ドゥバイより

ケニアでの仕事を終えてドゥバイにやってきました。次の仕事まで飛行時間を含めて丸3日しかなく、ローマに帰っている時間がないので乗り継ぎ地ということでドゥバイです。実は今朝の早朝2時頃に空港に到着したのですが、泊まっているホテル(写真のホテルでLe MeridienグループのGrosvenor House West Marina Beachというホテル)のサービスがすごく良くて驚きました。ドゥバイのホテルはどこでもこんなものなのか、それともラッキーにも良いところを選んだのか分かりませんが、とにかく何もかもがパーフェクトで、あまりにサービスが良いので、すべてを書き留めておきたくなりました。このホテルのサービスや私の一日に興味がない方は以下は飛ばしてくださいね。自分のための記録だし、このホテルの回し者かと思われても、はたまた私の自慢と思われても困るので。

まず驚くべきことに、飛行機をおりてからターミナルに入り、パスポートコントロールの「前」にホテルのショーファーさんがひっそりと私を待っていました!通常手続きを全て終えてカスタムも抜けてからのお迎えが当たり前なので、私にとってこれは非常にびっくり+感激しました。それからそのままさっさと私の荷物を全部運んでくれて、バゲージクレームで私の荷物をとっておいてあげる、ということで私は身軽にパスポートコントロールの列に並びました。

ところで私は仕事柄いろいろな国に行くのでちょっとしたお国事情や文化的な違いやマナーなどにはなるべく気をつけているつもりが、今回、今まで涼しかったナイロビの気温が、最後の日に突然暑くなってしまい、マサイマーケットに行くのでさらに暑く、ドゥバイの気温をチェックしたらもっと暑いことが分かったのでリゾートドレスに着替えて上着もちょっと薄手のものを着てそのまま飛行機に乗ってしまいました!一応肩は出ていないし、上着は肘まで隠れるものだし、ドレスそのものもロングドレスなのでNGというほどではないと自己判断したんですが、薄手というのがちょっと、マスリムの国で、いくら暑いとはいえ、周囲の視線で初めて気がつきました(一部のマスリムの男性はあからさまに見ます、悪い意味ではなくて普通に驚きと興味なのだろうと思いますが)。これから気をつけようということでメモです。

パスポートコントロールを通過後、バゲージクレームに行くと先ほどのショーファーさん(あとでネパールから3年間だけ働きに来ていると笑顔で教えてくれました)が全ての私の荷物をきちんとカートに乗せて待っていてくれたのでそのままカスタムを通過、そして空港を出てすぐのところにクリーム色のBMWが待っていました!すぐにエンジンをかけてエアコンを入れるとレザーシートの席に案内してくれて、レモングラスのセントがはいったおしぼりと冷たいボトルのお水をくれて、大感激です。こんなにほっとするサービスってあるのか!と驚きました。本当に喉も渇いていたし。

夜中なのでハイウェイも車はほとんどなく、スイスイと目的地に近づき、その間にも運転手さんが「これが世界一高いビル、これがスキードゥバイ、これがモールオブエミレーツ」などなど教えてくれました。ネオンがないせいかあまりギラギラした雰囲気はないものの、青っぽい光と白っぽい光でいっぱいで、高層ビルやホテルが乱立している様子は真っ黒な巨大なものが迫ってくるようでちょっとだけ怖いので、夜のドゥバイの景色を表現するのに一番近いのは、「バットマンに出てくるゴッサムシティ」という感じでしょうか。ちょっとオタクっぽくてすみませんが、一瞬で想像がつくかと思ったので。リンク先のWikiのページの2つめの「Gotham Skyline」という絵か、下の方にある「1989 movie」というサブヘッダーの下の絵(写真?)を参考にしてみてくださいね。

