ここのサイトに載せるのをすっかり忘れていましたが、私そういえば1月の週末に職場の日本人の知り合いの女性に誘っていただいてクロアチアはドゥブロヴニクに行ってきたのでした。写真が世界遺産の旧市街。山の上から撮影しました。クロアチアは仕事で何度も行ったことがあるのですが、行くのは仕事の都合上オシェックという内陸の町で海岸が美しいといわれているこの国の一番の魅力を味わうこともなく仕事に追われていました。なので誘っていただいたのをいいことにすぐに行く!と返事をしてさくさくっと航空券とホテルを予約してくっついて行ったのでした。真冬なので観光客がほとんどいないということで、まあそれは善し悪しだったりするのですが、それなりに楽しく過ごせました。
滞在中のお天気はあいにくの状態でしたが、こちらがホテルのテラスからの景色です。旧市街が一望できてとても素敵。海は遠浅になっているようで、底まで見える美しさでした。旧市街を囲っている城壁は登って歩いてまわることもできて、私たちも例外なく数少ない観光客に混じって歩き回りました。小一時間ほどで回れるサイズになっています。城壁から旧市街を眺めると、その美しいオレンジ色に統一された屋根がすべてなんだか新しく見えます。そしてハっとするのですが新しく見えるのではなくて、新しいのです。90年代の内戦でこの旧市街は壊滅状態になってしまったのでした。上のリンク(こちらもういちど)をクリックすれば分かるのですが、一部、オレンジ色や黄色、土色などが混ざっている屋根が、実は本来の昔のままの屋根。きれいなオレンジ色のものはすべて内戦後のものなのです。ほとんどすべてです。
観光シーズンには信じられない数の観光客、ほとんどがドイツやイタリア、ロシアなどから訪れるそうです。韓国からの観光客も多いみたいですね。そんな活気のあるシーズンにも是非いってみたいと思えるほど、90%以上のお店やレストランが閉店していました。彼らにとっては冬がバケーションシーズンなのですね。
さて、全く関係のない話しですが、つい最近、ここ1年ほどああでもないこうでもないと書き直しをやらされていた論文がやっとアクセプトされたのでお知らせです。まだプルーフも来ていないので私自身が論文の最終稿をこの目で見ていないのですが、こちらがパーマネントリンクだそうです。関係者のみなさま、ありがとうございました。なんとか一段落です。
「バラの花にて」というレストラン
昨日の夜はワークショップでレクチャーしていただく予定の専門家の2人と、川辺の古い街並にある素敵なレストラン、Kod Ružeというところに行ってきました。素敵なインテリアに陽気なクロアチア音楽隊もいて、お客さんもダンスしたり歌ったりでとても楽しい夜になりました。写真暗くてすみません。実際はもっと暗く感じました。
いただいたのはお魚のカルパッチョをアペタイザーに長時間煮込んであって、トロリととろけるお肉のシチューにニョッキ。一緒にいたふたりは中近東出身(イランとシリア)のおふたりなのでお野菜のディッシュを注文していました。ところでちょっとしたことですが、私はこの仕事を始めたばかりの頃は、こうしてマスリムの人とご一緒させていただくときに気を使って一緒にベジタリアンな食事をしたりしていましたが、いろいろとお話を聞いたり一緒に考えたりした末、結論としては、自分がイスラム圏にいない限り、気を使わなくて良い、自分の好きなものを食べればよい、と思うようになりました。当然イスラム圏にいれば周りの人に合わせます。ですがどこにいるとしても、例外として、やはり豚肉は食べないようにしています。目の前で美味しそうに豚肉を食べるのはちょっと気がひけるし、私は食べ物は基本的に美味しそうに食べたいから。
このレストランの雰囲気はとても良かったので、できれば滞在中にまた来れたらいいなと思います。
Drava River
今日は朝の9時半集合でミーティングがあり、最終的なカンファレンスルームのチェックや書類の準備などをして、ラボを見学してレポートのドラフトをチェックしたあと、ちょっとオシェック観光でも、ということになって軽く10分ほど歩いてきました。そのときに行ったのがこの川沿い。この街のウィキにもありますが、Drava川というのがこの街のメインの川で、このあたりの雰囲気はとても良く、川に浮かんだボートスタイルのレストランなんてあって、ちょっと観光地風で素敵です。
写真の右にみえるのは小さなフォートレス(要塞)で、今はナイトクラブになっていて驚きですが、ここに連れてきてくれたマロくん(昨日のエントリーに既出)の話によるととても良い雰囲気のナイトクラブでいつも大人気なんだそうです。一度くらい行ければいいけど。
クロアチアより
写真は何てことない風景ですが、無機質な駐車場が視野の80%を占めている私のホテルの部屋の窓から撮ったにしては、まあ良いかなという程度ですね。腕が悪くてすみません。この写真には初秋の空が広がっていますが、外はかなり暑いです。ローマより1、2度低いかなというだけの違いです。
さて、ビーチが美しいといわれるクロアチアですが、何の因果か私はOsijek(オシェック、と発音されているように聞こえる)というクロアチアにある全てのビーチから一番遠い街にいます。今回はシリーズ化している遺伝子組み換えの安全性評価についてのトレーニングに来ていて、その分野では一番よいであろうと思われる施設がこの街にあるというのでやってきました。人口約10万人のクロアチア4番目の街です。首都はZagreb。昨日の夜9時過ぎに到着し、そのまま迎えにきてくれたラボのアナリストのマロ君のプジョーに乗って3時間でこの街にやってきました。今日は朝からコンサルタントの2人と食事をして、ラボ分析のペーパーについて話し合って、明日の予定をたて、お昼ご飯を食べにでかけ、そのあとスーパーマーケットに寄って帰ってきたのでした。
クロアチアは2年後のEU加入に向けてかなり努力をしているところでえ、加入するならばそれなりの貿易に関する法的環境が整っている必要があり、それを調整している最中で、この遺伝子組み換え食品に関する対応を迫られているのです。
ただ街は異常に新しく、いかにもあの戦争の後すべてが新しく建てられたのだなと思わされます。銃痕が無数に残る建物もあり(痛ましい戦争を忘れないために、その部分は違う色のレンガで補強されていて、非常に目立ちます)、15年ほど前のあの戦火はこんなにもひどかったのかと改めて考えさせられます。それに反して、概して人々はとても親切で明るく、街も緑がいっぱいでキレイ。もし仕事が週末にくい込まなければ、長旅をしてビーチに行くというのもいいなと思っているのですがどうなることやら。ちょっといろいろ聞いてみようと思います。仕事だから遊んでる暇はないか。