About a Boy

20060112_aboutaboy.jpgAbout a Boy (2002), (A)
結構前に観たと思うんですが、なぜか全てを観てなかったのと、なぜかここにも記録を残していなかったのとで、忘れてしまってはいけないと思って昨日ブロックバスターに行って借りてきました。Aさんと一緒に観たんですけど、Aさんかなりお気に入りになったみたいで、映画が終わったあともしばらくSpecial Featuresなんて観てました。珍しい。それにしてもブリジットジョーンズなどの映画で、あんなに顔がタルタルだったヒューグラントさん、この映画でいきなりタルみがなくなって、カッコ良くなって現れたのでびっくりしました。原作者は私も良く読むNick Hornbyです。プロデューサーもやってるみたいですね。前にも書いたようにこの映画好きです。じーんとする場面がちょこちょこあるし、「それはひどい出来事ではあったけど、いやー、救急車の後ろをすごいスピードでドライブするのは最高だった」なんていう笑えるやつがあったりして素敵でした。邦題も「アバウトアボーイ」。この映画でいわゆる”Social Suicide”(社会的自殺)をやりそうになっちゃったマーカス君は今やあの信じられないくらいに青い目が特徴的な素敵な俳優さん(こんな感じ)になっていてびっくりです。
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Munich

20060106_munich.jpgMunich (2005), (A-)
かの有名なミュンヘンオリンピックでのイスラエル選手団人質殺害テロ事件とその後の暗殺事件の映画化ですね。私は映画が終わってからしばらく胸が苦しくて立てませんでした。真面目な話。だってあのラストシーンの風景はないでしょう。ぎゅうぎゅう締め付けられる感じ。途中くらいから、”This world is in a huge mess right now.” と言ったバンコクでのカシミール人(イスラム系)の友達の言葉を思い出して、その言葉がグルグルと頭の中をまわって苦しくなりました。私がもしバンコクで彼らに出会わなかったら、そして真面目に、常に彼らの中での重大トピックである議論に実際に居合わせて、一緒に考えることをしなかったら、この映画の受け取り方は全く違っていただろうなと思います。いつも思い出す度に私をドキリとさせてしまう、私の友達が言ったセリフは、”Do you know that we actually like Americans? What makes them look bad is, the Jews.” “You want to take my hometown (Kashmir)? Okay, you can take it away. But Jerusalem? No. We’ll fight like hell if you try.”と、本気の顔で言ってました。普通に会話しているはずのこちらがひるむほどのシリアスさです。お金持ちでお気楽な人生を送っているはずの彼ら(実際カシミールの人々はお金持ちではありませんが、彼らはいわゆる「一握り」の人々で、バンコクでゴージャスな生活を送っている人たちでした)をあんなに真剣に怒らせるってどんなことだ、と思っていたんですが、知れば知るほど、理解すればするほど、途方にくれてしまうのはどうしてなんでしょうか。邦題は「ミュンヘン」みたいですね。考えさせられる、という意味で、そしてSyrianaをオススメするのと同じような意味で、良い映画だと思いました。スピルバーグのストーリーテリング、やはり上手です。
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The Family Stone

20060103_thefamilystone.jpgThe Family Stone (2005), (A-)
かなりのシニカルコメディーで、最初の数十分はものすごく居心地悪いです。サラジェシカパーカー(メレディス)に、「ああ、もう口を開けないで!」とお願いしたくなるほど居心地悪いです。でも、その居心地の悪さを克服すると、すごく良い雰囲気に話が進んでいくので私はとても好きでした。ハートウォーミングというには、あまりに斜に構えたコメディなので(ちょっとブラックに笑う感じだし、ジョークのトピックがウケるほど繊細)、この映画を一言で表すのは難しいですけれど、とにかく笑えるのは確か。でもアハハと明るくは笑えません。初笑いのつもりで映画館に見に行ったけれど「初笑い」という明るさではないんですね。でもちょっと脇腹痛いくらい笑いました。
一番面白かったのはやっぱりクライマックスかな。I didn’t ask…ってとこです。あとバスからジュリー(Claire Danes)がコケるとこ。ああ私みたいだ!と思って笑わせていただきました。そして当然あのケンカのシーン。バカげたケンカシーンほど笑えるものはありませんよね。Rachel McAdamsは相変わらずすごく上手で素敵。スネたイジワル妹役がすごくかわいかった。兄弟と姉妹で片付いてしまうところはちょっと気持ち悪いけれど、フィクションだから仕方ありません。Aさんも私も何気なくファンのルークウィルソンも良かったです。面白かった。邦題は今のところ見つかりません。スターがたくさん出ているのでいつか日本にも行くんじゃないかとは思うんですけど。
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Syriana

20051221_syriana.jpgSyriana (2005), (A-)
アメリカに帰ってきたし、キングコングでも観ようよ、なんて言ってたんですが、突然こんなシリアス且つコントラバーシャルな映画を見たい気分になってしまって、ベルビューのリンカーンスクエアに新しくできた映画館で見てきました。私はバンコク滞在中、タイ人に比べて格段に英語が通じるという理由で、インド系の人々と仲良くなることが多かったんですが、その中にでも、マスリムの友人が大多数でした。彼らとは普通の下らない話だけではなくて政治のことや、今まで「遠い異国での出来事」だと思っていたようなイスラム文化のことなども一緒に話したりすることが多かったので、自分でも驚くほど彼らの文化に興味を持ったり、さまざまな問題を少しでも多面的に見よう、とすることができるようになったのは良かったな、と思っていたんですが、この映画のセオリー、私が話したほとんどのマスリムの青年達の観点とほぼ同じだったので、ああ、やっぱりそうか、と思いました。いや、肯定しているという意味ではなくて、合っているか合っていないかは別問題として、こういうふうに見ている人があちら側はほとんどなんだな、と確認した、ということなんですけどね。それにしてもマットデーモン良かったですねぇ。いやリアルライフでもですが(結婚)、このストーリーの中でも、ホント、危ないところでした。私はこの映画はいろいろな意味でおすすめだと思いましたよ。こういう話を誰かから聞いておくのは意外に大事なことだと思うから。特に私なんかはアメリカに10年住んでいるのできっと情報も偏っているだろうし。邦題も同じく「シリアナ」だそうです。
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星になった少年

20050719_hoshi.jpg星になった少年 (2005), (A-)
先週末公開のこの映画、また近所のモールの映画館で観てきました。「悲しいんでしょ、悲しい映画は観たくない」と渋る母を無理矢理引っ張って。
途中武田鉄矢に「子役と動物には云々」と言わせてましたけど、確かにそういう感はあるものの、普通にぽろっぽろ泣きましたよー。あのタイのおじいさんがクーとなるところとか、いろいろなポイントで。でもこういう風に情熱的に生きる人ってどうしても、ハタから見ると「生き急いでいる」ように見えるし、実際その必要があったんだなーと思わせられるんですけれど、何なんでしょうねぇ。のんべんだらりと、気の向くままに暮らしている私はやっぱり長生きかしら。
ところでチェンマイのさらに北部の森林奥深くに大蛇やサソリやいろいろいて、かえって母を心配させてしまいましたけど、私はほとんどバンコクに居るので大丈夫ですよー。象に乗りたいという欲求も特にないので大丈夫ですよー。と、安心させておきましょう。全体的に音楽が良かった。♪ソーミレー♪といつまでも歌っていたくなりました。さすが教授ですね。
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