港町という共通点なのか、坂の町という共通点なのか、ケーブルカーが市民の足という共通点なのか、それともやっぱり鎖国時代のポルトガルの影響なのか、リスボンの町、とくに水辺を歩きながら長崎を思い出しました。
ものすごく長崎ローカルな話で申し訳ないんですけど、松が枝の埠頭のあたり、最近は美術館なんて出来てしまってすっかり変わってしまったと聞きますが、私が住んでいた90年代前半の、あの大浦天主堂電停あたりの道なんてかなりリスボンでしたよ。電車がどこからどこまで行っても100円なところも、なんとなく同じ(リスボンでは1.30ユーロですが)。そういえば長崎では電車のラインが交差する電停(築町など)で乗り換えして乗り換え券をもらったりするんです。みんなが折り際に「乗り換え券ください」と急いで言うのがおもしろかった。リスボンでは旅行客は1日券(セッテコリンズ)を使い、市民は定期券を使っています。
写真はビカのエレベーター。普通の電車と違ってこれは電車自体に傾斜がついていて、この道を登ったり降りたりするだけなんですが、港側からこの丘の上まで登るのはかなり大変なので便利でした。そういえばこういうのは長崎にはないですね。電車は割と平地を走ります。
今はもうローマに帰ってきていますが、リスボン滞在中の3泊4日、雨が一度だけ夕方にぱらついて、そういえば長崎もこんな雰囲気の日がある、と思って嬉しくなりました(よく考えればどこでもこんな雰囲気の日はあります)。ホームシックなのかなんなのか、目の前に発見のモニュメントやベレンの塔が現れて全く長崎じゃなくなってきた時まで、故郷の熊本と同じくらい大好きな長崎にまたゆっくり遊びに行きたいなと思ってしまいました。全体的に人々がのんびりしていたり、ちょっと田舎くさい鄙びた雰囲気が漂ってるのも長崎っぽいと感じてしまった理由かもしれません。良いクリスマス旅行でした。