日曜日だった昨日、久しぶりに早起きをしてリトアニア人の友達のDと、そのDのパリから遊びにきている従姉ちゃんと、同僚のスウェーデン人のAと4人でローマテルミニ駅から電車でナポリに日帰り旅行に行ってきました。
結論から書くと、すっっっっっっっごく楽しかった!
実は、女の子だけで旅行!とかいうプランが持ち上がると、私はまずとても乗り気になり一生懸命プランをたてて、そのあと急に、あ、私そういえばこういうのはそんなに得意ではないような気がする、とちょっとした過去の出来事などを思い出してちょっとガーンとなり、やっぱりプランしなきゃ良かった、などと思ってだんだん行くのが億劫になるものの、結局キャンセルなんかは性格上できるわけもなくだらだらと行って、ちょっと自分勝手なんですけれども、旅行をプランしたことを後悔したりすることも少なくないんですけれどいやー今回は良かったです。やっぱり明るい性格のDが一緒だったおかげかもしれません。
まずテルミニ駅で待ち合わせしたのに、電車がなかなか来なくて約1時間の遅れでやっとナポリ駅へ向かう電車が発車しました。他の電車も全部遅れていて、車掌さんに「どうして遅れているの?」とDが聞くと、イタリア人らしく「わかんない。多分寒いからじゃない?」と答えてくれてみんなで大爆笑しました。なんだよそれ!まったくもってイタリアっぽい答えです。それでもやっと発車したので、気を取り直してコンパートメントになった座席でひたすら2時間のおしゃべりであっという間にナポリに着きました。Dはリトアニア語、イタリア語、英語が流暢にでき、Dの従姉ちゃんはリトアニア語とフランス語ができ、Aはスウェーデン語、フランス語、英語、イタリア語ができ、私は残念ながら使えない日本語と英語しかできないので、私だけ従姉ちゃんとは直接の会話ができず、DかAにリトアニア語かフランス語の通訳を頼んでなんとかしました。いろんな言葉が飛び交っていて楽しかったです。
到着してからわたしたちはとりあえずメトロに乗ってカヴール広場へ。そこから歩いて悪名高いスパッカナポリまでのクリスマスのミニチュア市(プレセピオ)を見てまわりました。楽しかったー。イタリアで一番スリが多いと言われるナポリのその中でも地元の人も夜は出歩かないといわれるエリアで、それぞれしっかりとハンドバックを握り締め頑張ったせいか危ないことはなにひとつありませんでした。でも日本人の評判はローマと同じで、日本人の私を見た瞬間、露店の人たちが「チャオベッラ!コンニチワー!」と元気になるので私の友達みんな苦笑してました。「日本人ってお金もってる!と思われてるだろうから大変ね」と慰めてもらいましたよ。
それからしばらく私はクリスマスツリーに飾るゴージャス玉(?)やお菓子屋さんを模したプレセピオなどを購入し、それからナポリのお守りといわれているチリペッパーの模型アクセサリーをひとつ買って、おなかがすいたところでDがナポリ出身の友達に電話して一番美味しいといわれるナポリピザのお店を教えてもらっていざそこに向かいました。着いたのはPizzeria da Michele (http://www.damichele.net/)というお店。ウェブサイトで、フォトギャラリーを見ていただけると分かるんですが、まったくもって飾り気ひとつないピッツェリアです。でも外までわいわいと人が群がっていて常に超満員みたいですね。メニューは2種類だけ、マルゲリータかマリナーラ。普通サイズ(ノルマーレ、4ユーロ)か大きめ(といっても名前はメディオ、ミディアム、4.5ユーロ)かを選びます。マルゲリータだけ1ユーロ追加でドッピアモッツァレラ(ダブルチーズ)を選べるので私たち4人はそれにしました。AとDはイタリアンビールも飲んでました。味はとにかく食べなければ分からない、ピッツァナポレターナの真骨頂、モチモチ感あふれる生地にたっぷりのモッツァレラブッフォラ、おいしいトマトソースに新鮮バジリコ。5ユーロでこんなに美味しいものが食べれるなんて素晴らしいです。
そのあとまた買い物に精を出す私。安い革製品のお店にいってブーツを試着していたらひとつすごく気に入った形のものに出会い、さっそくそれを購入しました。すると横で見ていたDが、「それいい!」と急に試着をはじめ、結局私達はおそろいのブーツを手に入れたのでした。女の子との旅行ってこういうのがすごく楽しいですよね!
