Pane e Tulipani

images.jpgPane e Tulipani (2000), (A-)
アメリカでの公開は2001年でタイトルは直訳の”Bread and Tulips”だったみたいです。日本でも一応公開されたみたいで、タイトルは「ベニスで恋して」。邦題って本当に力が抜けますね。やめて欲しい。どうして「パンとチューリップ」に出来なかったんでしょうか。
近所のブロックバスターで、ヴェネツィアの風景のカバーに惹かれて借りたんですが、レジのお姉さんが「私これ見たことあるけどすごく良かった!」と言ってました。それで見てみたら本当にイタリアな映画ですごく納得しました。ハリウッドがイタリアを描くと、イタリアが大げさに強調されていてがっかりするんですが、こういうのはなんだか良いですね。私はデブちゃんのコスタンティーノがすごく好きになりました。何気ない話だし、ちょっと現実離れしているといえばしてますが、ひとつひとつがカワイイのです。でもA-はちょっと私のひいき目ですね。多分平均的にはBかB+といったところでしょうか。
奥さん(主人公)が置いてけぼりをくらうアウトグリルは、ローマの高速にかかっている特大の橋型サービスエリアで、私もよく利用するんですよ。彼女が腰掛けていた階段で撮った写真すらあるくらいです(そのフリッカーでの写真はここですが、私の家族か友達登録している人にしか見えません。ごめんなさい)。全体的にオシャレな映画ではないのに、やっぱりイタリアって基本的にお洒落だなと思いました。だってあの中年の奥さん(失礼)、最初の日はオレンジの小物で統一してたり、かわいらしいワンピースをいっぱい着ていたりで、ああこういうイタリア奥さんいるわーと思ってしまいます。そして個人的な偏見感想ですが南イタリア出身の女性は美人が多いですね。ただ南イタリアは南というだけで結構問題も多いのでクセのある女性も多いんですけど。なにはともあれ、あの若草色のニットがすごく欲しくなりました。ああ、ワンピースもいっぱい着たい!(もはや欲望のみ)[ DVD | 日本語DVD ]

Mission: Impossible III

20060517_mi3.jpgMission: Impossible III (2006), (A-)
ローマと上海が舞台という今回のミッションインポッシブルですが、先週見に行ってきました。もちろんベルジオネオリジナーレ(原語バージョン)。内容が期待以上に良くてびっくりしました。相変わらずトムクルーズがファニーランしてましたが(胸を張って肘を90度に曲げてガンガン振りながら全速力で走る)、やっぱりハイライトはバチカンでしょう。あのツーリストに化けた彼が、あんなにサクッとバチカン美術館に入れたのは奇跡以外の何物でもありません。いつもものすごい行列なのです。そしてその前にDHLの作業員に化けていわゆる「外国人の目から見たステレオティピカルなイタリア人」というのを演じてくれるのですが、それがまさに「私の目から見たイタリア人!」という感じで笑えました。でも一緒に行ったイタリア人の友達はそんなに楽しんでなかったかも。「あんまり笑えないジョークだ」と言ってました。まあ、「日本人」と言っただけなのに、「オー、サムラーイ、ゲイシャー、スーシー」と言われるようなものだと思えばよいでしょう。私のイタリア人の友達は「あー、イタリア人だというとすぐ、パスタだ、マフィアだ、ジゴロだ、と言われるのに飽きた」と言っていたので、そういうものなのかもしれません。まあ嫌な気がするなんてことはないんでしょうけれどね。あの、両手の手のひらを上に向けて小指サイドでぴったりとくっつけたまま腕を上下させてワーワー言うのはイタリア人独特ですね。「あははは、イタリア人だー」という感じで笑えます。ステレオタイプに見ていて申し訳ないですけどね。
映画自体はアクションとしては3つの中で一番良かったと思います。プロットは1作目になかなか勝てないですよねぇ。でも確実に2より良かった。お勧めです。トムクルーズが好きな人にも嫌いな人にもどうでも良いひとにも。テベレ川をバチカンからサンタンジェロ城までジェットボートで下るシーンはローマ在住者としてはとても嬉しいシーンでした。
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Inside Man

20060411_insideman.jpgInside Man (2006), (A-)
これは、面白かったです。久しぶりにほんわか系ではない映画で「おもしろかったー」と思いました。でも夜の10:30の映画だったのでとちゅうでついウトウトしちゃいました。一番大事そうな説明の部分で。でも眠ってはいないはず。終わってみたら夜中で、公共交通機関は全部終わっていて、ローマ初の流しタクシー拾って帰りました。よく「ボラれるよ」と言われるけど、初タクシーの運転手さんはとても良い人で、だいたい聞いていたようなお値段でした。映画は、「なぜ?」と思うことも多かったんですが、仲間をどうやってとけ込ませるか、という部分が一番面白かったような気がする。でも本当にああいう富豪っているんでしょうか。知りたくなりました。邦題も「インサイド・マン」。
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The Constant Gardener

20060308_theconstantgardener.jpgThe Constant Gardener (2005), (A-)
TさんとAさんと3人で行ってきました。またもやベルジオネオリジナーレ(原語バージョン)で、英語でイタリア語字幕という映画でした。前にも書きましたが、イタリアではイタリア語吹き替えというのが主流で、英語で見ることができるのはリリース直後のほんの1、2週間だそうです。タイではほとんど全部原語+字幕だったのを考えるとわりと驚きですね。映画ですが、最近流行りというか、いわゆるカメラを手で持っているのかと思わせられるドキュメンタリータッチの撮影の仕方で、私はこの方式に非常に弱く、ものすごい酔い方をしてしまいました。いわゆるモーションシックネスというやつですね。途中で本気で出て行こうかと思ったところで、イタリアでは普通に行われるリセス(休憩中断)があって、そこでひとりで一番後ろの席に移動したらなんとかマシでした。酔いさえしなければ、私はとても良い映画だと思いましたよ。私も国連職員ではありますが、どんな組織でもやっぱりいろいろとありますよね。シーナリーの映像は美しくて、ラルフさんもいることだし、あれ、The English Patientか?と思わせられるほどキレイでした。久しぶりにシリアス+良い映画を見た気分になりました。邦題は「ナイロビの蜂」だそうです。上手な邦題ですね。
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Brokeback Mountain

20060212_brokebackmountain.jpgBrokeback Mountain (2005), (A-)
昨日はローマで映画館デビューしてきました。先輩(?)のTさん(といっても同い年)が「イタリアで原語(英語)の映画を見るのはかなり難しい」と教えてくれて、原語バージョンのことをVersione Originale(ベルジオネオリジナーレ)と言うんですが、それを放映している映画館に連れていってくれたのでした。実はこの映画はアメリカにいる間に公開されたので、見に行きたくてAさんに行こうよと言っていたんですね。でも内容が内容なだけにAさんは行くのをしぶっていた映画だったので、こうしてローマで見る事ができてよかった。でもあのシーンは結構ショッキングだったんですけどいかがでしょうか。Tさんはモントリオール生まれのモントリオール育ちなので日本人ほど保守的ではないはずですが「あんなシーンが普通に映画にできる時代になって良かったよね」というコメントでした。私もそう思う。シーナリーがすごく美しかった。ひつじひつじひつじ。邦題も「ブロークバックマウンテン」だそうです。後半泣きます。
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