チェックインもスムースだったんですが、私が予約しておいた最上階にノンスモーキングのお部屋がなくなってしまったらしく、「匂いが強く残ってなければスモーキングでもいいですよ」と一応言ったのですが、「ちょっと確認します」といってしばらくコンピューターを確認したあと、「ちょっと下の階になってしまいますがスイートをご用意できます」と言ってくれました!お値段2倍のお部屋なので当然ありがたくOKしてお部屋へ。4部屋プラス2つのバスルームのあるゴージャスだけれどシンプルで素敵なお部屋です。細かいところに小さな気配りを感じて感激しました。これ以上大きなスクリーンを見た事がないというほど大きなプラズマのテレビがリビングルームとベッドルームにひとつずつあるし、案内してくれたホテルマンに「ラップトップがあるんだけれど」とまでしか言ってないのに魔法のようにポケットからLANケーブルを出してくれて、「ケーブルコネクションのハイスピードインターネットはフリーです」と笑顔で接続してくれました。いつもケーブルをポケットに入れているのか!と非常に驚きました。ワークデスクには隠し箱があってその中には新品のステーショナリー、しかもポストイットやスティック糊、えんぴつやはさみ、クリップなどもはいっていて誰が使うんだろう…とちょっと不思議に思わないでもないですけれど(でもはさみはしっかり使いました)。キッチンもしっかりあって、ゲスト用のトイレも入り口近くにあって、リビングルームはマリーナに面していて、何もかも完璧です。私の3つのラゲージはといえば、結局空港から私が一度も触れることなく、いつのまにか私の部屋に鎮座していました。

そしてとりあえずさっとシャワーをしてからベッドに入ろうと思ってバスルームに入り、何気なく丸い素敵な石けんを手にとると、どこかで見たことがあるお花のロゴが。ん?と思ってコンタクトを外した目に近づけると、それはイタリアが世界に誇るブルガリでした。シャンプーなどは当然、パフューム、シェービングセット、ソーイングセットなどのアメニティがすべてブルガリなのです。プラスチックの歯ブラシまでブルガリで、ちょっと笑えました。イタリア遺跡のコラムのような持ち手です。

ナイロビでの生活には何一つ不自由はなかったものの、熱いお湯というのはやはりまだアフリカでは大きな贅沢で、そこそこ熱いお湯がちょろちょろと出ればとてもラッキーという状態だったので、このホテルの直径30センチ以上あるシャワーヘッドから素晴らしい水圧の熱いお湯がシャーッと出てきたときには思わず涙が出るほど感激しました。軽くシャワーを浴びるつもりが30分以上シャワーの中にいたようなきがします。それからベッドにはいるために、大きな贅沢クッションを合計12個ベッドの上からせっせと排除し、美しいベッドカバーを半分はぎ取って、4個のふかふかの枕に沈み込んだらもう夜中の3時半近かったこともあって2秒で眠りに落ちました。

朝は9時頃に目が覚め、ゆっくりバスタブで朝のお風呂を楽しんだあと、朝食に行くことにしました。私の場合は、もともとの予約がGrosvenor Clubの階だったので、朝食のルームサービスはコンプリメンタリーだということだったのですが、お部屋にいるよりは、やっぱりいろいろ見てみたいと思ったので電話して聞いてみると、最上階のクラブラウンジでマリーナを見ながら(水平線にあのアトランティスホテルが見えます)ひっそりと朝食をとっても良いし、世界で考えうる限りの朝食アイテムがいろいろと並んだ中2階にあるSloanesレストランでも良いということだったので今朝はそのスローンズに行ってきたのですが、とにかくすごかった…。「こういうのが食べたいな」と思うものはだいたいあるし、朝食後のデザートの中東のお菓子の質もかなり高く、「本場のもの」よりずっと甘さを押さえてあって感激しました。

シリアルのコーナーで、デザート職人(?)らしき女性シェフに「オーツのシリアルにバニラヨーグルトを」と頼むと大きな素敵なシリアルボウルに美しく盛ってくれて、「ミントにする?イチゴにする?」と聞くので「…イチゴ」と呆然と答えるとその場でささささーっとイチゴをスライスしてくれて上に美しく飾ってくれました。フレッシュジュースと一緒にシリアルを食べ終えてから、グリルコーナーにいる若いシェフに「チーズ入りのオムレツにトマトソースを」と頼むと、「チェダーですかモツァレラですか?」「…えっとじゃあモツァレラで」「トマトソースはフレッシュソースにしますかピュレーにしますか?」「…えーじゃあフレッシュで」と、最後は意味も分からず答えていたのですが、フレッシュソースはダイスドトマトをグリルしたソースで大変美味しかったです。フレンチプレスしたコーヒーも久しぶりにたっぷり飲めて嬉しかった。イタリアではコーヒーを「たっぷり」飲む、ということは非常にまれなので。
その後ロビー階に降りてショッピングアーケードを冷やかしたあと、小さなショップに入って本を一冊、雑誌を2冊購入し、ふと思いついてロビーのトイレに入ってみると、あり得ないレベルのゴージャストイレで一瞬立ち止まってしまいました。一見の価値ありです。ブルガリのリキッドソープだけではなくてハンドローションまであって至れり尽くせり。大きなプラズマテレビもありました。パウダールームも女性なら絶対喜ぶ細かい機能がたくさんで、15分ほどそこで過ごしましたよ、私ったら。

