人にあげるのはとてもいいことだそうです。私も大事な人の数をしっかり数えて買いました。本当に幸せな事に、その大事な人々の中で奇跡が今必要な人はいませんが、私があげるこの小さなメダイユを見てちょっぴりほんわかしてもらえれば、と思っています。

