レマン湖のジェッドー

これはパリの写真ではありません。今日仕事が終わってからホテルの部屋でiPhotoをみていたら今月の5日から7日までスイスはジュネーヴに出張に行ったときに撮影した写真をフリッカーに載せたっきり何もしていなかったので、こうして書いています。
ジュネーヴにはたくさんの国際機関がありますが、私の勤めるFAOが頻繁に共同で仕事をするのはWHO、世界保健機関です。国連の専門機関としてはFAOと肩を並べるWHOですが、その知名度ときたらFAOをはるかにしのいでおり、いわば「誰でも知っている」国際機関となっていますね。ですが実は、規模で言えばFAOのほうが大きいのです。というのも、「保健」の分野と「食糧農業」の分野を単純に比べてみていただければ分かると思うのですが、植物や穀物、動物や魚介、農業に林業、養殖や狩猟、さらには農業技術に水の衛生、環境問題に食品安全、と「食糧農業」がカバーする分野はあまりに多岐にわたってしまうので必然的に組織も大きくなってしまうのですね。なのに人間の健康問題だけを扱うWHOが知名度が高いのは、それだけに人命にかかわるという意味で身近であると共に興味と真剣度も高くなるからでしょう。FAOの知名度もあがればいいのになぁと思うのですがやっぱり農業は地味なのでしょうか。
まぁそんなことはどうでも良いのですが、実は、私は今月はじめのこのジュネーヴ出張でちょっとしたブレイクスルーというか、私が受け持っているプログラムのことで小さな達成感を味わったのでこうしてWHOの8階のテラスにあがって美しいレマン湖を眺め、ジェッドー(大噴水)を写真に収めながらなんともいえない嬉しい気持ちを味わっていたのでした。それを忘れたくなかったので、パリにいる私ですがジュネーヴのことをここにかきとめておくことにしたのです。
滞在中はたまたま大きなIT関係の会議がジュネーヴで行われていて、どのホテルも満室で非常に困ったのですが、ふと思いついておとなりのフランス側のホテルに聞いてみると、WHOに非常に近いホテルがあいていてそこを予約したのが幸いで、非常に良いレジデンス系のホテルで、快適な滞在でした。行きと帰りのバスでユーロで払ったりスイスフランで払ったりとちょっと面白かったけれど、一本のバスでホテルの目の前のバス停とWHOの横を通っている道のバス停にとまるルートだったので通勤も快適でした。

パリのホテルの窓から

出張でパリに来ています。昨日の夜更けに到着したのですが、窓から外を見ると珍しくいい景色が広がっていたので、恒例のはずだったホテルの窓からの写真をとってみました。空港から直接タクシーで来たので、正直言って今自分がパリのどこにいるか分からない状態になっていますが。噴水広場がキレイです。
それにしてもお気づきの方ももしかしたらいらっしゃるかもしれませんが、去年の9月に仕事内容が微妙に変わってから少しずつそれまでの仕事を少なくしてきたこともあって、今年に入ってから急激にアフリカ、アジアへの出張が減ってきました。それらの地域の出張があったとしても、内容が会議への参加だったりして今までの過酷な気配のミッションからはかなり遠ざかっています。
個人的には、実はどんな出張でも気づかないうちに体力を非常に消耗しているし、食生活をコントロールしづらいこともあるし、ヨーロッパであろうともアフリカであろうとも、あまりに多く出張に出るのはつらいなと思っていたのですが、月に2回のペースだった出張が月に1回程度になった今は非常に充実しやすくなっていて、生活も計画的になってジムに通う事もできるようになったし満足度があがりました。ただ、今までは直接政府のみなさんと一緒に仕事をして共同体のような形で食品安全へ取り組んできたのが、今はどちらかというと枠組みを話し合ったり各国間での合意をとったりといった机や紙の上での仕事が多くなってきたのでそれは少しだけ寂しい気分もします。ですがよくよく考えるとそれはただの役割分担であって、どちらの仕事も非常に重要なので広い意味での仕事の意義は変わっていないのですが。
今日はナノテクノロジー関係の会議の第一日目です。方向音痴がつらいのでちょっと早めに朝食をとってホテルを出よう。

仕事用携帯2

bb.jpg前回職場から携帯を支給していただいたのは2007年ですが、今回はスマートフォンがやってきました。機種はBlackberry Curve 8900です。ガジェット好きの私としては、当然嬉しいのですが、毎分やってくる大量のメールを赤LEDでヴィジュアルで見せられてしまって、ついに仕事の奴隷になってしまったか、と錯覚します。職場のOutlookと連携しているため、毎時間のように設定されているアポイントメントの5分前になると荘厳なアラームが鳴るのも、ちょっとどうなの?という感じですね。ただ、標準で入っているジョンメイヤーのリングトーンはなかなか良いです。
今回これを支給していただくにあたって、SIM BISカードというVodafoneの契約に変えてもらうことができました。これは通常の携帯も持っておいて、同じ電話番号のSIMを2枚持ち、携帯がオンの間はブラックベリーでは電話の着信はしない、ということができる契約で実はなかなか便利です。仕事中はだいたい携帯には出たくないし、ミーティング中に着信音が鳴り響くこともないし。というわけでデータプランを含めた契約内容もデバイスもなかなか気に入ってます。トラックボールが微妙に使いづらいのですが、以前短期間使っていたiPod Touch(つまりiPhoneインターフェイス)よりはハードボタンがずっとずっと使いやすいのが良いですね。慣れればミスタッチはほとんどありません。2年間お世話になろうと思います。

