La Parrina

parrina.jpg土曜日の朝に、最近お友達になった生粋のローマンなRとカフェでも、と誘ってもらってMontiの噴水のある広場のバールのひとつ(La Bottega del Caffe’)で待ち合わせして焼きたてコルネット(イタリア風クロワッサン)とカプチーノにスプリムータ(しぼりたてオレンジジュース)をいただいてきました。しばらくおしゃべりして通り行く人々を眺めているとあっという間にお昼近くになってきて、さらにお天気もこれ以上完璧な「初夏」はないねということになったので突然ビーチに行こうよということになりました。
というのも、私は近場のビーチだとオスティア、ちょっと遠くへとなるとサンタマリネッラなんかに行くし、この前はサンタセヴェラにいったばっかりなのでそんな話をしていたら、オスティアとサンタセヴェラの間にもうひとついいところがあるというので急に興味を持ったのです。是非そこに連れて行ってよという私に快諾してくれたRと一緒に車を走らせ30分。車の中で私がもうすぐ主人のAさんに会えるということと、もうすぐ私の母がローマに来るということを話していて、そこで私が、特別イタリアな食材をそろえておいたら、料理上手の母がいろいろ作ってくれるかもしれないので今、プロシュートやチーズなんかをそろえているところ、とふと言ったら「ここからすぐトスカーナだけど、1時間半くらいのところにオリーブやチーズやハムやワインなんかの昔ながらの工場が残っている町があるよ」とRが教えてくれて、さらに興奮した私はそのまま車を走らせてそこへ向かうことにしちゃいました。突然誘拐したみたいになっちゃって、R、ごめんね。ここは読んでないと思うけど。
そしてたどり着いた小さな町がLa Parrina。今はまだ5月なのでひとけもまばらですが、どうやら夏には大人気のアグリツーリズモな場所らしく、トスカーナなゲストルームやレストラン、プールなどもかわいらしく配置されていました。私たちはとりあえずその工場の中のショップへ。焼きたてのパンや大量のオリーブオイル、何十種類もあるチーズやハム、フレッシュなミルクやヨーグルト、野菜に果物、ワイン、バルサミコ酢、グラッパやジャムなど、本当に目移りするようなローカルの商品がひとつひとつ丁寧にLa Parrinaのラベルを付けられて並んでいました。
チーズはテイスティングさせてもらいながらしっかり選んで、しっかりした色のきれいなオリーブオイルも、チーズに合うというワイン酢も買って、最後に1キロ3ユーロのチェリーも買って大きな箱を抱えながら満足して帰ってきました。帰りに近くのラグーナにある港、Porto San Stefanoにも寄って海辺のベンチで思い思いに時間をすごす人々にならってしばらくじーっと透き通った海の水を眺めていたら、日頃のローマの喧噪や仕事の細々したことなんかがスーっと溶けていくような気がしました。

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