その後4階にあるスパに寄って今夜のエステを予約したあとお部屋に帰って来たら、もうすでにハウスキーピングは終了していて、また感激です。テーブルの上には美味しそうなオレンジまで用意してあります。午後3時にはクラブラウンジでアフタヌーンティーが用意されるという小さなお知らせがテーブルの上に置いてあったので、それは行ってみようと思って最上階に上がると、とても素敵なラウンジに美味しい小さなサンドイッチや小さなお菓子、冷たいドリンクなどが用意されていて、窓際に座って紅茶を頼むと美味しいダージリンティーを煎れてくれて、そこでさっき買ったばかりの本を読んでいたら、ふと気づくとラウンジには私だけになっていました。そこでせっかくだからと思ってバルコニーに出て、ウェイターさんに「どのビルディングが何なのか教えてくださいな」と頼んだら一緒に外に出てくれて、あそこに見えるのが何、こちらが何、といろいろと教えてくれました。ドゥバイは開発真っただ中なのでこのウエストマリーナあたりは建設中のものばかりなのです。

それでこうして十分ホテルの中を歩いて回ったのでお部屋に帰って来たところ。あと1時間半ほどでスパの予約の時間なのでそれまでまたゆっくりしたいと思います。ナイロビの仕事は大変だったし、この後も結構大変な出張が続くけれど、こうして一日でもこんな日があると頑張れます。いや、本当はこんな一日がなくても結構頑張れるんですけどね。

3 Replies to “ドゥバイより”

  1. うわさには聞いてたけど、やっぱりドゥバイってすごいんだね~!そんなにステキなホテルなら、一日中ホテル内で過ごしても楽しそうだよ。スパとエステの感想も知りたいな。どんなんだったか教えて!そして味わった気分にひたっちゃう。

  2. すっごいね。いいなあ。
    先だってテレビでいってたけど、世界中のクレーンのおよそ10%が今ドゥバイにあるんだってよ。どういうこと?でね、出稼ぎ労働者の条件の悪さも世界一なんだって。でも、まみはリフレッシュ(うーん、普通すぎる単語だわ。もっとなにかないかしら)できてよかったね。

  3. お姉様:すっごいよ、ドゥバイ。10%クレーンの話、そのネパール人の運転手さんが教えてくれたよ。そしてドゥバイでイタリア人の友達のFとそのガールフレンドのLと遊んだときに、ふたりが、「彼らは月に200ユーロくらいしかもらえないのよ」と教えてくれて愕然としたよ。4人でアパートを共有させられ(無料だけど)、食事はホテルで無料なので多少はマシとしても月に200ユーロのためにはるばるドゥバイまで、と思って心が痛みました。ホテルも食事も何もかも高価なドゥバイだけど、このお金は結局リッチなひとをさらにリッチにしてるだけなんだね。でもちょっとだけほっとしたのは、その出稼ぎ労働者のみんな(インド、バングラデッシュ、ネパール、フィリピンなど英語が出来る国の人がほとんど)がみんな笑顔で「でもドゥバイはいいところだよ」と言ってるところかな。
    ひろみ:エステよかったよー。今まで外国のエステは英語が通じない人がカタコトでやってくれることが多くて、ここ、というときにいろいろ説明できなくて惜しい、という感じだったけど、ドゥバイは全ての人が英語ができるので、私のフィリピン人のセラピストとも話が盛り上がって楽しかったし、いろいろビューティーアドバイスをもらって感動しました。最後に緑茶を出してくれてそれもなんだか日本人としてはすごく嬉しかったよ。至福の1時間半でした。

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