先週末から今週末までローマは「文化週間」というのをやっていて、信じられないことに、様々な遺跡や美術館やみどころが無料です。コロッセオも無料。フォロロマーノも無料。一年に1、2回こういうチャンスはあるんですが、イタリアはきちんと「予定」というのをあまりたてないので、数週間前(あるいは数日前)にならないと日時が発表になりません。でも偶然この週にローマにやってきた旅行客はすごくラッキーでとても嬉しいでしょうね。
それで、私は友達でローマっ子のGに連絡して、せっかく天気がいいから木曜日にパラティーノの丘でお弁当持ち寄ってランチしよう、と約束して、お気に入りのパープルのギンガムチェックのブランケットを用意して、パニーノとオレンジジュースと新鮮なイチゴをお弁当箱に詰めて持って行ってきました。通常は入場に13ユーロかかるパラティーノですが、当然無料なので行列もなくすんなり入って目指すべくは一番高いところにあるオルト(ボタニックガーデン)。Gはブルスケッタに真っ赤に熟した自家製トマトとパルミッジャーノ、そしてドライパイナップルを持ってきてくれました。私の大量のイチゴを見て「イチゴとパイナップルっていうのが私の一番好きなジェラートの組み合わせなの!」とGが目を輝かせたのでふたりでイチゴとドライパイナップルを組み合わせて食べたら本当に幸せな気分になるおいしさでした。写真は去年とったものですが、この写真の右側にお庭が広がっています。オレンジの木やレモンの木、ローマ松の木もたくさんあって気持ちの良い日なたと木陰のバランスがすごく良いところ。
このパラティーノの丘の上にあるオルトはOrti Farnese (Farnese botanic gardens)、ファルネーゼ植物園(複数形)というもので、16世紀のもの。ローマはどこでもそうなんですが、とくにこのあたりは紀元前のものに始まっていろいろな時代の建造物にかこまれているので、16世紀というと最近のような気がしますが、かなり歴史のある庭園です。有料のせいか手入れも細かくしてあってこんなふうにピクニックできてしまうのがもったいないほど。
最後に、このオルティ・ファルネーゼについての私の好きな紹介文を、私のローマ生活のオールタイム参考書であるRobert Kahn氏編集の”Rome”からクォートしておきますね。
Farnese Gardens (16th century)
Visit the upper gardens of the Palatine on a spring day – the smell of stone and freshly raked leaves and cool shade are unforgettable. by Gianne Harper (Artist and painter)
ファルネーゼ庭園(16世紀)
春の1日にパラティーノの丘の上にあるこの庭園を訪れてみてください。遺跡の石の香りや新しく芽吹いた木の葉の香り、そして涼しい木陰は忘れられない思い出になるはずです。ジャン・ハーパー(芸術家・画家)