しばらく歩いていると「甘いものが食べたくなったね」ということになり、またDの友達からのオススメのパスティッチェリアへ行き、ナポリの名物、Sfogliatella(スフォリアテッラ、複数形でスフォリアテッレ)をみんなで購入。かすかなシナモンの香りの中何層にもなったパイ生地をほうばると、中からたっぷりの甘くないリコッタチーズのクリームが出てきて、まったくもって美味しすぎます。ナポリのお菓子というとババ(発音は最後を語尾上げします、サッカーのカカの発音と同じです)も有名ですが、私はこのスフォリアテッラの方が百倍好きですね。そして何気なく頼んだカフェノルマーレが強烈に美味しくてびっくりしました。同じイタリアでも、ローマとナポリじゃ水の味がまったく違うらしく、ナポリのコーヒーすごく美味しいです。感激。
今回の旅行ではじめてチリペッパーがナポリの人のお守りであることを知った私は都合よく私もこのかわいい赤いものに守られたくなり、目にとまるたびに立ち止まっていろいろ見ていたのですが、ひとつ年老いたおばあさんが経営する小さなシルバーアクセサリーショップに並んだ小さなチリのチャームに釘付けになり、値段を聞いたところ、なんとひとつ6ユーロ!安い!ちゃんとした925シルバーなんです。そうしたらそんな私のちょこまかショッピングをじっと見ていたAが、「え?そんなに安いの?」と急に乗り気になり、なんとそのお店のショウウインドウに並べてあったシルバー製のプレセピオ(細やかなイエスキリストの誕生の模型、羊たち、クリスマスツリー、ユダヤの人々、などなどのセット)を買い占めるという思い切った行動に出て、多分200ドルくらい使っていたと思います。でも今思えばかなり良い買い物だったと思われます。全部本物のシルバーだったし、重さをはかって売ってました。私も買えば良かったかなとちょっと今頃思ったりして。
そのあとDが「私は本物のチリがほしい」と言い始めたのでいろいろとお店をのぞいていたら、何千個のチリ?と思うほどのチリが天井からぶらさがったお店を発見しました。伝統的にチリを干すのに使われている縄にみっちりとぶらさがった立派なチリがひと房5ユーロ。Dはママとグランマにひとつずつ、とその大きな房を2こ買ってました。その見た目の良さと香りの良さに私も日本の母達にひとつずつ買おうかなと心が動きましたが、良く考えるとこれはレッドホットチリペッパー。ピリ辛どころではなくひたすら辛いペッパーなので日本の母達にはきっと合わないと思ってあきらめました。これを見ている熊本と大阪のお母様方、もしほしかったら言ってくださいね。またナポリまで行って買ってきます!
それから以前私もAさんと行ったカフェプロフェッソーレまで歩いて、ナポリ名物のカフェノッチョーラを4人で美味しい美味しいと飲みました。Dのナポレターナの友達のオススメのお店を全部制覇したねー!と満足したところで帰りの電車まであと1時間弱ということになり、R2のバスに乗ってナポリ中央駅へ。プラットフォームに向かうと電車はすでに止まっており、さっさとまたコンパートメントの座席まで入ってまたひたすらおしゃべりしてローマまで帰りました。ブーツを買った私もDも大きな荷物になりましたが、チリのよい香りにつつまれて(そして守護神に守られて)楽しい旅でした。テルミニ駅でみんなでハグとキスキスで別れてひとりでメトロのB線に乗って帰っているときも気持ちがふわふわして楽しかった。良い日曜日でした。
私達が行ったお店に興味がある方は以下どうぞ参照してください。全部オススメです。
Sfogliatella: Pasticceria “Scaturchio” – P.zza San Domenico Maggiore 19, Napoli http://www.scaturchio.it/
Caffé alla nocciola: bar “Il caffeé del professore” – P.zza Trieste e Treno 46, Napoli http://www.bianchimarco.com/2007/11/26/il-caffe-del-professore-a-napoli/
いやーん素敵すぎる。
よかったね、楽しい休日を過ごすことができて!
お姉様:いやーんって感じでしょう?すごく素敵な日曜日でした。楽しかったよ。年始にMちゃんに会いに行きたいんだけど、いつ行けばいいのか分からないよ!教えてね。