Crash

20050507_crash.jpgCrash (2005), (A-)
私は好きでした。ヘンなたとえですけれど、”Love Actually“と同じようなプロットで、大きく違うのはイヤに現実っぽいところと、絶望的なところ、いろいろうまくいかないところ。常に正義が勝つわけじゃないところ。同じなのは不思議な人の巡り合わせだというところ、みんなそれぞれ事情があるところ。それにしても久しぶりにマットディロンを見ましたけど、相変わらずSickっぽい。でも実は一番ううっときたのはサンドラブロックでした。私は特に彼女が好きというのもあるかもしれませんが、なんとなく才能か、生まれ持ったものなのか、とにかく特別だなーと思ってしまいます。でも彼女が主役ってわけでもなさそうなんですけどね。
それにしてもいろんなことを考えさせられました。たとえば、大事だなと思う人がいたりしたら、その人に言葉で大事に思っていることを伝えなきゃとか、あまりおつきあいしたくない人とは、気を使っておつきあいするよりも、何となく離れたほうが親切というものだとか、我慢するってことが良いことじゃないこともたくさんあるとか、時々は我慢しなきゃいけないとか、正しいからって言い張ることが必ずしも良いことじゃないとかそういうこと。邦題はまだ決まってないみたいですけど、普通に「クラッシュ」かな。
[ DVD | 日本語DVD ]

Volunteers

20050501_volunteers.jpgVolunteers (1985), (B-)
古い映画です。トムハンクスが出てるとはいえ、彼がオスカーとったりカリズマティックになったりする前のことなので、実はかなりダメ映画だったりします。が、この映画はうちの大学、Washington State Universityではかなり有名です。というのも、このポスターでトムハンクスの横に立っているJohn Candyが演じた、トム・タトルが、うちの大学出身という設定で、愛校心あふれる演技だからです。もっと詳しく書くと、この映画の中で彼は、うちの大学のFight Song(それぞれの大学がスポーツイベントなどで歌う応援歌のようなもの)をフルで最低2回歌うのです。でも、WSUが田舎くさく描かれていて、ちょっぴりバカにされているような感じなんですけどね。でもやっぱりPullmanを離れるにあたって、手に入れておかないと!と思ってDVD購入した次第です。WSUアルミナイの方は必見。あとは結構どうでもいいかな。B-なのも、ヒイキ以外の何でもありません。多分ストーリーとしてはC-くらい。邦題は「ピース・フォース」になりそうだったらしいんですけど、結局輸入版しかないみたいですね。下にそのワシントン州立大学のファイトソング書いておきます。
[ DVD | 日本語ビデオ ]

Continue reading “Volunteers”

Smoke Signals

20050429_smokesignals.jpgSmoke Signals (1998), (A)
友人のFさんが教えてくれた映画なんですけど、私が住んでいるPullmanという町から1時間半から2時間くらい北に行くと、アイダホの細長くなった北の部分の、Coeur d’Alene(コーダーレーン、というような発音をします)という町に到着します。そこは美しい湖もあるし、リゾート地としても有名なんですけれど、Coeur d’Alene族と呼ばれるネイティブアメリカン(俗称アメリカンインディアン)のリザベーション(保護地域、という名の囲い込み)でもあるんですね。
この映画はそのCoeur d’Alene族の若者とその家族の話。ですから、このパルーズ地域の誇る、ひたすら広がる小麦畑なんかがずーっと出て来て、「ああ、ここあそこだね」とか「これってスポケンフォールズだね」とかローカルネタで楽しみながら観れるということで、みようということになったんです。が、結局最後は号泣して涙がとまらなくなるような、タッチングな話でした。ネイティブアメリカンの人たちがアル中になったのも、貧乏なのも、タバコばっかり吸っているのも、カジノでギャンブルばっかりしているのも、それは決して本人達が選んだ道ではないんですよね。「侵略者」にそういうふうに導かれた、といっても過言ではないはず。いつも”Relocate”され続けていた彼らのことを思って、その個人個人の人生への影響を思って、自分の「知ろうとしなかった」姿勢のイグノランスを思って、とても考えさせられる映画でした。もう一度みたいです。邦題も「スモーク・シグナルズ」。DVDは日本ではないみたいです。
[ DVD | 日本語ビデオ ]

Cellular

20050428_cellular.jpgCellular (2004), (B)
Aさんがどうやらすごく見たかったようで、ついに昨日観ました。もちろんB級なんですが(キムベイシンガーは出てるけど)、かなり、ガッチリしたいわゆるハリウッド娯楽映画という感じでとても良かったです。主役の彼がカッコ良すぎ。しかも一応ティーンコメディのようなものも入っているので、あの弁護士とか、リッキーマーティンとか、そのあたりがぷぷっと笑えて良かった。それにしてもキムベイシンガーと悪い警察の組み合わせってLA Confidentialじゃないですか。しかも、異常にリッチなのが気になるし。そして電話は私が使っていた昔のノキアのに似てたのも嬉しかった(カメラはついてなかったけど)。ハラハラする映画を観たいときにはかなりオススメです。
[ DVD | 日本語ビデオ ]

The Motorcycle Diaries

20050426_themotorcyclediaries.jpgThe Motorcycle Diaries (2004), (A)
DVDで見たんですが、ガツンと来ました。若者が二人(といっても結構年の離れたふたりですけど)陽気にボロいバイクでロードトリップ、楽しそうだ、と思って見始めて、予備知識も全くなかったので、バイクでコケたり、食中毒になったり、一文無しになったり、雪が降ったり、川に落ちたり、そんな楽しげな様子を、アハハハと笑いながら、ひそかに心の中で何故かあせりながら(私って実はまだ「何にも」見ていない、と思わせられた)、楽しく見ていたんですが、途中から顔付きも変わってきたErnestoにちょっぴり驚き始め、最後の説明でガツン、とやられた感じです。名前が違うので、全く予想もしなかったけれど、そうだったのかーと真面目にココロをぐらぐら動かされました。映画の作りとしては単調だし、スパニッシュで英語字幕だし、好き嫌いは分かれるかもしれないけれど、私は、この何とも言えない、すぐに行動しなきゃいけないような、不思議な気持ちにさせられる、この映画の作りは好きです。”The mighty one”がmightyじゃなくなってきたところは笑えたし、ところどころの哲学的なセリフ、たとえば”What do we leave behind when we cross each frontier? Each moment seems split in two; melancholy for what was left behind and the excitement of entering a new land.”なんてところは、今の私のココロにぐぐぐっと来て良かった。またゆっくりチリやペルーの景色を見ながら、この映画見たいです。インカ遺跡なんて、真面目に画面の前で「ハッ」と言ってしまったくらい迫力ありました。邦題も「モーターサイクル・ダイアリーズ」。そして今気付いたんですが、Executive Producerが私の愛するロバートレッドフォードでした。道理でシーナリーが良いはず。
[ DVD | 日本語DVD ]