はたらくおばさん

sekainourin.jpgタイトルは昔良く見ていたNHKのタンちゃんとペロくんの「はたらくおじさん」を自分用にモジろうとしたら、なんだかいきなり所帯染みちゃった、という結果です。私いつも思うんですが「おじさん」に対するほんわかした微笑みみたいなものと「おばさん」に対する嘲笑ぽいものの差が大きすぎるなと何気なく憤っているんですがいかがでしょうか。そして、当時の「はたらくおじさん」が急に現代にしっくりこなくなってしまったな、とふと思いました。ということはつまりいわゆる当時騒がれていた「女性の社会進出」(道徳の本なんかによく書いてありました)が実際問題本当になったというそれだけのことなんでしょうね。
いやそんなことは本当にどうでもいいんですが、その「はたらくおばさん」とはつまり私のことで、今年の3月くらいにそんな私の働く姿を取材していただいたので、記念に載せちゃえと思って滅多に載せないばかでかい写真付きで出しちゃうことにしました。ブログに自分の写真載せてる人ってバカっぽいかもしれないけれど、これは何事も記念のためだと思って、見苦しいものをお見せしますがどうか我慢していただければと思います。すみません。
そしてこんな私「はたらくおばさん」のお仕事がどんなのか気になるなんて方は是非読んでみてくださいませ。
2.2MBのPDFをダウンロードして読む
パスワードがかかっていますが教えちゃいます。が!お願いがあります。これは私の家族か友達か、国連のFAOに興味がある方以外には全くどうでもいいような内容なので、本当に純粋に「どうしても」読みたい方だけ、ダウンロードしてください。私は勝手ながらこのブログを記念品をおさめる場所として使っているので、私の記念品なんかどうでもいいひとは是非スルーしてください。そこのところを分かっていただける方で、読みたいという方は是非どうぞ。ちなみに、このファイルは3月に友達に見せるためにmixiに載せたので、パスワードは、です(追記:1ヶ月経ちましたのでパスワードは消去しました。どうしても見たい方はメールくださいね)。あと、文章は私が書いたものではなく、以前に英語で取材していただいてまとめてもらったものを、無理矢理日本語に翻訳したものなので、カタカナばっかり英単語ばっかり混ざっていて、いわゆる「カブれ」化していてかなり感じが悪いです。が、私がどんな仕事をしているかは分かっていただけるかと思います。
最近毎日があっという間に過ぎていきます。ローマは真夏のように暑いです。職場は異常な暑さのせいで、いつもは6月にならないとエアコンを入れてくれないのに、特別に今週からエアコンが入っています。地球ってこのまま熱くなっていくのかしら、とふと柄にもなく非科学的なことを考えてしまいますね。

One fine (work) day

ローマは少しずつ春に向かっています。これを書いている日曜日はちょっと曇っていて寒空ですが、先週一週間はだいたいにおいて晴れていて気持ちが良かったんです。
この写真をとったのは金曜日の朝で、両側に見えている黒いものは実は鉄格子。なぜ鉄格子越しの風景かというと、これは私の職場であるFAOの敷地内から撮った写真だからです(視界がどんな感じかはこちらの写真でどうぞ – メトロの入り口もあって場所も分かりやすいはず)。FAOをご存知の方は私がだいたいどこに立っているのか分かっていただけると思うんですけれど、実は私は毎朝この写真を撮っているあたりに車をとめているんです。この日はあまりにも天気が良く、空が青く(この写真だと分かりづらいですが)、見慣れた歴史あるチルコマッシモからみたパラティーノの丘の遺跡が堂々として美しく、おりしも出勤途中のラジオ(節操のないFM 102.7です)からはThe Chiffonsの”One Fine Day”が流れてきていたので、私の頭の中にはそのメロディがノンストップで流れていて、この状況が日常である私の置かれた状況がSurrealであると思ったので思わずカメラを取り出しました。
仕事は大変ですが、良く考えれば(よく考えなくても)どんな仕事だって大変だし、早朝から良い景色を見て気分よく仕事を始めることができるのはそれはそれで非常にありがたいことだなと思ったのでした。週末もゆったりと満喫したし、来週も頑張る気持ちがぐぐっと沸いてきましたよ!