アメリカを追うフィリピン

関わっているプロジェクトの会議でフィリピンのマニラにきています。農業省のあるQuezon Cityはマニラの中心から少し離れていて、いつ行っても渋滞がひどいので今回はQuezon Cityの市庁舎の目の前のホテルに泊まることにしました。これで会議場までの時間を必死で考えなくてすみます。

あくまで個人的な感想ですが、フィリピンは宗教や言語、文化なども含め、いろいろな意味でアジアというよりはアメリカ、あるいはアメリカの近くにいたい、という人々の意識が感じられるところです。スペインやアメリカ、日本にも短い期間でしたが植民地、あるいはそれに近いものになった歴史を考えると、いろいろなものが混ざっていて当然なのですが、その中でもやっぱりアメリカの影響が本当に大きく、私が知っている限りでは、政府の機関がMinistry(省庁)制ではなくDepartment(部門)制をとっている国はアメリカとフィリピンがまず思いつきます。いろいろな意味でアメリカを尊敬してアメリカを追っているのでしょうね。

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マニラ・ベイ

Manila Bay

フィリピンを発つフライトが夜の7時45分だったので、ホテルのチェックアウトの12時から何をするべきかと考えていたのですが、1週間運転手をつとめてくれたCaloyが買い物と観光に連れて行ってあげます、と優しく言ってくれたので、すっかり甘えることにして、ショッピングセンターで2時間、一緒にランチで1時間、そのあと車でちょっとした観光名所をまわること1時間、と楽しい時間を過ごしました。

ずっと仕事漬けだったこともあって、この数時間で「異国で休暇を過ごしてる!」という錯覚を得ることができてCaloyには本当に感謝しています。スペイン占領時代からの教会や、アメリカの大使館のある、この写真のマニラベイにも連れていってくれて、本当にリフレッシュしました。出張でこういう雰囲気になることは滅多にないのでフィリピンという国と人々が、もともとこういった親切でオープンで受け入れる雰囲気を持っているのでしょう。日本が過去にフィリピンに対して行ったことは許せることではないけれど、そのあとの日本のODA政策は大筋では決して間違っていなかったようです。いろいろな政府の機関のオフィサー達が、私が日本人と分かるとすぐに片言の日本語でニコニコと話しかけてきて、口を揃えて「JICA(ジャイカ、独立行政法人国際協力機構)なしにはここまで大きくなれなかった」と言ってくれました。

今朝の6時過ぎにローマはフィウミチーノ空港に到着して、誰もいない高速を気持ちよく走ってきたら家に着くのに20分しかかかりませんでした。イタリアは恐ろしいほど静まり返っています。どの店もあさってまでは開かないでしょう。明日一日疲れをとって日常に戻りたいと思います。

マニラでの1週間

今フィリピンはマニラに来ています。到着したのは実は1週間前の日曜日で、怒濤の1週間の仕事を終えて、土曜日の今日ローマに帰ることになっています。写真はRCBC Plazaというビルでここの29階にFAOの国事務所が入っています。数あるFAOの国事務所の中でも一番高い場所にあるんじゃないか、とFAOフィリピン国事務所代表がおっしゃっていました。しかもすごくキレイ。運転手や秘書を含めた全てのオフィサーが非常に優秀で効率的でフレンドリーでした。本部がこういうところにあればなぁと心から思ってしまいます。イタリア人には何の恨みもありませんが、「まあいいじゃん」「リラックスして」「あとでやろうよ」というラテン文化は仕事には向かないと思うのに、FAOのポリシーではロジスティックスをやるべき一般職員はほとんどローカル採用なので、必然的にイタリア本部の一般職員はほとんどイタリア人なのです。はぁぁ。
さて、到着した先週の日曜日にランチを兼ねてWHOの地域事務所(WHOアジアパシフィック地域事務所はマニラにあるのです。FAOのアジアパシフィック地域事務所はバンコク)のオフィサーとミーティングしたんですが、たくさんいる食品安全関連のWHOのオフィサーの中では多分一番話しやすい人ですごく安心しました。一緒にミッションをやる人が働きやすい人というのはほっとしますね。
そのあとGreen Beltという巨大モールでしばらくいろいろと必要なものの買い物をしました。ところでこうして出張で違う国に行くときはいつも私は最初の日に買うものがあります。ちょっとばかばかしく聞こえるかもしれませんが、そのものとはコンディショナー(リンス)。よっぽど5星ホテルに宿泊しないかぎり、ホテルのアメニティーはだいたいシャンプーにコンディショナー効果がはいっている(と謳っている)ものとバスフォーム(ボディソープ)のみ。女性の方なら分かっていただけると思うんですが、この「シャンプー&コンディショナー」という製品ほど中途半端なものはありません。洗えてるのかどうか微妙だし(なんだかすっきりしない)、確実にコンディショナー効果は感じられません。
そんなことだったらトラベル用のものを持って行けばいいじゃないかと思われるかもしれませんが、私の髪は、長いだけではなくて、量がめちゃくちゃ多いのです。だから1週間以上滞在するときには小さなボトルでは絶対に足りないので、よっぽどの途上国でないかぎり、こうしてドラッグストアを探してコンディショナーを買うんです。髪の毛がすっきりしていないと仕事に身が入らないなんてヘンかもしれませんが、本当にそうなので、もうどうしようもありません。
あとは4GのUSBドライブを買いました。いろいろなところでファイルをもらうためです。いつもは第一世代のiPod Shuffle(白いスティック状のもの、1G)を持ち歩くのですが、今回なんとうっかり忘れてきてしまいました。ありえません。でもフィリピンでは安く手に入ることが分かったのでさくっと買いました。
そして翌日から様々な政府のオフィサーのインタビューをやること28件。32の省庁の代表のみなさまとお会いしました。木曜日にはPampangaという地域まで2時間の車の旅をして地域の様子の見学もしたのですが、今回とあることで食肉の安全検査の状況を調査しなければならなかったため、あろうことか3カ所の屠殺場(豚)の見学までスケジュールに入っていました。強烈に思い出したのは「千と千尋の神隠し」。あの豚達って実はすごくリアルだったんですね。
そんなこんなで昨日すべての予定をこなして今日に至るわけです。これからレポート書きます。イタリアは今頃フェラゴストのお休み中です。帰ったらひっそりしてるんだろうなぁ。

