The American Way of Death (Jessica Mitford)
これは1963年に書いた本のRevised (Revisited)バージョンで、名前や表紙のシリアスさ(この表紙はよく見えないかもしれませんが、パブリックインドアセメタリーです)に反し、実はすごくユーモアにあふれた本です。実際の目的は楽しさではないんでけど、読んでいて、「なるほどねぇ!」と思いながらもちょっとブラックにうふふふっと笑ってしまう感じ。
どうしてこの本を買うことにしたかというと、わたしが先日観た映画、ジャックニコルソンのアバウトシュミットを観て、最後のシーンのメッセージがどうしても分からず、ネットでいろいろなクリティークやインタビューを読んでいて、最後にCNNのインタビューサイトにたどり着いたとき、ワレンシュミットの「表面上の」チープさが話題になっていて、その中に「棺桶や飾る花の豪華さは死んだ人へのオーナーになるか」というトピックがあってその中の引用で、このジェシカさんの本が話題になっていたんですね。
それでどんな本だろうと思ってアマゾンでちょこっと読んでみたらかなり面白そうだったので買ってみたんです。最初のイントロダクションは、いかにこの本が成功したか、この本に反対した人がいかに失敗したか、などエゴイズム満載なんですけど(私はそういうのが大好き)、その中に弁護士さん(労働法専門)だった旦那さんのセリフとして
“These people seem to know exactly how much a warehouse worker gets and how much an office secretary he would complain and they set the price of the funeral accordingly.”
というふうにいわゆるお葬式業界の人のことを言ってあるんですね。いやぁかなり面白いです。”Can you afford to die?”っていうスローガンも面白いですし。でも正直な話、日本でもお年寄りになるとそういうふうに考えて、子供に迷惑をかけたくない、と貯金したりするのはもはや普通みたいですよね。なかなか子供の立場から「安いお葬式にしたい」と言い出せるものではないだろうし。実はワレンシュミット、かなりやり手だったんですねぇ。
この本、最後にかなりのスペースを使って、ノンプロフィットのお葬式サービスの会社を紹介してあります。興味がある人は(って、いるかなぁ)ぱらぱらとみてみてくださいね。本自体はウィッティでなんだかおかしいシリアスな本です。私は好きなタイプ。
[ 洋書籍 | 未翻訳 ]
The Naked Chef
The Naked Chef (Jamie Oliver)
今日の午後郵便が届き、タダで4冊本がもえるというラッキーリワードを利用した私に最後のフリーブックが送られてきました。それはJamie Oliverのレシピ本。邦題は「シンプルクッキング」だそうです。やっぱりネイキッドはマズかったんでしょう。アマゾンで「ジェイミー」と「オリバー」で検索すると彼の本は出てくるので気になる人は探してみてください。彼はイギリスのテレビ番組でThe naked Chefというクッキングショウをやって一躍超有名人になった人です。今は太ってしまって普通のイギリスのお兄さんというよりはちょっとしたおじさん風になってしまいましたが、登場したころは若くてカワイイお兄さんでかなりセンセーショナルでした。彼のオフィシャルサイトの写真はかなり微妙ですが若かったころの彼は、それはもうこんなにカワイカッコイイのにお料理が上手!と、とてもステキだったんですよ。彼のお料理はハーブを基本にしたシンプル料理。イギリス人らしくなく(?)食材を大事にしたレシピがかなり好感を持てます。
[ 洋書籍 | 日本語書籍 ]
The Safety of Objects
The Safety of Objects (A. M. Homes)
映画にもなったオムニバス調のショートストーリー集です。BellevueのBordersで買いました。これを読んで、次を、次を、とどんどん読みたくなる私って精神的に病んでいるかしら?と思えるほどのグロテスクな、それでいてリアルな描写です。感想は下に続きます。
[ 洋書籍 | 日本語未翻訳 ]
The Great Gatsby
The Great Gatsby (F. Scott Fitzgerald):昨日、ドアにガタン!と音がしたので驚いて出てみると、本が届いてました。とりあえず3冊。で、今日から読みはじめたのがこれです。かなりのクラシックです。以前に日本語で読んでいてダメだ〜と途中で話も分からなくなったけど、原文で読んでみたらおもしろいかも、という希望的観測で買ってみました。村上春樹氏の本に出て来たコが読んでいたのでなんだかそういうイメージで。これはなんと今から73年前、1925年が初版らしいですよ。それからいろいろと文章を正したりして1975年に今の形になったとか。アメリカでは学校で英語(国語ですね)のテキストになってたりするらしいです。つまりそれくらい美しい英語ってことでしょうか。
ちらっと読んでみたい方はアマゾンのページで”Look inside this book”というのをクリックすると、途中までですが結構読めます。イントロはつまらないのでExcerpt 1というのから読むのをオススメします。そこを読むだけでちょっと分かるんですが、最初からガツンときますよ。続きはさらにしたの方に書いておきますので、これから情報抜きで読もうというひとは続きは読まないでくださいね。邦題は2種類あるらしく、普通に「偉大なギャツビー」というのと、「華麗なるギャッツビ」というのがあります。ロバートレッドフォードの映画化作品のタイトルが「華麗なるギャッツビー」だったのでそれで覚えている方も多いのではないでしょうか。[ 洋書籍 | 日本語訳書 ]
Continue reading “The Great Gatsby”A Painted House
A Painted House (John Grisham)
今日は、珍しく(?)私のメインの研究のなかのすっごく一部分でしかないんですけど、あるデータをContingency TableというChi-Square analysisのひとつであるやりかたで分析して結果を出し、レポートを書きました。今日こそは絶対これを終わらせようと決心してオフィスに向かったので終わって本当にほっとしました。
そして家に帰って今日、楽しみにしていたCBSでのHallmark Dramaの”A Painted House”をみました。いつ読んだかをすっかり忘れてしまったのですが、これは数カ月前に読んだ同じタイトルの本のドラマ化されたもの。邦題はそのままの、「ペインテッド・ハウス」。原作がほぼ完全に忠実に映像化されていて感動しました。あるバイオレンスな部分が、ちょっと状況を変えてあったくらいでした。このお話は私の大好きなファミリー物です。グリシャムは法律スリラー以外に2つ、このA Painted Houseというお話と、Skipping Christmasというお話を家族モノとしてタンタンと書いているのですが、やっぱり天才だなぁと思います。タンタンとしているのに、ぐっと来て、何度も何度もその話を思い出したり、本当の意味を考えたりさせてもらえます。読んで良かったと思える本がたくさんあります。感想は下に続きます。
[ 洋書籍 | 日本語訳書 ]