スラバヤのホテルの窓から

Indonesia今は私はもうローマに戻ってきていますが、この写真はインドネシアはスラバヤのホテルからの写真です。日本のTK大学の先生に誘っていただいた会議でしたが、私が普段行く会議とは違って新しいことが多く、私個人にとってもすごく勉強になりました。仕事のことでもいろいろと考えたことはあるのですが、ここでは仕事以外のことを書いておこうと思います。
以前にスラバヤは第3の都市と書きましたが、実は第2の都市だそうです。バリ島は観光地なだけで、都市機能としてはスラバヤの方が大きいそうです。そして私個人としてはびっくりなんですが、インドネシア語で「スラ」はサメ、「バヤ」はワニだそうです。つまりサメワニ市。昔の神話のようなものに基づいているのでしょうか。そして意外にイスラム人口が少なく見えます。見えるだけでそうでもないのかもしれませんが。中華系が多いイメージ。でもみなさん小さいころからアラビア語を学んだり、イスラムのことを勉強したりするそうです。カソリックも多い印象。ここではインドネシア語のほかにジャカルタで話されるジャワ語を一般の人は流暢にしゃべります。英語はローカルの人にはそこまで浸透していないと思います。ちなみにインドネシア語かなりはオランダ語に近いらしいです。植民地時代が長かったからですね。オランダに占領されたあとは歴史が物語る通り、日本に占領され、そのため連合軍に爆撃の標的にされ、と悲しい過去があるので、私としては微妙に俯き加減になります。私の仲良しのインドネシア人のNという友達は15年ほど前に私に「あー、あのとき日本軍とか独立派じゃなくて英国軍に占領されてれば私今頃もっと英語が上手なのにー」とあっけらかんと言っていたので、今までその明るさに甘えてましたが、今となってはいろいろと考えさせられます。でも感覚的にはみなさんとてもフレンドリーですけどね(ありがたい)。
あと、街中を大量のバイクが走っていましたが、ホンダ、ヤマハ、スズキなどの日本製のバイクがほとんどで、しかもその全てが結構いいバイクでびっくりしました。聞いてみるとバイクは頭金千円くらいでお得なローンが組めるのでどんな層にも大人気だとか。しかもローンの審査が甘いらしく、低所得者住宅に住む人々もほとんどの人がバイクを所有していました。公共交通機関がバス以外そこまで発達していないので、足として必要なんでしょうね。移動式マーケットのようなものもあり、バイクに大きなベニア箱をつけて食料を売っていました(写真はこちらこちらこちらこちらなど)。現地の人に聞いてみたら、今まではちゃんとマーケット(市場)というものがあって、みんなそこに行って買い物をしていたんだけれど、最近では集合住宅があるところやある程度人が集まる住宅地まで市場バイクの集団がやってきてくれるのでこんなに便利なことはない、と言っていました。お店がうちまで来てくれるんだから、ということらしいです。
そういえば、私も以前にそういうのを経験した記憶があるなーと思って考えてみたら、それはローマのビーチでした。夏にビーチで寝そべっていると、次々に現れる行商の人々。アクセサリーや日用品、アートや食べ物に飲み物、とクオリティもさまざまで、夏に日焼けしながら寝ているだけで買い物し放題!と感動しました。マッサージも頼んでないのにやってきます。そう思うと、過去には日本にもそんな時代はあったのかしら。もちろんこういった行商の人々はローマでは違法だけれど、イタリアはこういうのには非常に甘いです。ファシズムの痛い経験から、警察にそこまで権限を与えていないということかしら、と最初は思っていましたが、バールなどで異常なほど頻繁に出会うカラビニエーリのみなさんがコーヒー片手にくだらないおしゃべりを延々としていることを考えると、権限がないというよりは権限を使う気がない?と思わないこともないですね。
というわけでいろいろと考えさせていただいたインドネシア出張でした。またぜひ機会があれば行きたい国でした。

シンガポールより

Singapore

インドネシアでの仕事を終えて、シンガポール乗り継ぎ中です。午後の1時半に到着して乗り継ぎ便が夜の23時55分。約10時間もあるということで、さっそく荷物をターミナルで預け、そのまま入国審査を経てシンガポールへ入り、地下のメトロ(MRT)で市内まで出かけてきました。実は初めてのシンガポール。とりあえずは写真の君に会わなければと思って暑い中会いに行ってきました。そうです、前回コペンハーゲンでのエントリーにも書いた通り、ついにコンプリーテッドです。世界3大がっかり。でも、全然がっかりしませんでしたよ。マーライオン君、ゴーっと豪快に水を吐き出していました。周りにしぶきがたくさん飛んで、なんだか涼しさまで演出でしたよ。というわけで、ひとまず、こんな感じです。今からフランクフルトに飛びます。眠れますように。