島めぐり

昨日は快晴で予定通りに島めぐりをしてきました。まずはこの写真の白い竹で作ったBanka Boatというとても原始的なジェットボートに乗って、Hilutungan島へ。ここでは島には降りないのですがまわりのマリンサンクチュアリのエリアでスノーケリングを楽しみました。水着の色と同じフィンをつけてもらってご機嫌の私でしたが、コンタクトをつけたままのスノーケリングにドキドキしました。これはかなり苦渋の選択なのです。だってコンタクトをつけなかったら結局何も見えないし、つけたらつけたでなくす危険性もあるし。以前にマウイ島でスノーケリングしたときにも同じことを考えて、スノーケリングするときは使い捨てコンタクトを持ってこなきゃね!という結論に達したにもかかわらず、今回すっかりそんなことは忘れていて学ばない私。でも心配することはなく、実際は全く平気でした。
そのスノーケリングのあとはPandanon島につれていってもらって、ランチをいただいたあと、砂浜にバスタオルを敷いてゆっくりおしゃべりしながら日焼けをすることにしました。が、日曜日ということもあって驚く数の観光客!しかもほとんどが日本の方でびっくりしました。ホテルには韓国からの観光客は多いのですが日本人には滅多に会わなかったのに、みなさんどこに泊まってるのかしら。もしかしてどこか近くに日本人好みの素敵リゾートがあるのかもしれません。
この前日は雨模様だったし、翌日の今日はちょっと曇りがちだったので、タイミングとしては完璧な島巡り日和となりました。曇りの今日はとうぜんショッピングデイ。セブ市内のSMショッピングセンターというわりと近代的な巨大モールで靴を買ったり本をかったり、地元のカフェランチを楽しんだりと満喫しましたよ。今夜はビーチを見下ろすレストランバーで夕食の予定。私の家族のみなさま、Aさんと私久しぶりですが一緒に楽しく、安全に過ごしていますので安心してくださいね!

リゾートモードへ。

金曜日に仕事の全てが終わり、土曜日の昨日、日本から主人のAさんが来てくれて、このセブ島滞在もやっとリゾートモードにはいってきました。
写真は今日の朝6時半にふたりで早起きして散歩したホテルのプライベートビーチです。逆光で夕方みたいに見えますがしっかり朝です。砂浜には誰もいなくて、透明な海の水の中にいろいろな種類の魚が泳いでいて、早朝だけどすでに空気は少しだけもったりしていて、それがさらなるリゾート気分を盛り上げてくれてすごく気持ちよかったです。ビーチにはちょっとした展望台のようなものもあってそこから海の中をのぞいてみたら、真っ青なスターフィッシュが見えて、超日常といった感じ。昨日Aさんをひとりで待っている間はずっと雨が降っていたのですが、今朝は快晴。散歩の後に朝食をとったレストランでさっそくパックドランチ(クラブサンドイッチ、チキンケサディア、フレンチフライ、サラダなど)をキレイにつくってもらったので、今日はそれと、冷たく冷えたお水など持ってジェットボートに乗ってアイランドホッピングに行ってきます。楽しみ!