タイのビーチ論

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Full album is available at A-san in Bangkok and Samui Dec/Jan 2020 | Flickr

みなさま2020年、明けましておめでとうございます。年末年始は夫のAさんが遊びに来てくれて、二人でバンコクとサムイ島でゆっくりと過ごしました。タイは暑すぎることもあるとはいえ常夏の恵まれたお天気と美しい島々のビーチがたくさんあるということでバケーションに訪れる人も多いですね。私たち夫婦はどちらかというと年末年始はのんびり日本で年越し蕎麦をいただき、ゆく年来る年を見ながら寒そうなのに楽しそうな初詣をするみなさまに感心し、ちょっと遅めに起きてお雑煮やおせちをいただき、ベタにかるたや百人一首、時に花札に興じ、お正月カレーを食べ、箱根駅伝を真剣に見て、中継所とたすきリレーの都度お茶とお茶菓子やおみかんをいただく、という本気な日本のお正月を過ごすのが好みです。が、今年は珍しくサムイ島に行くことにしたのでした。

タイのビーチを語ることができるほどたくさんのビーチに行ったことはないのですが、ハワイやイタリアのビーチと比較することで傾向を掴むことはできるし、対策を練ることもできると思うのでここに書き記しておくことにしました。まずタイは現在はそうでもないとはいえ、やはりヨーロッパや太平洋の島々や国々に比べると物価が安いので、必然的に「安いバケーションを求める人」が比較的多くなります。それは若さであったり、好みであったりもします。例えばタイのローカルの方々が使うソンテウ(乗合トラック)を使った移動が好き、とか100バーツで3日間の食事代をまかなってみたい、とかローカルの市場で必要なものを買って過ごしたい、とかゲストハウスのコスパを追求しながら旅行したい、とかそういった好みも入ります。当然バックパッカーや学生の貧乏旅行も増えます。あとは本物のホームレスに近い諸外国からの旅行客もいます。あるだけのお金を持って、それを切り崩しながら過ごしている方々です。タバコの吸殻を拾ったりゴミを漁って食事を探したり、という方々もいます。当然危ない人もいます。人のものを盗んだり、アルコールや薬物に依存していたり、ということです。でもこういうのってある程度の都会だったら避けて通れないというか、治安の良い日本でも暗部はありますよね。

それで、まあ60%くらいのタイのリゾートはリュクスな旅行が好きな人、非日常のちょっぴり豪華な旅行を楽しみたい人、なるべく暗部(汚いものや臭いものも含む)に触れたくない人には、まあ向かないといえば向かないわけです。でもそんな完璧にキレイなリゾートって、結局人工的になってしまうし、ないとはいえないけれど人々の日々の営みが感じられない場所ってそんなに魅力的ではないですよね。でもそういった生活感というのはローカルの生活感だから魅力的なのであって、どこからやってきたか分からない旅行客の暗部というのは治安の意味でもちょっと避けたいと思うのは仕方ないと思います。だからおすすめというのは、そういう治安の意味での、ダークな部分を避けるようなビーチリゾートやアクティビティを選ぶ、というのが「対策」ということになると思います。

上の写真はサメット島というバンコクからそう遠くないところにある島のリゾートで夫が撮ってくれたものです。私たちはリゾート的な旅行に行く時は観光のアクティビティは極力少なくして、なるべくリゾートを満喫する方向で楽しもうとするので、基本的にはバケーションの総合点は島がどうこうというよりはリゾートの質や種類にかなり左右されてしまうので、単純な比較はできないことを前提とした上で、私たちはサメット島はかなり好みでした。ローカルの村から人を雇っていて、プライベートビーチのあるリゾートが点在していて、ローカルの料理を基本に出してくれて、ある程度のワガママ(ビーチで食事がしたい、プールサイドでアフタヌーンティーをしたい、など)を聞いてくれて、島の両側にちゃんとビューポイントがあって夕陽が見れるピアー、朝陽が見れるビーチ、とあってバーが充実していて、上に書いた「暗部」はちゃんとマスクされていて、セキュリティもしっかりしていて、いろいろな意味で大満足でした。

で、今回年越しをしたサムイ島はバックパッカーもたくさんいて、有名なリゾートのシックスセンシィズやアナンタラもあったりして、私たちが泊まった欧米系のリゾートもとても素敵でした。でも働いている人とお喋りしていて気づいたのは、彼らはローカルではないんですね。タイの田舎の人だったり、ミャンマー人だったり。こういう時に語学力の意味で中国系(シンガポールも)や韓国系、日系人、インド系(英語)をカバーするのはリゾートとして分からないでもないんですが、タイの田舎の人やネパール人、ミャンマー人を雇うのはズバリ、人件費削減です。それってちょっとした「暗部」で少しがっかりします。そしてマネージャーらしき偉い人は白人だったりしてそれも少し何だかな、と思います。オーナーにもよるのでこういった部分は仕方がないのかもしれませんが。

リゾート自体は一番上の写真でも分かるように素敵なヴィラで一日中海を見て過ごせるし、テニスコートも大体いつでも無料で使えるし、インフィニティプールもあるし、本当に綺麗で手入れが行き届いていて、レストランも美味しくて最高でした。タイのお料理教室でマッサマンカレーやムーマナウを作ったりできたのもすごく良かった。年越しのパーティもすごく楽しかったし、花火もとてもゴージャスでした。バンコクよりちょっと涼しい気候もとても好感が持てました。サムイの空港はとても変わっていて、チェックインを済ませてからゲートまで青空モールのようになっていて面白かったです。サムイ島、自然もたくさんあって良さそうです。今度はトレッキングができるような旅行をしてみたいな。

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