スラバヤより

Singaporeインドネシアはスラバヤに来ています。スラバヤはジャカルタ、バリに次ぐインドネシア第3の都市だそうです。写真は乗り継ぎに使ったシンガポールに着陸する直前のシンガポールの港。明け方に到着して、朝から乗り継ぎをしたので次の便では明るくなっていて、港は写真ではこんな感じでしたが、夜のほうがずっと幻想的でした。
空から空港を見たときと、空港からお迎えの車でホテルに向かっていたときは、座っているだけで汗ばむほどの暑さの中でなんだか久しぶりに「いわゆる」途上国の街に来たかも、と思っていたのですが、ホテルについてみると、お隣が大きなモールということもあって、バンコク的なイメージもなきにしもあらずです。でもきっと全然違うのでしょう。
実は私はインドネシアは初めてです。イメージとしてはマレーシアとインドを足して2で割ったような感じですが、文化としてはかなりイスラム的なのでしょうか。人々がいつもニコニコしているのがちょっとインドっぽいといえばぽいです。まだしっかり外を見ていないので私の感想なんてとても薄っぺらいものですけれど。
日本のTK大学の先生にご親切に呼んでいただいてこうしてここにいるのですが、この旅程を組むのに私の組織がいろいろとごちゃごちゃ言ってきて本当に大変でした。組織って大きくなればなるほど、透明性のための不透明な手続きのようなものが増えていって本末転倒な感じがします。一部の悪い人たちに翻弄される大部分の人々、といったところなのでしょうか。こんなところは見ていただけないのは重々承知ですが、TK大のみなさま、A先生をはじめ、本当にありがとうございます。初めてのインドネシアをいろいろと見てこようと思います。

中国愛と中国語

上海また想い出シリーズですが、7月に中国は上海に行ってきたことをここにもチラっと書きましたが、そこまで詳しく書いていなかったので、記録しておこうと思います。写真は観光客も上海ローカルっ子もみんな大好き南翔饅頭店(ナンシャンマントウディエン)の小籠包。細く切った生姜とお酢につけていただきます。今まで全くその一般的な食べ方を知らなかったので今回ローカルっ子のLくんにしっかり教えてもらえて良かった。たしか六本木に東京店があるこのお店(日本って本当になんでもありますよね)、上海では超有名店なのでお持ち帰りは大行列ですが、お店で食べる分にはわりとスルスルっと入れます。お店がある場所自体がかなりの観光地(上海老街)なので人々をかき分けて入る感じもあります。上海っ子にとって点心(ディエンシン)は朝食かスナック的な位置づけ。午後3時から夕食前くらいの間に食べる人々が多く、基本的には夕食時に食べるものではないそうです。でもこんなの夕食の前に食べちゃったら美味しすぎてパクパクいってしまって夕食いらなくなっちゃいますよね。

ところで、誤解を恐れずに書きますが、私は中国が好きです。私をよく知っている人は私から常に語られてしまうので、これは内輪では「またきた!」と思われるトピックだったりするんですが、それも「かなり」好きです。私だって政治的その他でいろいろと問題があるのは承知の上です。それを全部考え合わせた上で、やっぱり魅力的な国だと思ってしまうんです。魅力的、というとなんだか違う感じもしますが、一番近い表現は「気になる」国とか「つい釘付けになってしまう」国だとかそういう感じでしょうか。

Continue reading “中国愛と中国語”

ランペドゥーザ島でのバカンス

Lampedusa

最近ローマは寒かったり暖かかったりよくわからない天候ですが、そういえば8月に、夫のAさんとふたりで、シチリアはランペドゥーザ島に遊びに行ったなぁとふと思い出したので記録しておくことにしました。ランペドゥーザ島は地中海のイタリア最南端の島で、難民問題でよくニュースになっているので知っている方も多いかと思います。夏の間はローマからアリタリア航空が直行便を飛ばしていることもあってアクセスが良く、海外からというよりはイタリアからのバカンス客の多いところだと思います。

もしかしたら全然違うかもしれませんが、イメージとしては沖縄離島(行ったことありませんが)か長崎の離島群といったところでしょうか。びっくりするほど地に足が付いています。つまり素朴。あ、上の写真は中に浮いているみたいなので地に足が付いているというのとは両極ですが本当です。雨のローマを出発したので、1時間くらいであっという間に下の美しい海岸線が見えてきた時にはその違いに高まりまくりました。

Continue reading “ランペドゥーザ島でのバカンス”