フェルメール制覇(?)とイータリー

クイリナーレからのパノラマ

先週の日曜日に、楽しみに予約しておいたフェルメール展に行ってきました。日本で見たマウリッツハイス展とはまったく被らないフェルメールの作品が観れるということで、急激に寒くなったローマの空の下とはいえ、うきうきした気分で出掛けました。場所はクイリナーレの丘。ここはいわゆるローマの7つの丘のひとつで、紀元前から神殿があったといわれています。丘の頂点にあるクイリナーレ広場には、それはそれは立派なオベリスクと、中世に教皇のために建てられた宮殿があって、今は大統領の官邸としてつかわれています。その目の前にスクデリエ・クイリナーレ(クイリナーレの馬屋)という、これまた馬屋にしてはやたらと立派な建物があるんですが、そこが改装されてスクデリエ・クイリナーレ美術館となっていて、そこでフェルメール展をやっているのでした。写真はその美術館の3階部分(イタリア式だと2階)から広がるパノラマ。ヴァチカンがしっかり見えます。

フェルメールと同時期のオランダの画家や影響を受けた画家の作品もあって、かなり充実した展覧会でしたが、スペインからの独立やベルギーとの確執などを経て成長していくオランダの状況が、「ストーリー性が裏打ちされない」とされるフェルメールの作品にどんな影響を与えているかというのが、他の画家の作品からぼんやり見えてくる仕組みになっていて、イタリア人のキュレーターの創造性にまたもや感嘆する羽目になりました。イタリア人、いつもコーヒーばっかり飲んでふざけたりさぼったりしてるかと思いきや、まったくもって侮れません。

時間指定の予約チケットだったし、オーディオガイドも英語のものがあったのでそれを聞きながらのんびりとそれぞれの絵の前でゆったりと何分も居座ることができて充実でした。それにしても30数点ほどしか世に出ていないと言われるフェルメール、私、そろそろコンプしちゃうんじゃないかしら、とふと思いました。ルーブル、オルセーに加えて数々のフェルメール展に通いまくって、自分では気づかないけれどもしかしてものすごいファンだったりして。

ところでクイリナーレはローマの歴史的中心部といわれるエリアにあるので、平日と土曜日の日中は一般車は入れないんですが、日曜日になると通行ができるようになるので、私は日曜日に車で中心部に行くのが好きで、自分の車でローマの本当に有名な場所をガンガン走ることに小さな喜びを感じてしまう小市民だったりします。この日もウキウキしながらナツィオナーレ通りから中心部に乗り入れて、クアトロフォンターネ通りの、私の中での路上駐車の穴場に車をとめました。車を降りてすぐ、あの有名な交差点に出る特別感がローマならでは、と思ってしまいます。

イータリーにて

さてフェルメールは先週の話ですが、土曜日の今日はイタリア人の友達のAと一緒に我が家の目の前にあるイータリーでブランチをしようということになって行ってきました。写真はふたりで食べたポルチーニのタリアテッレ。グラスで赤ワインもいただいて、お昼からおしゃべりできてすごく楽しかったです。Aは最近、投資案件兼別荘としてベルリンにマンションを買ったので今年のクリスマスはベルリンで過ごすということで、イタリア食材をたんまりと買い込んで行くんだと楽しくショッピングしてました。私も友達にあげるパネットーネやクリスマス用のギフトを購入。そして最近発見した美味しいパスタ(生ではありませんが絶品)を日本のAさんにお土産として購入。イータリーができてからというもの私の毎日の食生活が充実です。イータリーさん、こんなに近くにできてくれて本当にありがとう。

日曜日の明日はまた友達と昼過ぎからアペリティヴォに行って、そのあとスパに行く予定です。ディトックスっていうとまるで私がすでに毒にまみれているようであまり好きな言葉じゃありませんが、おしゃべりしてスパにいく、といえばまさにディトックスですよね。楽しんできます。

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