ローマ在住4年目にしてコロッセオの内部へ。

今日はAさんと話し合って、今までなんだかんだと理由をつけて、中に入った事のなかったコロッセオに入ってみました。
私がローマに来た2006年には無料だったフォロロマーノが去年から有料になって、このコロッセオとパラティーノの丘の遺跡と3つでセットで12ユーロという驚くべき価格(はっきり言って高い)にかなり不満はあったものの、今回入ってみて、二人でやっぱりすごいねぇと合唱してしまいました。すべてがアーチ型になったコロッセオ。四角だとやはり崩れやすいということがこれを建築する以前に分かっていて、技術的には大変であってもすべてのものをアーチ型にする気合い。そしていたるところにゴロゴロしている豪華な大理石。
思わず地球科学者であるAさんに「ねえ、大理石ってどうやってできるんだっけ」と聞いたのは、実はそれを知りたかったからではなく、大理石になったあとはそれはどうなるんだっけと思ったからです。イタリアの水はかなりカルシウムが多いのですが、大理石になったあとのあの白い物体はどうやって水に溶けるようなカルシウムに戻るんだっけとふと思ったのでした。
Aさんはまず「火山活動なんかの熱で溶けたりはするよね」と答えてくれてそれからいろいろいろいろと難しい説明をしてくれたのですが、私の頭がぼーっとしているのか何なのか、今はっきり分かっていることは、地球にとって2千年というのは大した年月ではないとAさんが言ったこと。貝殻のかけらやいろいろなものが海の底で堆積してそれに何らかの力で熱と圧力がかかり、プレートテクトニクスでどかーんと持ち上げられて(造山活動)山になってそれを切り崩してやっと出てくる大理石、という状態に、それこそ少なくとも何千万年という時間がかかっているので(近年日本やイタリアで出てくる大理石はだいたい1億年前くらいのものらしいです)、それを切り出して像や柱を作ってそれが2千年かかって崩れていったとしても、それはそのまま普通に大理石として残っているでしょうということでした。
でもなんだかんだいっても、こうして紀元前の遺跡を見ながらも「まだまだ」と思っている地球科学者をよそに、やっぱり私はこういう遺跡をみると寒気がするほど知識のあった当時のローマ帝国に感動せざるを得ないのです。

2 Replies to “ローマ在住4年目にしてコロッセオの内部へ。”

  1. コロッセオ初めて入ったの?意外ー!
    Aさんきてくれてうれしいね、ふたりでうんと楽しんでね。
    再来週末の関東地方も一緒に楽しもうね!

  2. お姉様:ローマに駐在してる人には「コロッセオ入った事無い」って言う人意外に多いのよ。きっかけがないとなかなかね。日本帰国の際はよろしくおねがいしまーす。

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