先週は水曜日から土曜日(昨日)までスペインはセビージャ(セビリア)へ会議出張してきました。セビージャは暖かいイメージがあったのですが、突然の寒波だったらしく、ローマと同じくらいか、それ以上に寒くて驚きました。あまりの気温の低さに会議を開いてくれた側も驚いたみたいで、建物のパティオでコーヒーブレイクやランチを出していたのを、翌日には建物内に変更してくれたくらいでした。突然の気温の変化で町の木々も瞬時に紅葉したそうです。写真は川岸の遊歩道。ここを歩いて毎日会議に行きました。
今回会議を開いたのは欧州連合の研究機関のひとつ。じつはたまたまなんですが、そこに勤める私の仲良しのイタリア人の友達(この夏ボーイフレンドと一緒に東京にきてくれた子です)がいて、仕事のついでとはいえ、久しぶりに再会できてすごく嬉しかった。いろいろとつもる話もあって毎晩のようにちょっと会って、タパスバルに行ったり、ケーキと紅茶が美味しいカフェに行ったりしてしゃべりまくりました。彼女のボーイフレンドも一緒に参加してくれた夜は日本での思い出をさんざんおしゃべりしてくれて、ふたりとも日本では私の夫のAさんとも時間を過ごしたので4人で過ごした面白可笑しい話をひたすら続けて笑い合いました。築地で朝からみんなで頑張った話や、そこにいたヘンテコイタリア人のおじさんの話など、本当におもしろいことばかりでした。
タパスバルではとりあえずイベリコ豚のハムをいただき、相変わらずのトロトロの美味しさに感動です。日本での食事はすべてが感動の連続だったと語る二人ですが、いろいろなところでさまざまな日本人に巡り合って、とても良い時間を過ごしたそうです。小さな町の旅館のおじさんと仲良くなって、行くところ行くところすべてに電話してくれて全員に親切にしてもらった話、ふらっと入った食堂で同じカウンターに座った英語堪能な壮年夫婦と10分くらい盛り上がっただけで、その夫婦が帰った1時間後くらいに店を出ようとしたら帰るときに「お会計はあのご夫婦からいただいております」と言われて驚愕した話、デパートで和風の布を買おうとしてデパート総動員で東京中のお店に電話して本物の和服の布の端切れが買えるところを教えてもらった話、関西で「するっと関西」の買い方を聞いただけなのに、お金持ちそうなおばちゃんが2枚目の前で買ってくれて、それをくれた話(私もびっくり)、奈良までいく電車の中で前に座った60代の姉妹が次から次に食べ物を与えてくれ(あめ、チョコ、どら焼き、おたべなど)もらうたびに「アリガトゴザイマス」と言っていたらキャーキャーと喜んでくれ、最後にはおむすび弁当にお茶まで買ってくれたという話、などなど私も驚く日本人らしさ全開で聞いているだけで心が非常になごみました。
このイタリア人の女の子とアルゼンチン人の男の子カップルが、非常に素朴でかわいらしい雰囲気だというのもすごく大きいと思うんですよね。いつも笑顔で、助けたくなる日本人のみなさんの気持ちが良くわかります。私の故郷を楽しんでくれて本当に良かった。そして関西(大阪、京都、奈良をたずねたそうです)がいちばん個性が強くて楽しかった、と言ってくれて大阪出身のAさんも喜ぶことでしょう。今度は九州にも来て欲しいところです。
仕事もすんなり行ったし、満足の出張となりました。たくさんの同じ分野の専門家と出会えるのもこういう出張ならではです。ネットワーキングもできたことだし、また一週間がんばります。