生鮮野菜・果物の食品安全プログラムに関する論文

最近論文を全然書いていないのでこれからの研究キャリアがちょっとだけ心配な私ですが、1年ほど前に書いた論文がやっと出たみたいなのでお知らせです。恐ろしいことに、この論文、一字一句すべてを私が書いたのに、なぜか私セカンドオーサーです。どうしていつのまにこんなことになったのかわかりませんが、まあこういう世界では良くある話みたいですね。今までアメリカでとても良い教授たちに囲まれて素晴らしい研究生活を送っていて、イニシャティブをとった人がファーストオーサーというのが当然な世界だったので、こういうことに非常に疎くて未熟でした。
でも、私の心は私がこれをすべて書いたことを知っているので、大丈夫です。一単語も書いてないのにファーストオーサーになれる人というのはきっと自分の心を最初から最後まですっかり騙してしまっていて、恥ずかしいとすら思わないのでしょう。むしろ『私がプロジェクトのスーパーバイザーだからファーストオーサーになって当然』と思っているかもしれません。「オーサー」という言葉の意味を完全に忘れていますね。そしてラストオーサーがスーパーバイザーであることが殆どなアメリカの研究社会では私がスーパーバイザーと思われる可能性すらあります。まあ、私も初めて自分がセカンドオーサーだということに気づいたときはあごが外れるかもと思うくらいに唖然としましたが、今はまあ、こういうこともあるか、という気分ですね。
さて、下のサマリーページのリンクではサブスクリプションがないとフルテクストは見ることができません。フルテクストの部分をクリックすると、パスワードを知っている方だけ見れます(ユーザーネームもパスワードも私の母の旧姓、あるいは私の義母の旧姓のどちらでも大丈夫です)。パスワードを知らないけれど、読んでみたいという奇特な方はメールをいただければ送付させていただきますのでお気軽にどうぞ。

An FAO programme for improving the quality and safety of fresh fruits and vegetables through a practical approach. 2008. Journal of the Institute of Food Science and Technology. 22(2): 50-53.
(Drs Maya Piñeiro and Masami T. Takeuchi report on a practical initiative to prevent hazards in the fresh fruits and vegetable chain.) [ Summary Page | Fulltext ]

2 Replies to “生鮮野菜・果物の食品安全プログラムに関する論文”

  1. お気持ちお察しいたします。でもcorresponding author(連絡先が書かれている著者)であればfirst authorと同等の業績と考えていいと思いますよ。私も企業にいたとき書いたpaperのfirst authorは部長でした。課長、係長と偉い順に名前が並び、私の名前は最後でした。論文投稿時には会社を辞めることが決定していたのでcorresponding autorでさえもありませんでした。まあ今となっては、どうでもいいんですけどね。

  2. yamadaさん:お久しぶりです!山田さんもそんなこんながあって今の素晴らしい場所にいらっしゃるんですねー。そしてアドバイスありがとうございます。今回私がCorresponding Authorになっているので山田さんがおっしゃるように少しはマシですね。でも本当に、今となってはどうでもいいですね。内容も、たとえば自分がコツコツやってきたデータの集大成だったりするとそれはすごく悔しいかもしれませんが、これは単なるFAOの私たちの活動の一部のOverviewという感じなので、よくよく考えると別にまあいいやという感じです。実際週末を使って実質1ヶ月もかけずに書いたものですし。でもPeer-Reviewの面倒だったプロセスなどを考えるとちょっとイラっとしちゃうかもしれませんが。コメントありがとうございました!

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